中学の数学 (8-4) 素数は無限にある
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今日できるようになること
素数は無限であることを説明できる
証明
素数は無限にあるそうです。
無限というのは,終わりがないということです。どうして,そんなことが言えるのでしょう。
現在わかっている素数が n 個あるとします。
$$
p_1, p_2, p_3 \cdots p_{n-1}, p_n
$$
それを掛け合わせて,1を足します。できた数を m としましょう。
$$
m_1 = p_1 \times p_2 \times p_3 \cdots p_n + 1
$$
$${m_1}$$ を素因数分解します。自然数は素因数分解できます。現在わかっている素数はさきほど書き出したとおりです。
$$
p_1, p_2, p_3 \cdots p_n
$$
これらの素数で割っても,必ず 1 余ります。
$$
\frac{p_1 \times p_2 \times p_3 \cdots p_n + 1}{p_1}
$$
上は $${p_1}$$ を例にしましたが, $${p_2}$$ や $${p_3}$$ でも同じです。割り切れません。
ということは, $${p_1 \cdots p_{n}}$$ 以外の素数でないと,$${m_1}$$ は割り切れないことになります。
素数はまだあるということになります。その素数を $${p_{n+1}}$$ としましょう。そして,新しい数 $${m_2}$$ をしたのとおり作ります。
$$
m_2 = p_1 \times p_2 \times p_3 \cdots p_{n} \times p_{n+1} + 1
$$
$${m_2}$$ を素因数分解します。しかし,さきほどと同様,$${p_1, p_2, p_3 \cdots p_{n+1}}$$ のいずれの素数で割っても 1 余ります。割り切れません。
やはり,新しい素数 $${p_{n+2}}$$ が必要です。
このようにいくらでも同じことが繰り返されます。無限に繰り返すことができます。ということは,素数は無限にあるということです。
数えなくても(もちろん,無限ですから,数え終わりませんが),素数が無限にあることが言えるというのは,とてもおもしろいですね。
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