【感想(になっているかわからない感想)】『ずっと友達でいてね』と言っていた女友達が友達じゃなくなるまで 3巻

 今回はラノベの感想です。珍しくラノベの感想です。
 でもこの本だけは語らせてください。

 今回レビューするのは
『ずっと友達でいてね』と言っていた女友達が友達じゃなくなるまで 3巻
 でーす(以下公式略称「ずっとも」)。

 この感想は当然ネタバレを含みます。また、ずっとも1−2巻を読んでいる前提(話の大凡の流れとキャラを分かっている前提)で話を進めます。
 いいですね?








読んでる当時の実況感想ツイはこちら


軽く出会いをば

 ずっともはそれこそ一年以上前、小説を書き始めたときに、参考になる小説を探していたときに、たまたまTwitterに流れてきたレビューツイートで知って買った小説だ。あのツイートがなかったらこの作品に出会うことはなかっただろう……。

背景

 前巻ずっとも二巻が2月に出た後、このシリーズは打ち切りの危機にあった。なんとか作者、岩柄イズカ先生の努力と読者の応援で打ち切りは回避され、三巻の発売が決まった。
 しかし10ヶ月間の間が空き12月発売となってしまった……。

 と思ったらもう12月でとうとう三巻が出てしまった。早くね?

ほんへ

甘い

 いつも通り甘い。甘ったるい。胸焼けはしないが、甘い。イズカ先生どうやったらこんな甘い作品作れるの……。
 みんな良い人で読者の代表ネネさんをはじめ、名護飛鳥カップル、ゆいちゃんのお母さんと見守る人が多い。それだけにゆいちゃんとユーマのイチャイチャに集中ができる。
 とてもいい。

みんな良い人

 上にもつながる話だが、みんな良い人。ゆいちゃんのお父さんや家族は当然として、クラスメイトもみんな理解があって、カーストなども全く感じず、恋愛を邪魔してドギマギさせる第三者がいない。男子も女子も(特に女子)仲良く二人の恋路を見守ってくれている。
 だから安心して読んでいられる。というかこの作品恐ろしいことにほぼ全員が善人なのだ。ネネさんの店の店員もやはりというかなんというかオタクだったし、お母さんも理解者すぎる方だった。
 この作品唯一の悪人(役)が一巻で勇気を出したゆいちゃんに致命傷を与えた女子生徒達。あれは酷かった……。

IFルート?

 サラっとゆい×飛鳥の百合コース、ユーマ×ネネの義兄弟百合ルートの存在が仄めかされた。普通にIFルートとして読んでみたいんだが……。
 イズカ先生どうですか(ぉ

周りの恋愛環境

 さて、ここが良い意味で問題だ。名護飛鳥は恋愛先輩としてイチャイチャしてるし(そして仏頂面で爆弾発言を落とす名護君よ)、ゆいちゃんの両親は高校生で結婚したと。
 いやどうなってるの? 色々スゴイな周りよ(それでも恋愛のメインはゆいちゃんユーマであり、それを邪魔することがないのは流石)。

一巻との対比

 こういう、最終話が初期の話と重ね合わされる手法は昔から多く、それだけにエモくなることが多いのだが、今回の最終話はすごかった。
 作中でしっかり「初対面時のリベンジを初交際デートで行う」という設定を入れておきながら、それをなぞるかのようにネットカフェに行き、同じくグランドセフトオートをやり、チャットでやり取りを行い、可愛がり……としっかり一巻との対比になっている。
 しかも地味にいくつかの会話の内容も一巻(二巻)の会話を踏襲しているものが多かった。
 なにこれエモい。

ちょっと……

 文句なしの神作品……なのだが、流石に文句というか悪い点というか。
 基本この作品は「どっちかが爆弾発言をする」→「互いがあらぬ想像をする」→「恥ずかしがる or アクションを起こす」のループで成り立っている。
 それだけに、ラブコメだからしょうがないといえばしょうがないのだが、少しテンポが止まっている部分がある。
 それが良いといえばいいのだが、お互いが両想いであることに気がついてもそれが続いていた(だからこそ、かもしれないが)のでとっとと告白しろよお前ら、と思ってしまった。
(これじゃあただの妬みじゃないかよ)

 ただ、それが顕著だった二巻と異なりテンポはかなり良くなっている。

お前らとっとと結婚しろ

 割と冒頭でゆいちゃんが両思いであることに気が付き(ここのゆいちゃんのお母さんファインプレイ)、途中でユーマも気づき、そこから告白、受け入れと、上で述べたように今までの二巻分は何だったのかばりにテンポよく話が進む。
 それでやっぱりキスをして、一線を越えそうになった。
 で、やっぱりイチャイチャしとる。
 お前らもう結婚しろよ。子供の話もしたし、年齢さえ届けば色々できる程度にはイチャイチャしている。
 ああもう結婚しろよ()

飛鳥ナイスプレイ

 告白後、一回キスをした後もう一回キスをしようとしたら飛鳥が叫び声で雰囲気を割る役目を行った。正直読んでいるときは「邪魔すんなや」と思っていたが、最後まで読み終わって思った。ナイスプレイだったなと。
 環境が違うとはいえ、上城家で再びキスをした際一線を越えようとしていたのだから、もしあそこで邪魔が入らずキスを行っていたら、後からやってきた飛鳥達にとんでもない姿を見せつけることになっていたかもしれない。
 いやー、よかった。

総評

 感想になっている気がしない感想だが、まとめに入ろう。
 10ヶ月間の壁を乗り越えて出た作品で、非常に甘く、非常に面白い作品だ。何よりも無事完結できてよかった。
 この甘さをもう摂取できないと思うと少し寂しいが、イズカ先生はおそらく執筆活動はこれからも続けられると思うので、次回作も買わせていただこう。IFルートとかでもいいんですよ?
 純愛系のラブコメを見たい人には非常におすすめできる(ネタバレと前提知識が必要な感想に新規さんはいるのか?)。
 少し欠点の爆弾発言ループも今回は特に気にならないので、大した問題ではない。
 とても面白かった。

 岩柄イズカ先生、お疲れさまでした。

余談

 今作発売から程遠い7月、私はこのようなツイートをした。

 そしたら

 なんと三巻の内容を当てていたらしい。
 こんなこともあるのだな……

 私もちゃんと覚えていた(というか7月の時点で予約ツイートを設定していた)ので、早速確認した……。

 あった。1、2行と短いながらも林間学校のシーンで、予言通り名護が飛鳥にキノコについて叱っていた。

 ああ、よかった……

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