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コロナ騒動4年目を前に(後編)

後編は引き続き尾身茂子さんと最近見かけたツイートをネタにコロナ騒動を振り返ります。

絶対に罹りたくない糸井重里

芳田 2020年ではなく今年の11月でこれです。「できることなら死ぬまで体調を崩したくない」と。もちろん誰だって体調は崩したくないし感染症にも罹りたくないけれど、それにしたって「体調を崩すということ」について過剰に考え過ぎ、意識し過ぎです。整体では風邪を引くことは良いことだと考えますが、だからといって風邪のことを普段から考えるのは不健全です。

-新型肺炎はどこ行ったんですか?(笑)。コロナに罹って肺炎になるのが怖いならわかりますが、「それは風邪でもあったでしょ」というものばかりで、他のタレントが感染したというネットニュースでも「38度の熱で寝れなかったコロナはヤバい」とか、「喉が痛くて飯が食えなかった」とか、ヤバさの基準がどんどん低くなっているような。

芳田 しかも糸井重里は言葉のプロですよ。言葉の持つ力を一番わかっている人が、「罹ってはいけない病気」という呪いをかけて社会の正常化を止めようとしているのが悪質ですよ。罹りたくないと思うのは勝手だけど、遠回しに他人を脅すなと。

-去年はこんなツイートもありました。

芳田 糸井重里といい、二重マスクを選択した内田樹といい、言動が「テレビばかり見て怖がっているそこらへんの高齢者」と変わらなくてびっくりしました。彼らのことが熱狂的に好きだったけど幻滅したという人は、今後どれだけ彼らが「良いこと」を言っていても聞く気にならないでしょう。

知識の海に溺れる専門家

-こちらはコロナ騒動初期からPCR検査を増やせと主張し続ける専門家が初めて感染し、その初日をまとめたスレッドです。

芳田 バファリンで熱は下がっちゃったという現実とコロナに対する恐怖心が合っていないのではというのが最初の印象で、「無闇に怖がらないで済むために身に着ける知識」のはずが、身につけた膨大な知識の海で溺れているように見えます。

-よくわかんないけど怖いという人と、この人のようにもの凄く調べに調べて恐怖している人が一般の人でもいますよね。調べられてないだけで既存の風邪でも恐ろしいことは起きるんじゃないかと思いますけど。

芳田 唾で消化器に感染する、血管に侵入すると重篤になる。その知識でそこまで怯えるのなら、知らなかった方が幸せだったのではと思ってしまいます。

呪いの言葉をかける専門家

-大曲医師は陽性者が増えるたびにニュース番組が取り上げた東京都モニタリング会議のメンバーで、喋っている姿を見た人は多いですよね。

芳田 この医師に限らず、コロナ騒動で目立った専門家というのはとにかく脅しのメッセージしか発信していません。「欧米は大変かもしれないけど、一旦日本は落ち着きましょう」と発信した専門家なんていましたか?どうやって生活を元に戻していくかという段階になっても発信することは「あなたのすぐそばに感染者がいるかもしれませんよ、その確率が高くなるかもしれませんよ」という脅ししか出てこないんです。

今コロナに罹っても入院できないかもしれません。
今他の病気になっても入院できないかもしれません。
医療が逼迫するとはそういうことなのです。

3年前から言うことが変わってない。ある意味すごいですよ。

-こちらは個人ではなく救命救急センターのアカウントです。なんだかまるで鳥取県民の日頃の行いが悪いかのような言い方ですね。

芳田 「みなさんが静かになるまで2分かかりました」って言う教師みたいなツイートです(笑)。お前何様やねんと。「ちょっとした共有です」と付け足すのも嫌味ったらしく、こういうツイートが市民にどう受け取られるか想像できない人間がツイッターを担当してるっていうのが致命的にまずいですよ。

「病気って怖いんだぞ。おれたちは大変なんだぞ。」
コロナが始まって急に言いたくなったんじゃないくて、昔から言いたかったんじゃないかと思うことが多々あります。もちろんごく一部の医療従事者だけだと思いたいですが、市民の生活に口出しする権利、管理する権利を与えてしまったのではないかと思います。

マスク必須の古本屋さん

-こちらはとある古本屋さんのツイートです。

芳田 「反マスクは基礎疾患がある人のことが想像できないのかー!」系の主張も散々見てきたのですが、もちろん軽視しているわけではなく、基礎疾患のある人にとってのリスクはコロナだけが高いのではなくそれ以外の風邪も同じと考えています。なので基礎疾患の人のために常にマスクをと言うのなら、コロナが収束しても外せないことになります。「咳もしておらずただ素顔なだけの人」が怖い、不快というのならその気持ちを変えてもらうしかない。アメリカで店開いてても同じように強制するんですか?強制しても良い雰囲気の日本だから出来るんでしょ。

-Don't let go of the imagination 「想像力を絶やすな」の文字の下にこの張り紙っていうのが虚しいですね。社会全体が2年以上もマスク着け続けることこの先どうなるか、本屋さんは特に考えないといけないと思いますが。

ーこうした現場の声を見ても、本屋さんは常時マスクの着用を求めるのでしょうか。

芳田 子どもがマスクを付けても発育に問題はないという論文がある。保育者がマスクを付けていても子どもの発育に問題はないという論文がある。「論文ありますマン」はこう言うんですけど、問題があるという論文も問題ないという論文も書こうと思えばいくらでも書けますよ。

家から一歩出れば歩いている人も、コンビニの店員さんも電車の中にいる人も、「マスクしてる人しかいない街で子どもがどう育つか」は今初めて実験してることですよ。しかもほぼ日本だけ。実験結果が本格的に出るのはまだ何年も後ですよ。保育現場の声を見てもちょっとまずいと思うし、「今想像すら出来てないことが起きるかもしれない」から、マスクの常時着用はやめておきませんか、症状があってやむを得ず外出する際はマスクを付けますからという主張がなぜここまで通らないのか。常時マスクの影響はもちろん大人にもじわじわ響いています。

日本の超過死亡数について

-今年の超過死亡の多さが話題になっていますね。これまた「隠れコロナ死のせいだ!」と「ワクチンのせいだ!」の極端な主張だけが目立ちます。

芳田 もう一つは「岸田のせい」です(笑)。前編でもリベラルについてお話ししましたが、岸田政権を叩くためのネタとしてコロナ死を特別なものとして扱い続ける、これもコロナ騒動が終わらない大きな要因になってますよ。

-共産党の首相だったら80代90代のコロナ死が減らせたんでしょうか?防ぎようのない死を「防げたはずの悲劇」として批判に使っていますね。

芳田
 超過死亡について、最後の最後でやっと野口整体の先生らしい観点でお話ししますが(笑)、この3年間で生きる意欲がモリモリ湧くようなことがたくさんあったかといえば、逆になくなるようなことばかりだったでしょう。無症状で人にうつして殺すかもしれませんよ、感染したら迷惑がかかりますよと言われ続けて緊張しっ放しだった人も多いはずです。こうしたメッセージの根底に潜む「一番の感染対策は死ぬしかない」をどんな人でも無意識で感じ取っていたのではないでしょうか。

- 人と会うことは悪くらいの勢いでディスタンシングしましたからね。

芳田 人の住まない家はすぐに腐るといいますが、人間の体も同じでどれだけ「一人でも平気」という人でも、人との交流がないと死の方向へ向かっていくんだと思います。人と交流するのが好きな人ならなおさらで、人と会うことでエネルギーが充電される体質の人は、それが出来ないと生命力は衰えます。人と会ったとしても、ウイルスをうつすかもしれない・うつされるかもしれないと警戒する気持ち・防御する気持ちがあれば元気ももらえない。会っているのに気の交流が満足に出来なくなるのがマスクです。どう頑張っても顔半分覆った状態で100%の交流はできない。うつらない・うつさないという意識と、マスクによって気の交流が断絶されていることが、緩慢な自殺となって今の超過死亡として出ているのではないでしょうか。

ーそうして死亡者が増えても「コロナ対策との因果関係はない」と専門家が言うのは目に見えています。来年はさすがに自粛を推進した人への批判は高まると思いますが。

芳田 良い子ちゃん過ぎましたよね、日本人は。医療従事者ががんばってるんだ!感謝しないとと思い過ぎた。医療従事者に迷惑をかけないように飲み会を控えるとか言って、じゃあ配送業者が大変だろうから年末年始はネットで物買うのやめるかといえばやめるわけない。死なないように生きているわけでもなく、病院を逼迫させないように生きているわけでもないんですから、良い子でいるのはやめて好きなように生きましょう。

今まで好きだったものへの関心も薄れ、頼りにしていた人も信用できなくなり、何をするのも億劫になったかもしれませんが、かろうじてでも今生きているなら、来年は良い方向へ向かうと信じて動き出してみましょう。

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