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「Curry SAVoY」のチキンと野菜のカリー@札幌

 身内が昨年から札幌で生活している。2024年が明けた1月初旬、札幌を訪ねた。元旦に能登半島で最大震度7を観測する地震があり驚いていたら、夕方になって羽田空港で日本航空機が滑走路にいた海上保安庁の機体と接触、大きな事故に。これまでにないような、なんとも不穏で不安な新年となった。今回フライトを予約していた千歳便は羽田発着で欠航の心配もあったが、航空会社の運行情報をチェックしつつ、なんとか5日から札幌の旅をすることができた。
 札幌では身内が案内してくれて、夕暮れのすすきのと狸小路エリアを散策した後、狸小路のはずれにある「道産子手作り たかさごや」で北のシーフードを楽しんだり、翌日は中島公園近くのこじんまりと趣味のいい「ビストロ トランピア」で冬の味覚、白子(彼の地では「たち」という)をパン粉で焼いたのや、パエリアなどでワインをいただいたり、それはもう北の味を堪能した。各地で利用するダイワロイネットホテルに泊まったが、目の前が北海道が誇るセイコーマートの大きな店舗だった。自慢の店内調理のおにぎりやパンを買ってきて朝食。ここでも北海道の味を楽しむ。
 2泊して東京に帰るフライトの前に、札幌駅北口と北海道大学キャンパスの中間くらいにある「Curry SAVoY」に連れていってもらった。いわゆるスープカレーの人気店だそうだ。一度閉店したものの、2019年に復活したとのこと。多くの素材を長時間かけて煮込む「悪女のスープ」が名物とのことで、ベーシックと思われるチキンと野菜のカリーをオーダーする。たしかにスープはあっさりしたなかにもコクとひろがりが感じられ、寒い気候にもピッタリ、上品なおいしさだと思う。ボリュームのあるチキンとたっぷりの野菜を時間をかけて楽しんだ。
 じつはこのお店に入る前に北大のキャンパスを歩いてみたいといいだし、いちょう並木を出たあたりのコインパーキングにクルマを停めてもらって、門からキャンパスに入りすこしだけ並木のあたりを歩いた。その日、石狩地方には寒波が襲来しており、朝から降っていた雪が、北大キャンパスを歩いた11時過ぎころには横なぐりになってきた。厚手のダウンコートごしに氷点下の冷気が感じられ、持参した愛用のツイードハットとグローブはすぐに真っ白になる。これはブリザードか、顔も痛いぞっ! 幹の太いいちょうの木をさがして、風下にかくれる。北海道の寒さ恐るべし。そしてその分スープカレーがおいしくなった。
 千歳からの帰りの便は2時間くらい遅れた。やや時間を持て余し設置されたテレビなど観ていると、輪島市や珠州市などの被害状況が報じられており、心が痛む。思えば去年の年末年始は金沢に滞在して、JRで七尾にも行ったのでした。被災されたかたがたにお見舞いを申し上げるとともに、一日もはやく安寧の日々が戻ることを心底より祈念していた。

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