走り続けること
今日は12月25日、世間がクリスマスモード一色になり幸せな気持ちに包まれる時。
街を歩いてるとどこかしらから聴こえるクリスマスソング、スーパーにはいつもより多く陳列されているケーキやチキンにスパークリングワイン。
いつもはせっせと買い物してる主婦やサラリーマンの背中から温かいオーラを感じるのは僕だけだろうか。みんながいつもより少し幸福感に包まれている感じ。1年中続けば良いのに、とか思ってしまう。
そんな幸せに包まれたクリスマスも終わり、余韻に浸ることもなく大晦日がくる。とても忙しない12月、師走ですね。
フラットな組織だからこそ
僕は現在、株式会社Backpackers' Japanというホテル/ホステルの企画・運営を行う会社に所属しています。
Backpackers' Japanの組織体制はピラミッド型組織ではなく、上下の境界が薄く、それぞれが責任を持ち自立しているティール組織(フラット型)になります。
社内で何かプロジェクトを行いたい場合は自分たちでプロジェクターメンバーを募り、運営計画、収支計画等を立て、実行することができます。
全世界で猛威を奮ったCOVID-19の緊急事態宣言の要請を受け全店舗約2ヶ月間の休業に入った。
営業を再開した今でもまだまだ厳しい運営状況が続く中このフラットな組織体制の良いところが発揮された年でした。
休業期間中に新規事業発案のブレストオンライン会議が開催され、多くの事業アイディアが集まり、結果2つの新規事業が生まれました。その一つの事業については今後このnoteで詳しくお知らせできればと思っています。
木々が鬱蒼とした、なにもない公園に
正式に新規事業がスタートしてから、毎日のように土地を探していたところスタッフの森嶋から「地元の公園で事業者を募集してるけど興味ある?」と声をかけてもらったのが事の発端となった。
話を聞くと森嶋の地元である栃木県小山市にある公園で、民間事業を誘致し公園を活性化させようという案件だった。
その公園は鎌倉時代の城跡を公園にした歴史ある場所だが、現在は木々が鬱蒼としていて人が寄り付かない場所となっているとのことで実際にその公園の視察に行ってみた。
街の中にある公園ではあるが、側には川が流れ山並みが美しく見える場所で街にある自然を豊かに感じれるところだった。
最寄駅からのアクセスも良く、周囲の県からも良い距離感だった。
地元の人だけではなく、他県から旅行者を誘致できる可能性も高いと思えた。
アイディアを考える
なにもない公園の中でなにをするのか?
「公園とは、誰でも自由に出入りができ、思い思いの時を過ごせることできる場所」と思っている。
その機能を損なわないのが大前提にありソフト面ではなくハード面で、公園がさらに良くなり、地域の人にとってプラスになる事業であり、その事業により市の負担軽減や市の魅力を向上させる内容を考えなければいけない。
地域、行政、事業者、三者に利益となる内容だ。
そして、会社として参画する意義も同時に考えを深める必要があった。
「行政案件だから良し」ではなく、会社としてどういった意義があるのか。事業アイディアも大切だが、会社としての参画する意義も同様に考えながら1次審査の企画提案書作成に入る。
:
まだまだ詰めれるところはあったが…一次審査に望んだ。
:
無事、一次審査はクリアしたが中身が十分に固まった事業内容ではなかったのが正直なところ。
話が少し戻るが当初の予定では新規事業の候補地として紹介してもらった案件だったが、その後の会議で様々な要因によって候補地としては適切ではないと判断しそのまま企画を進めるか考えていたところ時間の経過と共に熱量も下がっていた。
最後まで煮詰めて中身を固めれなかった要因として、時間の問題もあるが公園事業への熱意の低下だと思っている。
この案件での自分の意義としては新規事業の候補地として紹介されたところにあった。が、候補地ではなくなった途端、僕の中の事業に対する意義が薄れてしまった。
意義がない→自分がやらなくてもいい→熱量が下がる
そんなロジックになる。
熱意は伝染する
意義が薄れ熱意が下がっている状態で2次審査に挑むか悩む時期が続いた…
「ここからは私が引き継いで事業を進めたい。」
この案件を紹介してくれた森嶋に相談すると思ってもなかった返答があった。
「私の生まれ故郷であるこの土地に私なりの恩返しをしたい。
そして公園が生まれ変わることで、そこに足を運ぶ子供たちの可能性を広げ豊かにしてあげたい。」
そう強く想いを語る彼女の熱意に共感し、2次審査に向けて走り続けることとなった。
まずは2次審査の前に、社内の役員会で事業の議決を得る必要があったのでそれに向けて準備を始めた。
力を貸してくれる仲間たち
一次審査で作成した企画内容を元に更に思考を深め、アイディアを出し合ったが公園の規制などがあり息詰まる事が多々あった。
二人で思考を膨らませても限界があることに気付き、社内でアイディアのブレスト会議を開催しより多くのアイディアを集める試みに出た。
ブレスト会議には多くのスタッフが参加してくれ、枠に囚われない自由な発想の元、沢山のアイディアが集まった。
開催時間が遅い中でもわざわざ時間を合わせて参加してくれたり、京都店からzoomで参加してくれたり、親身になって協力してくれる姿を見てとても感動した。
涙ながらのプレゼンテーション
ブレストで集まったアイディアを一部参考にしながら企画書に落とし込み、役員会へのプレゼンテーションに挑んだ。
役員会への企画書の最後のページに森嶋が抱く企画に対する想いを盛り込んだ。役員会の目的としてはプロジェクトの議決を得ることだったが、僕としては森嶋の熱意溢れる想いを伝えるのも目的の一つだった。
その結果、想いが溢れかえり涙ながらのプレゼンテーションとなったが、事業に対する想いは出し切れていたと思う。
質疑では役員からの鋭い意見入れもあり、企画がより良くなるための課題も見つかった。
議決の判断まではいかなかったが、役員からの意見入れがなんとも愛があるもので背中を押されてる感じがひしひしと伝わり、一人で心を震わせていた…
なんて素敵な会社なんだ。多くの仲間に助けられながら進めれた公園活用事業。
そして先週、無事2次審査が終わり結果を待つのみとなった。
結果はどうであれ行政案件を奮闘しながら進めれたことは必ず後に生きる貴重な経験だと感じている。
意義や想いを尊重すること
効率良くお金を稼ぐためのビジネスやトレンドに便乗したビジネスなどがある中、なぜ想いをベースに企画を行っていきたいと思うのか。
まず僕自身はお金を稼ぐための商売やトレンドに合わせた商売、そういったビジネスモデルはナンセンスだと思ってるのでやろうとは思わない。(あくまでも個人の見解です。)
お金が稼げるから、流行ってるから、とかではなく自分が本当に良いと思えるモノや世の中に必要とされているモノを考え抜き、提案したいと思っている。
そこに最後まで走り続けるための活力になるエネルギー源が必要となる。それが僕の中では想いであったり意義でもあると思う。そして熱意をもって走る姿は周りの人々に伝染し、共感を生むことに繋がる。共感を生むことで人を巻き込み更に良いモノができるとも思っている。
あとは、熱意を持って仕事してる人、想いを持ちながら働いてる人を見ると単純に素敵だなと思う。人間味があって、色んなドラマがあって、仕事を通して人生を豊かにしてる人が多い。
人生の3分の1を仕事が占めているなら、仕事にもロマンを求めて生きていきたいなと思うんです。
仕事を通して自分の人生を豊かにするだけではなくて、人のためになること、そして社会のためになること、そして地球のためになることを。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?