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恋に生きた君は知る

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小説「恋に生きた君は知る」の関連記事をまとめています。
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2024年1月の記事一覧

恋に生きた君は知る【32話】

恋に生きた君は知る【32話】

 ユスツィートの氷が消失し、解放された人々が膝を突く。
 正気を取り戻した直後の混乱から頭を押さえる者、呆然とする者、反応はそれぞれだったが呪いの影響が残っている様子はない。

「騒ぎの原因となった精霊は預かっていくが構わないか? お前自身の手で処断したいならそのように手配しておくが」

 ヨハネスに声を掛けられたユスツィートは少し考え込む素振りを見せながらも「お任せします」と返した。
 大切なの

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恋に生きた君は知る【31話】

恋に生きた君は知る【31話】

 エルメリアの耳に届いていたら恥ずかしさのあまり手元を狂わせていただろう。
 キッカリ1分でイルゼに施された式を封じた彼女は、しかしユスツィートの発言には反応を示さず、ただ顔色を悪くさせる。

「っ、ティミー! あなた……!」
「ああ。全てが徒労に終わることに気付いたか?」
「ふざけないで!!」

 ティミーに命じても無駄なように。
 イルゼを止めたところで呪いの効果は持続する。
 被害者が増えぬ

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恋に生きた君は知る【30話】

恋に生きた君は知る【30話】

 精霊のティミーが直接手を下せば秘術を用いて止められる可能性がある。
 だから、どんなに回りくどく、虫唾が走るような手法でも必要なことと割り切って、使えそうな人間を利用することにした。
 50年前も。150年前も。
 エルメリアでさえ記憶していないような遥か昔から。

 リブラント家に与えられた資格を絶やすことだけに腐心し、あと一歩のところまで辿り着いたのだ。

「喪失は恨みと憎しみを育て攻撃性を

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恋に生きた君は知る【29話】

恋に生きた君は知る【29話】

「さて、イルゼ嬢。僕が何を確認したかったかはもう分かっていると思うけどあえて尋ねよう。君は精霊と契約したね?」

 ユスツィートが向き直れば、イルゼを案内してきてからそのままこの場に留まっていた神父が「お待ち下さいっ」と声を上げた。
 それを手で制す。
 弁明も助命も今はまだ必要ない。
 ただ、事実を確認しているだけだ。

 ティミーの発言が発言だっただけに、さすがに緊張した面持ちとなったイルゼは

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