見出し画像

コロナ特許の一番乗りはだれ?

この記事は、知財系 Advent Calendar 2021の参加記事です。

はじめに

知財業界ではコロナの影響でリモートワークが当たり前になりました。知財の仕事は、独りで書類と向き合う作業が多いので、知財とリモートワークは相性がいいのではないでしょうか。リモートワークバンザイ\(^o^)/ コロナが終息してもリモートワークは続けたい!

さて、2019年末から始まった新型コロナのパンデミックですが、早2年が経とうとしています。特許出願は1年6月で公開されるので、新型コロナ関連の特許出願もすでに公開されているはず。ということで、この記事では、新型コロナ関連の特許出願の一番乗りはだれなのか調べてみました。

と、その前に、コロナウイルスというのは以前から存在していて、風邪もコロナウイルスであるし、外国でパンデミックを引き起こしたSARSやMERSもコロナウイルスであるそうです。

ヒトに感染するコロナウイルスは、風邪の病原体として人類に広く蔓延している4種類と、動物から感染した重症肺炎ウイルス2種類が知られている。加えて2019年に発生した新型コロナウイルスは、新たに人類に定着しそうな勢いで感染拡大している。

国立感染症研究所

というわけで、コロナ関連の特許出願を調査するにあたっては、以前から従来型のコロナウイルスに関連した特許出願がされていることに注意しなければなりません。今回は、2019年に発生した、「新たに人類に定着しそうな勢いで感染拡大している」方(新型コロナ)を対象として、コロナ特許の一番乗り、すなわち、日本における最初のコロナ関連の特許出願を探してみます。新型コロナがニュースになり始めた2019年末から、明細書に新型コロナウイルスに関する記載がある特許出願を出願日順に探していくと・・・ありました!

これが最初のコロナ特許だ!?*

出願番号:特願2020-20682
出願日:2020/02/10
発明の名称:感染症対応ブース
出願人:近藤工業株式会社

本発明は、感染症患者からの細菌やウイルスが他の人を汚染するのを防止するためのブースに関する。

コロナ特許っぽい!!
そして、コロナウイルスに関する記載も・・・

突発的な新型のインフルエンザウイルスやコロナウイルスの発生時においては、短期間での感染確認、ふるいわけ(トリアージ)は難しく、また発症者への適正な治療薬投与やワクチンの投与までに感染拡大が起こり、ときには国をまたいで感染者が広まってしまうことがある。これら感染拡大の防止処置の一環として、医療従事者自身が安心して患者を診察、診療の行える、簡易設置型診察・診療空間が必要となる。そこで、通常の部屋に個別診察用空気清浄ブースを設置する方法が提案されている。

はい、新型コロナ特許ですね?
(まあちょっと無理やりですが。)

近藤工業さんは、エアフィルタ、クリーン機器などを取り扱う会社のようです。半導体や食品用のクリーンルームの機器も扱っているとのこと。それらの技術を生かし、新型コロナ対策として、医療機関向けの陰圧装置や空気清浄装置を提供されています。このコロナ特許も感染症対策製品の開発から生まれた発明のようですね!!

https://cambridgefilter.com/

おわりに

コロナ特許の一番乗りは、医療を支える感染症対応ブースの特許でした!コロナに限らず感染症対策の発明だと思いますが、いち早くニーズを捉えて特許出願する姿勢は見習いたい!

それでは、2022年のコロナの終息と、知財業界におけるリモートワークの益々の発展を願って。よいお年をお迎えください!


*調査漏れがあるかもしれません。公開前に拒絶等された先願があるかもしれません。執筆時点では未登録です。COVID-19を意図しているかは定かでないです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?