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あなたはこれを読んでもまだ“お酒”や“喫煙”を続けられる?『はたらく細胞BLACK』 #今週の1冊

過酷な労働環境は人間社会に限らず、人の体の中でも起きています。自分がうまくこなせているのは、実は人知れず過酷な環境で働いてくれている細胞たちのおかげかもしれません。

はたらく細胞BLACK / 初嘉屋 一生 (著), 原田 重光 (原著), 清水 茜 (監修)

【あらすじ】新米の赤血球は、過酷な体内環境の中、今日も今日とて酸素をせっせと運ぶ。喫煙、飲酒、ED、エナジードリンクの過剰摂取……徹底的にブラックになった体内環境に、細胞たちはどう立ち向かうのか?

今や学校の教材としても活用されている細胞擬人化漫画『はたらく細胞』の衝撃のスピンオフマンガである、この『はたらく細胞BLACK』。文字通り“ブラック”な環境下で働く細胞たちの、時に命をかけた戦いや別れが描かれています。

ブラックな環境は他でもない宿主(人間)が作り出しているのですが、宿主本人に自覚がないと細胞たちを取り巻く環境はより一層過酷なものになるという、とても考えさせられるお話です。

疲労蓄積、睡眠不足、暴飲暴食、喫煙、EDなどなど……世間的にこれはまずいと思う状態を陰で支える(食い止める)のが、他でもない自分の体の中にいる細胞たちだということを気付かせてくれるので、「修羅場はエナドリ飲んでおけば大丈夫」「暴飲暴食しちゃうけどしょうがない」みたいな甘い考えは、マンガを読んだ後は改めようと思うことでしょう。

『はたらく細胞』以上に生々しい問題と、数多の細胞が半ば理不尽に死んでいく姿が相まってゾッとします……。自分の体の中でこういうことが起こっているのかと思うと、今日からお酒もたばこもエナドリも控えようと思うはずです。


アニメも絶賛放送中!クライマックス間近なので、気になった方はぜひ見てみてください。割と大人向けです……。


ブラックな環境に置かれた細胞たちは宿主(人間)に生活習慣を改めてほしいと願い、人間はなんらかの理由で健康に保てない現実でもがいて生きて……ブラックの正体はもっと根深い問題なのかもしれないですよね。できる限り健康状態も叶えつつ、ストレスフリーに生きたいものです。では!

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