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「こんにちは」を言い続けるお節介おばさん。

それは、私です。

カランっカランと
店の扉が開いて、

お客様が店内へと
入って来られた時。

常連さんでも初めての方でも

「いらっしゃいませ」と、
「こんにちは」の挨拶をします。

もうすでに店に慣れてる方々は、
こちらから声を掛けなくても
自ら挨拶をしながら入って来られます。

「こんにちは」に対しての、
お客様の反応は様々で、

こちらを見て何も言わない方。

少し小さな声で
挨拶を返してくださる方。

「可愛いー、写真っ写真。」と
そもそも私なんて眼中に無い方。

可愛いも嬉しいんだけど、
先ずは「こんにちは」が欲しいなと
いつも思う私です。


来店される度に
「こんにちは」を言い続け、

今まで返事がなかったお客様から
小さな「こんにちは」が返ってきた時は、

嬉しくて嬉しくて、
1人ニマニマとにやけてしまいます。

心を開いてくれたのかなーと、
その開き具合がどうであれ、

挨拶の心地好さを
少しずつでも良いから伝われと
いつも願うのです。

それでも未熟な私は
挨拶の返って来ない悲しさを
時々感じてしまいます。

ある時、
常連のお客様に聞いてみたことがあります。

その方は、
明るく元気で活発な方。

きっとお歳は70代でしょうか…

いつもキャリーバックを
引っ張りながらジムへ通い、

その行きや帰りに
店へ寄って下さいます。

店の扉の開け方も豪快で、
カランカランと鈴の音を
店内に激しく鳴り響かせます。

ジムの中では率先して声を出し、
皆を元気付ける存在なんだと、
周りの方々から教えて頂きました。

人を正せる強さと優しさをお持ちで、

その方とお話をしていると
ブレない信念がヒシヒシと伝わってきて
とても魅力的で憧れの存在です。

ジムには色んな人が居るというお話から、

挨拶をしても返事がない時って、
ありますか?

と質問してみました。

そんな人沢山居るわよーと
あっけらかんと仰るので、

そんな時、
悲しくないですか?

と、また質問してみると。

返事が返ってこなくても、
私はお天道様にしたんだと思うようにしている。

と教えて下さいました。

お天道様はいつもそこに居てくれるからね、と。

この言葉を聞いたとき、
自分が抱いた悲しみを
救ってもらえた気がしました。

なんて器の大きな方なんだろう。

私と見えているものが全然違う。

同時に自分の小ささを感じました。

私もこれからは
そんな風に考えていこうと
心で誓って早数年。

返事の返って来ない方には
今でも小さく悲しみを抱きます。

それでも私は、
お天道様にしているんだと、

そんな時は一生懸命
自分に言い聞かせて、

めげずに「こんにちは」を言い続けるのです。

だってやっぱり
挨拶は気持ちが良いから。

いつか返ってくるのを気長に待とう
そんな風に思います。

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