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【ビジネス書解説】「光らせる人が光る人」

こんにちは。
今回は、香取貴信さんの「光らせる人が光る人」について解説していきます。

はじめに

著者の香取さんは、「いったい自分は何者なんだろう? 何ができる人間なんだろう?」と考えていた時期があります。決して安直な自分探しではないです。

年齢を重ねるにつれて、人として自分はどう在りたいのか?社会の中で自分はどう在りたいのか?新しい時代をつくっていくであろう、生きのいい後輩たちと出会ったとき自分はどうありたいのか?のように、「どんな自分で在りたいのか?」考えるようになりました。「俺って、こんな人間なんだよ。だから、こんな役割があるんだよ」と語れる言葉を探していました。

 そして出てきた結論が、「人を応援する人=人を光らせる人」です。

この本では、人を光らせる人になれる方法が30個紹介されています。この記事では、その中から僕が厳選した12個を解説していきます。自分の生き方を模索している人や、夢を持てずに悩んでいる人におすすめの記事です。勉強になった、もっと知りたいと思った人は、いいねやコメントください。


具体的なアクションプラン

【1個目】 思いどおりにならないことを楽しむ。

サーファーは、いつも「ご機嫌」です。なぜなら、波乗りが、思いどおりにならないことを楽しむものだからです。

当たり前ですが、その日の天気は、人間の思いどおりにはならないです。そして、海に着いて今日の波を見ても、サイズや形など、当然思いどおりにはひとつもならないです。

そもそも、波があるかないかも行ってみないとわからないです。風が入ってぐちゃぐちゃだったり、大波に荒れて手に負えないときだってあります。

うまい具合に、いい波と出会えてボードに乗れたとしても、時間でいうならせいぜい10秒前後です。長くても30秒です。仮に平均時間で20秒乗れて20本うまく行ったとしても、たかだか7分くらいです。

たった10分の波乗りを楽しむために、海まで足を運んでいます。それでもサーファーはご機嫌です。

 思いどおりにならないのがサーフィンです。そのため、ちょっとでも思いどおりになれば嬉しいものです。

伝説のレジェンド・サーファーの、ジェリー・ロペスさんが次のような名言を残しています。
「逆らうのではなく、従うのでもなく、波のするようにすればいい。 サーフィンと生きることはよく似ている」

生きていれば、思いどおりにならないことなんて山ほどあります。逆に、思いどおりになることのほうが珍しい人もいるでしょう。思い通りにならない状況を、どうやって楽しみに変えていくのか?サーフィンが教えてくれます。


【2個目】 「夢」がないなら応援したらいい。

香取さんには「夢」がなくて、ものすごく苦しんだ時期がありました。大人は子供に対して、よく、「自分の夢をもて!」と言います。

しかし、その頃の香取さんは、夢をもってって言われても私利私欲しか出てきませんでした。そのため、「夢をもっていない俺は、ダメ人間なんだ」そう思っていました。いつも自分自身を攻撃して、「ダメだ、ダメだ。ダメ人間なんだ」と自分自身を追い込んでいました。香取さんは、そんな自分の心が苦しかったと言います。

香取さんのまわりには、今でも素敵な夢を描いている人がたくさんいます。師匠の1人でもある福島正伸(ふくしままさのぶ)さんも、「夢しか実現しない」って言っています。師匠がそう言っているのに、なんの夢もない香取さんは「やっぱり…」なんて、思っていました。

しかし、香取さんはあるとき気づきました。「夢を描けるかどうかって、得意・不得意なんじゃないか?」夢をいっぱいもっている人って、夢を描くのが得意な人間ってことに気がつきました。歌が得意な人もいれば、歌が苦手な人もいます。 走るのが得意な人もいれば、走るのが苦手な人もいます。夢も同じです。


【3個目】 高校球児から学ばされた瞬間。

ある年の夏、香取さんはテレビで高校野球を見ていました。

アルプススタンドでは、選手たちと同じように、みんなが一丸となって応援しています。その中には、選手と同じユニフォームを着た学生たちもいました。試合終了後にインタビュアーがマイクを向けたアルプススタンドの野球部員は、なんと高校3年生でした。

もちろんベンチに入ることができる選手の数は決まっています。そのため、カメラの前にいるアルプススタンドの3年生は、背番号をもらえなかったです。 でも、その人は本当に自信満々に、爽やかに笑顔で次のように答えていました。

「僕は心の底から仲間を応援しているため、絶対に優勝してほしいです。今日、勝てたことはほんとうに嬉しい。ものすごく嬉しいです。」と答えました。

16歳からの3年間は、人生で最もキラキラと楽しい時間です。そんな時期のすべてを捧げてきたのが夢の甲子園です。しかし、与えられたのは、灼熱の太陽の下、アルプススタンドで後輩たちに交じっての応援という役割です。どんなに声を張り上げて声援しても「一塁側のアルプススタンドの応援が良かったから1点あげます」とはならないです。直接的に試合には絡めないです。 甲子園の土も踏めないです。当然、もし負けても甲子園の土すらもって帰れないです。

この彼は今、どんな思いでアルプススタンドにいるんだろう。仲間のことを応援するなんて、いちばん厳しい立場のはずです。しかも、 直射日光で倒れるくらいの夏の甲子園です。それでも彼は、大汗をかきながら、声をからしながら、必死で「がんばれっ!」と応援します。

そんな彼の姿を見ながら、香取さんはぼろぼろと泣けてきました。爽やかに笑顔でマイクに話している彼は、きっとこう思っています。

自分と一緒に練習をしてきたチームの仲間の晴れ舞台。俺が応援しなきゃ、いったい誰が応援するんだと思っていました。

香取さんにはこれまで、誰かを全力で応援する経験がなかったからです。この光景こそ、「人を応援する人=人を光らせる人」という考え方のきっかけとなりました。


【4個目】 他人のために"何ができる"か。

当時の香取さんは、最初の本を出して、講演や、コンサルタントの仕事で、全国に出向き始めたときでした。

しかし、心の深いところでは、相変わらず「夢」をもてない自分のことを否定していたと言います。そして、香取さんは自分のことを好きになれなかったです。

自分のことを「ダメな人間」とずっと思っていて、でもいろいろな場面で誤魔化していました。 だからこそ、香取さんはテレビで観た高校生に胸を打たれました。彼は、仲間のことを自分のことのように思っていたからです。他人の成功を己の成功のように思える美しさがありました。

香取さんは、「彼みたいになりたい」と瞬間に思いました。甲子園のマウンドに立って、三振の数を増やすことはできないです。けれど、プレーしている人をアルプススタンド側で応援することはできます。全力でサポートすることならできます。今はまだ夢がないなら、無理やりもつことはせず、仲間の応援をしてみようと思ったといいます。

自分の役割って、人それぞれに気づいたり、わかったりするものです。でも、それは、自分だけではなかなかわからないものです。
人って、やっぱり社会の中で、人と人の出会いやご縁、そんな関わり合いの中から自分自身を見つめていきます。

必ずしも、自分自身が夢を持つ必要はないです。夢がないなら無いなりに、その時できることを全力でできれば、自分の役割になっていきます。


【5個目】 人の夢を応援できる人が、夢を叶える。

「他人から〝どう思われるか"より、他人のために"何ができるか"」このコトバは、香取さんの師匠・福島正伸さんの言葉です。

人の目ばかりを気にして、羨んだり、自分を卑下(ひげ)したりするよりも、まずは「何ができるのか?」考えることで、自分自身がわかることもあります。

昔の香取さんは、夢を描くことができなかったため、夢を持っている人がまぶしかったです。そのため、片っ端からできない理由を並べてこっちのステージに引きずり下ろすドリームキラーだったといいます。

しかし、人の夢を潰すことをしていたら、夢は潰されてしまいます。いざ、やりたいことが見つかったときに、誰かに夢を語れば、今まで否定され続けた人たちは全力で否定してきます。

反対に自分には夢はないけど、仲間の夢を全力で応援していたら周囲の反応は真逆のものになります。まさに、アルプススタンドの背番号のないユニフォームを着た高校球児のことです。

彼にやりたいことが見つかったとき、今まで全力で応援されてきた仲間は、きっと応援してくれます。投げた球は返ってきます。


【6個目】 本当に大切なことは、人の存在で見えてくる。

「大切なことは目には見えないよ」フランスの作家・サン=テグジュペリが書いた名作『星の王子さま』の一節です。

砂漠に不時着した飛空士が、宇宙のどこかの星からやってきた小さな王子さまと出会って、意気投合します。そして交流を重ねていくうちに、生きるうえで大切なことを思い出す物語です。

「心で見なければものごとはよく見えないってこと。大切なことは目に見えないんだ」っていう名言です。

愛とか絆とか友情とか、確かに目には見えないけど、何かを介して感じるものです。例えば、絆や友情などは、人との出会いやご縁によって感じられるものです。たった1人では見えないし、感じられないです。しかし、「人」の存在によって、はっきりと輪郭が見えてくることは間違いないです。


【7個目】 自分の表情は、相手が決めるもの。

香取さんの師匠の師匠、つまり大師匠にあたる大久保寛司(おおくぼかんじ)さんが、ある企業研修で、会社の幹部の人たちに伝えたことがあります。「皆さんの表情そのものが、部下のモチベーションにとても影響があります。」

話を聞いていた幹部の方たちは、その場では、深く頷きました。かといって自分はいい表情ができるわけではないです。なぜなら、自分の表情は、自分では見えないからです。寛司さんは全員にお願いしたことがあります。「ぜひ、ご自分の机の上に鏡を置いて、時々、鏡を見るようにしてください」

そして数か月後に実施したフォローアップ研修のとき、寛司さんは再び訊ねました。「皆さん、机の上に鏡は置いてありますか?」「はい、置いてあります」「見ていますか?」「見ていません!」
実は20人あまりいたその企業の幹部全員が、鏡の自分を見ていなかったです。

「なぜですか?」と寛司さんが聞くと「自分の顔を見ると憂鬱になるんです」寛司さんは、すかさずこう言ったそうです。「それは、迷惑です!」きっとその場にいた幹部の皆さんはびっくりされたことでしょう。

「皆さんの部下は、その顔を見ながら仕事をしているんですよ」

「表情が暗い人や、しかめっ面の人は、生きているだけで不愉快な菌をばら撒いていることと同じである」と寛司さんは著書で書いています。表情は他人のためにあるものです。

自分自身の表情が、誰かに影響を与えているなんて誰も思わないことです。しかし、相手が判断を決めるのが人の表情です。ぜひあなたも、机に鏡を置いていい顔を作ることを習慣にしてください。


【8個目】 いつもワクワクしていること。

「人を光らせる人」であるためには、いつも自分の機嫌は自分でとれる人でいることが大事です。

香取さんは、これまでいろいろな人を応援しながら、「その人がもっと光ればいいなぁ」と思ってきました。しかし、そんな気持ちが強くなればなるほど、自分自身の在り方も考えるようになりました。その結論が「いつもご機嫌であること」です。

香取さんに、いつもご機嫌でいることの大切さを教えてくれたのは、崔燎平(さいりょうへい)さんでした。燎平さんは、事業家であり、開運アドバイザーとしても全国で大活躍している、香取さんの後輩です。

燎平さんが伝えてくれた大切な教えとは、人間なら誰もがもっている「喜怒哀楽」のことです。

「喜怒哀楽の “怒り”と”哀しみ"から行動してしまうと、その結果は、すべて"破壊"と〝後悔〟しか生まない。それを忘れないこと」込み上げてくる怒りや哀しみの気持ちから衝動的にとった行動は、いい結果を生まないです。やっぱり結果的には人と人との関係性を破壊したり、お互いに哀しみの後味しか生まないです。

一瞬、問題が解決したように見えても、気づくと、あとにはモヤモヤしか残らないです。


【9個目】 大事なのは、「喜楽」に生きること。

香取さんは燎平さんの話を聞いて、すぐに「北風と太陽」の物語を思い出しました。

旅人の服を脱がせようと太陽に勝負を挑んだ北風。 「これでもか!」と強い風を吹かせて、なんとか旅人の服を脱がせようとします。 「絶対に脱がせてやる」と力みました。しかし、旅人は旅人で「こんな風に負けるか」と言わんばかりに、マントで身を守りながら寒さと風に抵抗しました。旅人は服を脱ぎませんでした。代わって太陽は、ふだんと変わることなく、ただいつもどおりの温かさを注ぎました。すると、だんだん体が熱くなってきた旅人は自らマントを脱ぎ、池を見つけると全裸になって水浴びを始めました。

力任せで強引に、自分の力で思いどおりにさせようとした北風。一方で、淡々と自分ができることを表現して、旅人自らの意志で服を脱がせた太陽。

 力みながら怒りのエネルギーを発した北風と、いつものエネルギーを発した太陽。この太陽の姿勢こそが「ワクワク」 なのではないでしょうか?

「喜怒哀楽の “怒り”と“哀”を抜いたら〝喜楽"になるよ。 もっと喜楽に生きなさい」は燎平さんの師匠の言葉です。

喜びと楽しみで生きる。つまり、いつもワクワクしながら生きるということです。とても大切なことです。

もし、怒りの感情や、哀しみの感情といった、マイナスな気持ちで行動していたら注意が必要です。一時的に感情が満たされても、後々、その反動があります。

行動の基準を、ワクワクするかどうかで考えると、喜楽に生きることにつながるはずです。あなたは今、喜楽に生きていますか? 


【10個目】 いつも機嫌がいい人が、周りの人を光らせる。

「人を光らせる人」であるためには、「いつでもどこでもご機嫌な自分でいること」です。

考えてみてください。 いつも眉間にしわを寄せて、口を開けば常に愚痴や不平に不満が出る。そんな人が、誰かを光らせることができるで
しょうか?誰かを暗闇に引きずり込むことはできても、決して光らせることはできないです。

人を光らせることのできる人は、常に自分をご機嫌な状態にしています。いつもニコニコしているため、その光が相手にも伝わり、相手の光を引き出します。だからこそ、大切なのは自分の機嫌を自分でとることです。

アクションプラン8個目の喜怒哀楽の話を思い出してください。怒りと哀しみの感情は何もしなくても、ただ座って考えるだけで湧き出てきます。 反対に、楽しさと喜びの感情は自ら動かないと湧き出てこないです。そのため、誰かに自分の機嫌をとってもらうのを座って待っていても何も変わらないです。ではどうしたら良いのか?『動けば変わる』ってことです。


【11個目】 自分の機嫌を自分で取る方法。

自分の機嫌を自分でとるためには、とにかく動くことです。おススメの方法がハッピー・テロです。

ハッピー・テロとは、誰かがハッピーになるいたずらを仕掛けることです。 ここで大切なのは決して良いことをしようってことではないです。ただ自分の機嫌を自分でとるために、自分以外の誰かを利用してご機嫌になろうってことです。

例えば、『コインパーキングでハッピー・テロ 』は 車に乗る人におススメです。 街中で自分の車をコインパーキングに停めたあと、「BABY in CAR(こどもが乗ってます)」っていう札の付いている車を探してみてください。「BABY in CAR」の札が付いている車があったら、その車の駐車番号を入力し300円だけ入れて、バレないようにすぐさま駐車場を立ち去ります。

きっと300円ぐらい入れたところで、その車の持ち主にはわからないかも知れないです。でもそれでいいです。 大切なのはいいことをすることではなく、あくまでも自分の機嫌をとるためにすることです。

間違っても、その車の持ち主が現れて料金が300円安くなったことに気づいたかどうかを確かめてはいけないです。それよりも、自分は駐車場をあとにして妄想することです。きっとこのあと持ち主が料金を払おうと駐車番号を押したら?「あれ?なんかちょっと安いなぁ、まっいいか、ラッキー」と、ニヤっとしている見ず知らずのその人を妄想します。

生きているといろいろな状況に遭遇します。 楽しいことばかりは起こらないです。だからこそ、ハッピー・テロで自分の機嫌は自分でとることが大切です。


【12個目】 見返りは求めないこと。

苦労した状態が強ければ強いほど、見返りを求めてしまう気持ちが強くなるのはわかります。しかし、 「これだけしてやったのに…」「あれだけ面倒を見たのに…」見返りを求めてはキリがないです。

もし、「人を光らせる人」が見返りを求めて動いた場合、やっぱり、どこかが濁ります。 「自分が投げた球は自分に返ってくる」は真理です。しかし、濁りをもって人を光らせようとしたら、同じく濁った球が自分に返ってきたり、もしくは自分の大切な人に返って来たりします。そういう事例は沢山あります。それで苦しんでいる人や失敗した人もたくさんいます。

「お前を光らせるために、オレはこれだけやってやったんだぞ!」って言うのはなんだか見苦しいです。それに、カッコ悪いです。たとえ見返りがなかったとしても、自分でこっそり思うだけにしておいてください。

解説は以上です。頭を悩ませたり、心が苦しくなったりする出来事は日常茶飯事に起きます。
しかし、少しでも光る人が増えてくれれば、光は連鎖し、循環し合って、どんどん増えていきます。

そんな「光」を生み出すためにも、「自分の機嫌は自分でとる」ことが大前提です。成功者は不幸に鈍感で、幸せに敏感です。きっと、それがご機嫌でいることです。

この記事は、ただ見るだけでなく、日々実践的に活用してください。 とことん使い倒してください。そして、あなたのまわりの人たちにも記事を薦めてください。

「光らせる人」が日本中に増えれば、同時に光る人もいっぱいになります。そうやってみんなが幸せになれれば、必ず明るくて楽しい未来になるはずです。今回の解説が参考になった人は、いいねやコメントをください。


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