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恐怖という感情システム──生命を守るため生物を脅かす安全装置。 #Ffff Ⅰ|進化心理マガジン「HUMATRIX」
" 恐れるべきは、恐怖のみ。(Nothing to fear but itself.)"
────フランクリン・ルーズベルト, 大統領就任演説
" 恐れることは ただひとつ
恐れを知らぬ 戦士と為ること "
────漫画『BLEACH』
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#01 《恐怖》という感情システム
────しょっぱなから好対照なミームが並んだ。
恐怖に囚われることを恐れるべきなのか。
恐怖を失うことを恐れるべきなのか。
「恐怖」は一般に "不合理な感情" の代表格とみなされており、感情は"理性"の働きを妨げてしまうために、努力して抑制すべきものだとされている。
────しかし、進化論という思考道具を脳にインストールし、そのフレームワークから物事を捉えることができるようになったオレたちにはもはや、そんな一般的で常識的な考えは通用しない。
心に恐怖が備わっている〈理由〉の理解を抜きにして「それを抑えろ」だとか「それを克服しろ」と言うことはできないのだ。
感情システムの主な機能は、目的を持って行動するために必要な動機を生成することにある。
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恐怖/Fearはどんな行動を俺たちに起こさせようとしているのか? そしてその行動は俺たち自身の役に立つのか? 俺たち自身に利益をもたらすのか?
────その答えはYESの局面もあればNOの局面もあるだろう。
が、基本的には、自然選択アルゴリズムによって恐怖が維持されてきたのは、恐怖をもつ個体が、結果として人生トータルで有利だったからに他ならない。
進化とはある意味で究極の生存者バイアスであり、過去には恐怖を持たない個体もいたかもしれないが、ことごとく死によって遺伝子コードを削除されてしまったために、いま恐怖を持たない個体は生きてはいないし生まれてもこないのだ。
さて、
恐怖/Fearは〝危険〟をトラックする情動
だ。
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進化心理マガジン「HUMATRIX」
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