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「日本国籍」だけど多分「日本人」ではない私

これだけは言っておきます。私は日本国籍しか保有していません。

ですが、私は自分の事を「日本人」だとみなしていません。むしろ、「偽日本人」と呼ばれた方が個人的に納得がいきます。

知っている方はいると思いますが、私は人生の2/3を海外で過ごしています(アメリカ、ドイツ、現在はイギリス)。日本に生まれたものの、幼い頃にアメリカに引っ越したせいか、一番最初に習った言語は英語で、今でも私の母国語です。ドイツに住んでいた時は週一回、補修校に通っていたので、日本語を完全に忘れずに済みましたが、漢字を読んだり、書くことは苦手で恐らく中学生レベルです。

海外では自己紹介の時に "Where are you from?"とよく聞かれます。日本語に訳すると「どこから来たの?」という質問ですが、私はすぐ質問に答える事ができません。大抵の場合、少し考えてから「日本」と答えます。理解してほしいのは、 "Where are you from?" は "Where were you born?"、日本語で「どこで生まれたの?」という質問とは少し違うことです。

何故、"Where are you from?" の質問に答える事ができないのか。やはり、私があまりにも普通の日本人とかけ離れているからです。もちろん、外見は日本人ですし、家族も日本人ですし、日本語は少し怪しいですが一応喋れます。ですが、私は日本の文化をよく知らないし、頭の中では常に英語で考えていて、日本に長く住んだことはありません。これで自分は「日本人」だと主張するのにはかなりの無理が個人的にあります。

この葛藤の根本にあるのは、「日本人とはなにか」という問いであり、この問いに対する答えが分からないからこそ、物心がついた時からずっと自分のアイデンティティーについて悩んできた。

一番「日本人ではない」ことを痛感するのが、日本に帰国する時。毎日部活と塾に行く生徒、肌を白くする為に暑い真夏に手袋をして傘をさす人、集団意識が強い社会。日本では当たり前かもしれませんが、その日本人の「当たり前」や「常識」は私には当てはまりません。その理由は私の物事の考え方や行動が日本人よりも、アメリカ・ヨーロッパの人に似ているからです。私は遠慮をしないし、物凄く自己主張するし、可愛い洋服を着ないし、今時多くの日本の女性に見かける前髪もない。また、日本の社会、文化、タブーなどをあまり理解していない・知らないと言っても過言ではない。そんな人が自分が日本人だと胸を張って言えるのだろうか?自分には違和感しかない。

一番厄介なのは、私が日本国籍しか保有していない事。ハーフなら、自分のアイデンティティーに一番近い国を選ぶ事ができるものの、私にはその選択肢が存在しない。選択肢がないからと言って、大人しく「日本人」というアイデンティティーを受け入れるのもあまり腑に落ちない。

普通の日本人とは違う環境で育ってきて、私は日本に住んでいる日本人と埋めれない差がある事を認識しているからこそ、自分が日本人だという自覚は中々持てない。日本の国籍を持っていても、今の自分は本当の意味での日本人ではないと私は思っている。いつか、自分が日本人だと躊躇わずに言える日がくるのかもしれない。でも、確かに言えるのは自分のアイデンティティーを探すのにまだまだ時間がかかることだ。

この記事で私はあなたの理解を求めていません。むしろ、ずっと日本に住んでいる人からすれば、私の存在や葛藤は理解しづらいと思います。ただ、言いたいのは私は自分みたいに自身のアイデンティティーに疑問を持つ人を個人的に知っていますし、グローバル化が進むに連れてそういう人はこれから確実に増えます。また、「国籍=自分のアイデンティティー」という考え方も少しずつ変える必要があると個人的には思います。

最後に
誤字脱字が多く、訳のわからない事も書くかもしれませんが、「この人は見る視点が違うんだ」と認識してもらえば幸いです。今月から大学が始まるので、更新の頻度は低くなりますが、これからもよろしくお願いします。

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