見出し画像

「図で考える習慣」を読んで

(はじめに)
ここ数十年で、デジタル技術の進化によって誰もが情報を収集し、編集を行い、一人の発信者となることができるようになりました。データ流通量、データ総量は時間とともに増加し、数年前の情報が現在どこにあるのか見当もつきません。世の中に流通するデータは、時間とともに更新されるため、時々刻々と流行に従った情報が世に出回ります。その結果、現在Web上に掲載されている情報のほとんどが二次情報もしくは三次情報であります。受信者そして発信者となることが容易になったために、「情報商社」と言わざるを得ない個人が増加しています。YouTubeの切り抜き動画、情報媒体の記載内容のコピペなどは、皆さんもご存じかと思います。こんな時代にこそ、情報から自身の思考を働かせ、自身の考え方をアウトプットする需要はいっそう高くなるように思われます。今回は、思考の潤滑剤とも言える「図」の活用法についてご紹介させていただきます。

テーマ:「図で考える」手段はなぜ重要か?
答え:視座の上下を繰り返すことで、視点を増やすことに繋がるから。
読者に期待する反応:AI時代にアナログな考え方が求められる重要性を理解してもらう

①事実を把握する
思考法関連もこの本で六冊目になりました。思考法に関する本を読む中で、よく現象の理解には「事実」と「関係性」の両方を把握することが必要であるという記述を頻繁に目にします。悲しいかな、世の中のほとんどの現象特に、自然科学や社会科学においては相互の事実の間に真実が隠れていることが多いです。身近な例で言えば、人間関係の悩みはまさに間です。他にもロシア・ウクライナ情勢は、国家間の真実の相違が引き金となっています。まず初めに、一つの現象に関わる事実(要素)を確認し、全体と部分の往復ができる状態を作らなければなりません。本書では、事実把握を容易にする思考の「型」として、ピラミッド・マトリックス・矢羽根を取り上げていました。この他にも、数学の集合で学習しベン図などが挙げられます。

②関係性を把握する
続いて、事実を把握することができたら、気になるのは関係性です。例えば、気になっている人がいるとします。この人が最近隣の席の男の子と仲良く話す場面が散見されます。ここまでは事実の確認です。この後気になるのは、隣の席の男の子と気になる子との関係性ではないでしょうか。いつ、どこで、なぜ仲良くなったのか、、、、。(聞きすぎると嫌われますが、)
関係性の把握で大切にするべきは、”方向性”です。因果なの?相関ナノ?はもちろんのこと、それらの方向性をおさえることは困難でありながらも物事の本質迫るために必要不可欠となります。本書では、関係性の把握を容易にする思考型として「ループ」を紹介しています。

③新しいコト・モノを発想
僕が大好きで良く拝見させていただく岡田斗司夫さんの動画に、「アイデアの作り方」があります。この動画で印象に残っていることは、世の中の新しいアイデアは、既存の組み合わせにすぎないということです。新しいモノ・コトを生み出すという行為は、Openworldで終わりがありません。つまり、解は存在しない。では、既存の仕組みを二つ用意して、それらを組み合わせていく練習を「図」を用いてやってみるとどうでしょうか。私たちは贅沢にもお金を消費して欲を満たすことに慣れすぎてしまい、人生一生灯台下暗し状態になっています。「図」を活用して、右脳を鍛えていきましょう。右脳と左脳は繋がっていますから、右脳を鍛えることは左脳の潜在能力を引き出すことにも繋がると考えています。

「図」で考えることを習慣化し、ヒューリスティックに繋げる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?