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〜難病とはりきゅう〜その5「3/11第2診 青空」


今日は気持ちの良い晴れ


※この記事は前回↓を読んでからご覧ください。



電車を降りて、改札を出るととっても印象的な青空とおでんの具材みたいに色んな形の雲が浮いていた。

その中でも、青空を包み込むように囲む雲と、それに負けないように青々と主張している綺麗な青空が有って思わず写真を撮った。


駅前には、キタムラさん(仮名)の旦那さんが車で迎えにきてくれる。

人が乗り降りしやすいドアで、自動でひらく。

シートに座るのも少しゆっくり座ってコートを置いた。


「今日は暑いくらいですね!」と話はじめ

車内で、色々な話を聞けた。


前回の治療の後はダルさが出てずっと寝ていたこと

翌日の夕方まで足が温かかったこと。

私からも、サポートをいただけたこと。お代を受け取らないこと。

丁寧な車の運転に揺られながら、10分くらいの移動中ずっと話していた。


家の前につくと、ドアが自動で開いた。

「先に入っていて下さい」と案内いただいたので、お礼を伝えて車から降り、一人で玄関に入った。



「失礼しまーす」と玄関に入ると

「こんにちはー、どうぞー」って声がした。



玄関に入ると、

左手すぐにキタムラさんの部屋はあっていつもドアが開いている。部屋の中から光が出ていた、前回もカーテンが開いていたから、外を眺めるのが好きなのかな。


先週は横になっていたキタムラさんは、ベッドに座っていた

「先生、こんにちは」と声をかけてくれた。症状の一つで少しだけ滑舌が悪いようだけど、声量はしっかりしている

ベッドの横に進んでこちらも挨拶をした




すぐに

「先生、手紙、、」


と口に出した瞬間からキタムラさんの目からは涙がこぼれた。



伝わったかなって、、


手紙に書いた思い、伝わったかなって。ずっと気になってた。先生には全部伝えたかったから。


私も、辛いところがあって。


この難しい病気と戦わなきゃいけないんだけれど、


本当は戦わなきゃいけないのだけれど、私も弱いから。受け止められなくて、すぐに辛くなっちゃって。


恐くなったり、悲しくなって涙が出ちゃう日もあるんです。


話を聞きながら、どうしても涙が出そうになった。


プロの治療家として、読者の方にサポートをいただきながら治療に来ている者として

少しでも元気に出来る表情で、全てを吐き出して貰えるようにしなきゃって

話を聞きながら歯を食いしばって、太ももをギューと掴んでいたんだけれど


どうしてもだめだった。



言葉を選びながら力を込めて

涙を流し、一生懸命伝えてくれる一言一言と姿を

この話を、全てを、一生忘れちゃいけないぞって。

全部受け止めるんだって思って一生懸命聞いていた



目が涙で分厚くなる感じに気付いてた。

そのうちポロポロ落ちた、構わずそのまま頷いた。


先生の文章、ありがたかったけれどきつかった。でもそれは先生の主観だし            私の意見で記録内容を曲げてはいけないから先生の思うように、必要な事を書いて欲しい


私が、、もし実験台としてでも元気になれれば、それを見て元気になりたいって人も増えると嬉しい


先生や誰か為になるなら、全部書いてもらって構わない


でも、私は見ないでおきます。本当は強くならなきゃいけないし、見なきゃいけないのだけれど    まだ、強くなれなくって。


全てを伝えたら、先生は嫌に思うかもしれないって怖い所もあったけれど伝えたいって思った。   受け取ってくれたら嬉しいです


難しい病気だから、全部が良くなるとは思ってはいないけれど、先生の治療で変化が出たから。   現状維持だけでも出来たら嬉しいと思ってる。


先生にこの身体、お預けします。


そうやって、声をかけてくれた


もう、涙を我慢するなんて無駄だった

ズボンにもボッタボッタ落ちて、たくさん跡がついてた。



2人で涙を流しながら、

これからもよろしくお願いします。って言い合った。



きっと、今日のことは一生忘れない。


ツライ思いをさせてしまった後悔と

力を振り絞って伝えてくれた事への感謝と

絶対力になりたい、なるしかないって覚悟。



あんな瞬間はきっと2度とない。

あの時の感情は2度と芽生えないと思う。



いくら囲われても、見えづらくても、自分らしさを主張している今日の空の青と一緒に心の奥に刻んでおこう。

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気遣い上手な旦那さんがいつの間にか隣のイスに座っていた。

本当にこの部屋には優しさばかりがある。ここから送られてきた手紙なんだと思うと、あの手紙は益々大事に思えた。




本当は、サポートしてくれた方の為に治療の内容までいち早く届けたいし、一気に書きたいのだけれど

もうちょっとだけ、今日だけ…この思いを刻ませて下さい

ごめんなさい。


さっきから、電車の中で書きながら

思い出しては噛み締めてガマンして、ガマン終わったら書いてって繰り返してアゴが痛い。


お読みくださって、本当にありがとうございます。



ー支援についてー

閲覧ありがとうございます。
この活動は「治療をギフトに」というプロジェクトです。

安心して治癒に向けて専念していただくために
治療者は一切の費用をいただかず「サポーター」の方からの寄付のみで活動を継続しております。

治療者とその施術が「ギフト」になる。
そんなプロジェクトです。

本プロジェクトではALSという難病の治療を行なっています。
徐々に身体の動きができなくなるという難病で、いまだに治療法が確立されていません。
今回、その症状に対して「東洋医学」とくに鍼灸治療で治癒を狙っていきます。

積聚(シャクジュ)治療という治療法を行なっていますが、東洋的な発想に基づいて体系化された治療で、「古傷」も含めて治療をします。過去、この治療法でALSと向き合った症例は無いのでは無いかと思います。前例が無い挑戦です。
原因不明、治療不可となっている現代医学とは違ったアプローチで、何かしらの糸口を見つけるためにも「継続的な施術」が必要になります。ご本人やご家族にしか分からない負担も多いものです。

その為ご支援くださるサポーターの皆さんから私の治療を「ギフト」として送ってください。

ご本人:受取人
施術者:ギフト
サポーター:送り主

としてそれぞれの役割の中で、全員が笑顔になっていければ嬉しいです。
ただ、読み物として共感した。という思いもとても嬉しく思っています。

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太鼎堂鍼灸院 髙橋洋輔(タイテイドウシンキュウイン タカハシヨウスケ)


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【全て治療費に充てます】 ここで書かれる「難病患者」さんからは治療費をいただきません。皆さんのサポートは全て治療費に充てます。全て「ギフト」になります。 この記事では治療のドラマをリアルタイムでお伝えします。 サポーターとして継続的な難病への治療の為、応援してくだされば嬉しいです