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〜難病とはりきゅう〜その17「5/14 第11診 チーム医療と点滴の刺激」

遅刻。。。

日頃院長をしている鍼灸院が水曜日休みのため

キタムラさんの元には毎週水曜日に伺うのだが、キタムラさんの所以外にも月に一度水曜日に伺うので木曜日に伺う事になった。

私事だけれど、木曜日の午前中には治療がいっぱいで

その後に健康情報をライブ配信していたりしたので、キタムラさんの所に向かうのは夕方になってしまった。


到着したところ、キタムラさんは横になっていた

また驚いたのだが、点滴を打っている最中だった。

私は本来5時に行く約束だったのか、何の勘違いだった16時だと思っていたようで

5分ぐらい遅れそうだ!!急がなければ!と思って

途中の事故渋滞にも少しやきもきしたくらいだったのが、取り越し苦労というのだろうか。


点滴は15時半から始まって、大体1時間ほどかかるとの事だった

実は、この点滴によって私は2つの事に出会える事になった。


1つは

キタムラさんを治療するチームの方に出会えた事。

点滴をしていたのは男性看護師さん。

挨拶も柔らかで、気の良さそうな人だった。笑顔がマスク越しでも伝わってくる優しい人だった。もう一人の鍼灸師の先生もそうなのだが、キタムラさんの周りには本当に優しい人が多い。見習って曲がった背を正さねば。。


キタムラさんの左腕には、天井からぶら下がった薬からツーっと点滴が伸び、今も左腕に注がれている最中だった。


先生、紹介しますね。看護師さんです。いつも先生のお話もするんですよ


「はじめまして。今日は早く来てすみません!」

「いえいえ、全く問題ないですよ!」


紹介していただいて、会話ができた。ホッとした。

早く来すぎた事で、ご迷惑をおかけしたと思ったので。。


その後

キタムラさんにも謝ったのだが、

全然構いません、先生いつもありがとうございません

と、いつもの優しい笑顔でおっしゃってくれた。



「では、お邪魔になってしまいますので

少し外して来ますね。車で待ってます」


と伝えると

担当看護師さんは

「外れなければ大丈夫ですよ、治療をしてもらって構いません」

と言ってくださる。


日頃キタムラさんに使用する鍼は、

刺入しないものなので感染などのリスクはないし

痛みでビクッとなってしまうような事もない

また、

「点滴による体の変化が見られるかもしれない」と点滴をしながら、

治療を始めさせていただくことにした。



以前にも、末期ガンの患者さんの所に往診にいっていた時にも実施した経験はあるので、注意などはできると考えた。



体調は・・


今日の調子はどうかと聞くと

・ムセが治まってきた

・先週は治療の後にだるさが出た

・今はとても元気になってきて気持ちも前向きで動きたい気分

・立ち上がりも前よりスムーズで、体が快適

・眠りはいいようだが、夜中に起きてしまう事がある

・左肩背中と胸のところにあった帯状疱疹は今おさまってかさぶたから皮膚に戻ろうとしていた。



今日は

右足の裏や足首の異状が強く出ていた

(左の捻挫もあるが、痛みは右足の方に出ていた。不思議)


また、左首や肩の所にも反応が出ていて


これに応じたように、お腹にも

右の恥骨脇と胸骨下端の左に痛みが強く出ていた。


つまり、

お腹も右下と左上

症状も右下と左上


いつものように、横向きになってもらう。

今日は点滴があるため、反対側に向きながら治療をした。


看護師さんは、姿勢を変えたことによる点滴の変化を確認して調整してくれたり、大丈夫ですよ。と声をかけてくれた。とても安心できる。



日頃、治療を一緒に見てくださる旦那さんが

いつもよりも近くにいらっしゃったので

細かく状態を説明したり、変化を追いながら状況を伝えていった。



今日は、右足がいつもより症状があること

背中のムセに関係するポイントは(多分だが)胸椎の3-7番あたりの反応で、これが取れてくると治まってくること

今日でいえば、胸椎の反応は左側だけに出ていること(これも左上の反応)


などなど

説明しながら、状況を明らかにしていくことで

自分の頭の中もクリアになったような気がした。



だんだんと症状は落ち着いて、胸椎の左側などは落ち着いた。


最終的に残ったのは

右足首と、左の肩の前の痛み

それとお腹の右下だった。

痛みは減ったのだがどうも消え切らない。



「足首に異状があるのか?」と思い、捻挫などに用いる処置に入った。



2つ目の気づき

足首の処置の最中に2つ目の気づきに出会う事になる。

右足に鍼を当てて足首の異状を確認しながら鍼をしているのだが

どうも反応の取れ方がいつもとちがう。遅い。

なんだろう?と思いつつ刺激を続けていた。



その時

「では、終わったので点滴抜いちゃいますね」

と看護師さんが声をかけてくださったので、

一度刺激を止めようと鍼を離した



テキパキとした動きでキタムラさんの手から点滴が抜ける。


「今日はお疲れ様でした、また明日ですね失礼します」

という看護師さんをキタムラさん夫婦と見送った。



では、改めて。

と治療を再開しようと足首を触ると


なんと先程までの右足首の反応が一切なくなっていた。

ついでにいえば、右恥骨の反応と左肩の痛みもゼロになっていた。



なんども確認したのだが、反応がなくなっている。

点滴を外す際、鍼を離す前に確認した時には残っていた反応がない。



これは実に不思議な事だと思った。



よくよく考えれば、

点滴がしてある状態→点滴を抜いた状態

にかけて治療をしたことは初めてだった。

おそらく、今後の人生でもそうないことだろう。


色々と考察しているのだが、ちょっとマニアックな所なので

今後もう少し研究した上で、興味があるプロにむけて発表しようと思う。



とにかく、今日は

点滴前の治療効果+点滴を抜く

という行為で、キタムラさんの症状(お腹の異状)は限りなくゼロになった

実に興味深い出来事だった。


キタムラさんご夫婦には

何が起きたのかを、時系列(治療の始まりから)整理して伝えたが

「とても面白いですね、不思議でした」

なんておっしゃってくださって

3人で不思議がりながら、人体の神秘を感じた。



次回は、また水曜日

今後の体調がどう変化をするのか。

丁寧に追っていきたいと思う。



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積聚(シャクジュ)治療という治療法を行なっていますが、東洋的な発想に基づいて体系化された治療で、「古傷」も含めて治療をします。過去、この治療法でALSと向き合った症例は無いのでは無いかと思います。前例が無い挑戦です。
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