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(脚韻詩三編) 「夏へ向かって」





ヒペリカムヒデコート
初夏の虫たちにあふれ
近づいた雨を聞こうと
町をむ赤き実に

水面に映した扉の奥から
夏期へ流れる道を辿れば
緑樹に沈んだ柱の影から
抱きし想いを空に放てば

昏き季節を照らしだす灯りは青く
通った橋は風に揺れ
霞む雲間に鳥は群れ
煌めく夏へ馳せる心の故郷は遠く