すぐに土下座してくるやつはこっちが土下座しても許してくれない!映画『アリーキャット』
悪いことをしたら謝る。これは幼稚園で習うことかもしれませんが、自分が悪いと認めて頭を下げることって簡単じゃないですよね。
プライドが邪魔をするというか、負けを認める悔しさというか、そう容易く頭を下げるわけにはいかないってのが普通かと。
でも、映画『アリーキャット』に出てくる「柿沢美智也」は簡単に頭を下げる、謝罪する、負けを認める。なぜなら、そうすることで自分にとって有利に事が進むと知っているから。ようするにただの手段のひとつとしか思っていない。
だから、電車に乗る時にSuicaをピッとする、寝る前に電気を消す、トイレを済ましたら水を流すのと同じくらいにしか思っていない。こんなに恐ろしい奴はいない…。
だって人間、相手に謝られたら許そうって気持ちになるじゃないですか。もちろん絶対に許せないこともありますけど。それは一旦置いておいて。
これは、自分が謝るときの辛さを知っているからもあると思うんです。「こいつはプライドを捨てて、いま全力で俺に謝っている」と感じるからこそ、許してやってもいいと思えるはずなんです。
でも、実は相手の心の中にはそんな気持ちはなくて、何も感じていないとしたら?
見抜けないですよね、そんなこと。目の前で真剣に謝ってるんだから、悪いと思ってるはず…としか思えないですよね。
でも本当は何も悪いと思っていない。心の中まではわからないと理解しているから、ただ作業として土下座できる人間がいるのです。こっちからすると関わりたくない人間としか言えない。
そしてこういう人間のもっと恐ろしいところは、「謝罪がただの手段」だと思っているので、こちらが謝ったとしても、心から謝罪しても許してくれないってことなんです。「あ、こいつはいま、謝罪という作業、所作事をしている」としか思ってもらえない。
やべぇですよ。マジで。
とにかく関わった時点で負けというか決着ついてる。終わりです。
繰り返します。そんな奴が出てくる映画が『アリーキャット』です。柿沢美智也(↑の写真)を演じる三浦誠己さんのインパクトが強すぎて、他の作品を見ても裏があると感じてしまうほどです。
映画のあらすじは、
怪我の後遺症に悩みながら警備員のアルバイトで食いつなぐ元ボクサーのマル(窪塚洋介)と、自動車整備工場で気ままに働くリリィ(降谷建志)。猫がきっかけで出会った2人が、ひとりの女性を守るために奮闘する物語。
です。
男二人の古き良きバディムービー感がたまらない1本。ネット配信もされてるので、サブスクリプション入ってるなら検索してみたらいいと思います。
それではまた。映画カタリストのゆうせいでした。
映画『アリーキャット』
© 2017「アリーキャット」製作委員会
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