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YSS月間審査員賞! 2022年9月の発表。

9名のキュレーターが皆さんの投稿からピックアップして毎日紹介、日常写真を愛でるフィーチャープロジェクト「yousawscenes」。おかげさまで多くの投稿をいただいております。今回は9月の審査員賞発表となります。


Ken Tanahashi 選

tetoさん

参考理由:部屋の中に突如現れた巨大な影。扉のサイズと比較すれば、そのサイズ感が伝わると思います。とても不思議な光景に日常の中に潜むユーモアを感じました。面白いと思った瞬間を見逃さない撮影者の観察眼も素晴らしいと思います。


MASA 選

ゆういちろうさん

選出理由:これほどまでに長方形にぴったりハマったものをここで初めて見たように思う。屋根の下じゃ光は足りねえっ!って言わんばかりに正確に長方形の穴を突き抜けた幹の先に葉が広がっている。その力強さと不可思議さがないまぜになった、これを見つけた時はザワっと来るものがあったのかなと思わされる一枚でした。


トモコスガ 選

えとつうさん

選出理由:風呂場でふと生まれた小さな泡がどこか雲のようにも見えます。まるで手のひらから小さな雲を取り出したかのようで天晴でした。
現実では一瞬しか成立しないこのひと場面ですら、写真は見事に凍結させて永遠に残す力があります。ふといいなと思ったその一瞬間をこうして愛でることができる写真の素晴らしさを改めて教えてくれた1枚でした。


TOYOKI 選

mu_ta_001さん

選出理由:この"M"を見るとホッとする人は多いのではないでしょうか。誰もがその味、匂い、店の雰囲気を知っている。実際にその店舗に行ったこともないのにまるで自分がその場にいるかのように錯覚できます。そう思えるのも撮影者の場面の切り取り方がそうさせてくれていると思います。一人きりの客、黄金に光り輝くM、ライトに照らされた手前の花壇、そして画面全体に散らばる水滴。ここからいろんな物語が見えてくるようです。


shimizu_nobu 選

yozzygraphyさん

選出理由:『予感』というタイトルに対してのこの写真。1番最初に感じたのは少しの恐れや怖さでした。
暗雲立ち込める中に傘を刺す女性、その奥には黒煙が上がる。見た瞬間にゾワっとしたのをよく覚えてます。
しかし更にその奥には晴れた空が広がっていて、現在の不安な心境から未来に向けての晴れ間や好転を予期しているようにも見えます。
今後の展開が気になりますし、様々な解釈ができる写真だと思いこの写真を選出しました。


kawamon 選

takaさん

選出理由:高層階からでしょうか、俯瞰的に撮影された都市の写真です。都心部にも関わらず、今時これほど広大な更地があるのかと不思議に思ったと同時に、ここが築地市場の跡地であると分かりました。長い歴史の末に役目を終えて解体されてしまったわけですが、都市は時代に合わせて常に変化していることを改めて実感します。そこにはきっと色々なストーリーがあったのでしょう。日常の象徴でもある都市を「記録」する意味を教えてくれるような一枚です。ありがとうございました。


いくら・チャーン 選

ginnoさん

選出理由:生活をしている中で、毎日見ているはずなのに今日は何だか魅力的に見える、そんなふとした瞬間を捉えた一枚だなと思い選出しました。
ginnoさんが実際に見たものはもっと魅力のある景色だったのかもしれません。写真に残すことでその時、その場の空気感や高揚感を思い出させるような素敵な一枚だと感じました。


Pan_nu 選

yostanbul さん

選出理由:これは雪?砂?いずれにしても自分自身の日常には決して無い風景だったのも手伝い最初は選出に悩みました。
人影、犬、街灯、空と地面の5つの要素とざっくり2つの色でミニマルに纏まっていて写真としてとても好みです。シンプルな要素の効果で犬を散歩させている人物を遠巻きに撮影している目線を想像するのは容易く、そうしているうちに最初に選出を悩んだことも解消され、あぁこれは日常か。と納得した次第です。
シンプルな額に入れて部屋に飾りたいと思う写真です。


川原和之 選

フェロペリン さん

選出理由:写真を拝見して、写された光景の意図がはじめよくわかりませんでした。細身のスーツを着た男性が両手に沢山の靴箱をひもでまとめて持っている。奥にはわずかに横断歩道の白線が写っているので、信号待ちをしている時間なのかもしれない。写真から伺える情報が少ないため、それ以上のことがわからない。そもそもこの男性はなぜ大量の靴の箱を運んでいるのだろう。不思議な光景を捉えた写真を何度も見ているうちに、男性のひもを持つ指先に妙に軽やかがあるため、たくさん積み上げている靴箱の重みをあまり感じないことに気づきました。その時に、どこか浮遊感を感じる異世界のような写真の魅力がわかったような気がしました。
 フェロペリンさんの写真には場面をスクロールさせる指を止めて、凝視してしまう魅力をビシビシ感じました。9月投稿写真の中で、一番長い時間鑑賞させてもらったので、選んだ一枚です。


以上、2022年9月の月間審査員賞でした。

2021年11月に始動した、ユーザー参加型のフォトプロジェクト「yousawscenes」、おかげさまで多くの方々に参加いただいております。

皆さんの写真をTwitterとInstagramで毎日紹介しています。

yousawscenesのヴィジョンと参加方法
過去に開催したフォトコンの審査結果

今年も様々なイベントを企画していきます。
yousawscenesをどうかよろしくお願いします。


YSSキュレーター紹介

Ken Tanahashi

2016年から本格的に写真を撮り始める。主にストリートフォトや日常写真を中心に撮影している。その他の活動として、WEBメディアへの記事の寄稿、写真系コミュニティ『DopeZineLab』の運営、ストリートフォトにスポットを当てた『StreetPhotographyJapan』の運営として活躍している。

Twitter twitter.com/kentanahashi
Instagram instagram.com/ken_tanahashi
note note.com/kentanahashi/


MASA

東京でプロダクトデザインをしながら、2019年から休日や帰宅時に写真を撮っている。培ってきたデザインの知識をベースに、青基調の特徴を持った多摩川の日常や都内でのスナップ写真作品をTwitter、note等で投稿している。一方で写真作品も作り、PhotoVogueにて数枚の写真がフィーチャーされた。

Twitter twitter.com/masaphoto9
Instagram instagram.com/masaphoto9
note note.com/masa_design


トモ コスガ

写真表現を考えるYouTubeチャンネル「トモコスガ言葉なき対話」を運営。VICEマガジンの編集を経て独立、現在は写真家の故・深瀬昌久が遺した写真作品の管理団体「深瀬昌久アーカイブス」創設者兼ディレクターを務める。Brutus、Pen、実話ナックルズ、日本カメラ、IMA、サイゾーなどの媒体に寄稿。著書に『MASAHISA FUKASE』がある。写真集の跋文寄稿に、深瀬昌久『RAVENS』『FAMILY』『SASUKE』『Kill the Pig』など。過去に審査員を務めたアワードとして、第7回 EMON AWARD、第1回 News Print Awardなど。オランダはアムステルダム在住。

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TOYOKI

1985年、山形県生まれ、東京都在住。東京を拠点に活動するストリートフォトグラファー。都市と自然の緩衝帯、武蔵野をメインフィールドに何気なくも愛おしい日常を記録する。

Twitter twitter.com/s_toyoki
Instagram instagram.com/s.toyoki/


いくら・チャーン

2002年生まれ、京都北部の田舎育ちで現役大学生。2021年より、SNSのストリートスナップに惹かれ、スナップ写真を始める。自分の身の回りで目にする「ちょっと面白いもの」を撮り続けている。

Twitter twitter.com/71_ikura
Instagram instagram.com/ikura_17/
note https://note.com/ikura_17/


Pan-nu

自転車旅で3年半のテント暮らしをしながら日本全都道府県を行脚した経験を持つ。写真を販売することで旅中の生計を立てた経験から、その後もフォトグラファーを生業として活動を続ける。現在は故郷である岡山県にて購入した中古ビルでフォトスタジオを経営して4年目。

Twitter twitter.com/Pan_nu_photos
Instagram instagram.com/pan_nu_photos/


kawamon

福島在住のフォトグラファー。2017年に本格的に写真を始める。鉄道をモチーフに日常や旅情を表現した写真を得意とし、雑誌などのメディアや鉄道会社への写真の提供なども行ってきた。最近ではSNSでの発信にも力を入れており、twitterでは鉄道写真のほか、地元や旅先でのスナップ写真を投稿している。

Twitter twitter.com/kawamon4649
Instagram instagram.com/kawaminami_hayato
note note.com/kawakawa415


shimizu_nobu

フリーランスフォトグラファーであり、浅草の人力車夫。プロダクトから大型フェスまで。ジャンルレスの撮影業務をこなしつつ。ライフワークとして日々の朝食をSNSにて発信し続け、雑誌や新聞などのメディアから取材を受ける。撮影以外にコラム等の執筆活動や企業SNS運用もしている。

Twitter twitter.com/shimizu_nobu_
Instagram https://instagram.com/shimizu_nobu_gohan/


川原 和之

1983年生まれ、富山県在住。祖父母の写真を撮り始めたことをきっかけに独学で写真を学び、現在は自身の祖母と娘の日常を記録する中で、世代を超えた家族の関係性を表現した作品を10年以上の歳月をかけて作り続けている。

TwitterInstagramhttps://www.instagram.com/kazuyukikawahara/


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