おすすめnote詩「ちょうどいい抱擁」

全部で六連からなっている。
文章や文節(?)はいくつかの似たパターンに分けられそう。

「吸殻と地平線と柔肌」
「靴紐と月極駐車場と砂浜」

「このまんまじゃ遅刻するかな」
「ちょうどいい憂鬱ってあるかな」

「だれかの痰と濡れた紫陽花」
「おりたたみ傘とリストカットの跡」

一連目から四連目までは単語の組み合わせが文章を作っていて、五連目から最終連は文章が長くなる。詩の全体の構成はそういう感じ。

全体の内容は自分にはわからなかった。全体を通して物語になっているとか、何らかの説明ではないのだと思う。

ああ、そうか。この詩の言葉たちは意味を伝えるためのものではないのかもしれない。単語の組み合わせは意味を伝えるためのもの語順じゃないのかもしれない。

言葉が意味を伝える以外の機能を果たそうとしている。あるいは、言葉をつかって意味ではないものを表そうとしている。

そうは言うものの言葉ひとつひとつには意味がある。ひとつひとつに意味があるのに、組み合わさると何処か遠くに連れられてしまう感覚。

どの言葉も繋がりも発想も、何もかもちょうど心地良くて好きです。


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