おすすめnote詩「駅と蝉時雨」

導入部に惹かれました。面白いなあ。「蝉が一斉に鳴き始めるのを聞いて、わたしは、人が行き交う大きな駅の構内の光景を思い出す」面白いなあ。そんな風に思ったことがない。

「自動販売機の中身が入れ替わるのと同じくらい頻繁に移り変わっていくのだ」ここも好きです。自動販売機の中身は入れ替わってるんだよな、たまたま入れ替わる所を見ていないだけで、ってことをしみじみ思い出させてくれる。

「他人事」という言葉がキーワードのように感じました。当たり前だと感じる景色が目の前に広がっていると、急に周りが余所余所しく感じたりする。自分が自分じゃなくなってしまう。でも、よく考えると自分のことを「他人事」だと思える時が一番詩を書くのに相応しい時間だったりしないだろうか、そんなことを考えたりしました。

「いつしか、わたしが代替品にすり替えられる」その時、「わたし」の代替品は「わたし」なのだろうか。あるいはまったくの別人なのだろうか。

ああ、でも、自分のことを「他人事」だと感じるあの瞬間、「わたし」はもう誰かとすり替えられてるのかもしれない。だから「わたし」は「他人事」になってしまうんだ。

そうなんだ、きっと。少し楽しみになってきました。今度「わたし」が「すり替えられる」瞬間は、じっくり「わたし」のことを観察してやろう。


今日のメモ ↓

夢は詩のコンテストを主催することです。サポート頂けましたら運営資金に使用させて頂きます。優勝者の詩は例えば新聞広告の全面で発表する、などを夢見てます。ですが当面はインタビュー時のコーヒー代。謝礼等に使用させて頂きます。