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GOOD NATURE HOTEL KYOTO 【京都の新しいホテル】

 京都にはここ4、5年で新しいホテルが増えています。2020年に東京オリンピックが予定され、そのインバウンド需要が京都にも波及すると見込まれていたためですが、結局、オリンピックは一年延期され、それも無観客となり思惑が外れてしまいました。その後も営業自粛、感染対策強化など続きました。それがいまでは状況が好転し、国内旅行客だけでなく海外からの観光客も増えています。
 私はこれまで用事があって関西へ行くと、時々京都に宿泊していました。その時にビジネス利用で泊まったホテルの中から宿泊時にオープンしてから5年以内の京都のホテルをシリーズとしてまとめてみたいと思います。



 GOOD NATURE HOTEL KYOTO は 2019年12月にオープンしました。最寄り駅は阪急京都線の京都河原町駅で、ホテルのウェブサイトでは駅から徒歩2分となっています。京都高島屋の南隣りといった方がわかりやすいかもしれません。この辺りの阪急線は地下駅なので、駅から京都高島屋の地下階に入り、一階の河原町通り出口から南方向に歩きます。高島屋駐車場出入口の横断歩道を渡るとすぐに上の写真のような天井が高い空間があります。GOOD NATURE STATION の建物です。出入口が見えますがそこには入らずに先に進みます。


 GOOD NATURE STATION の4階から9階がホテルです。高島屋側からだと遠くになるこちらがホテルの出入口です。


 中に入ると通路の壁側に陶器製の正方形の板を組み合わせた照明があります。写真では奥側が出入口ですので、入ってくる時は右側が照明です。この通路を進んだところにホテル専用エレベーターがあります。4階まで上ります。


 エレベーターを4階で降りて気がつくのが向かって左側にあるこの中庭です。暖炉がありそのまわりにチェアが置かれています。この時、雨が止んだばかりだったためか、チェアマットは外されていました。


 中庭の前を通り過ぎると正面にこのフロントカウンターがあります。カウンターデスクはわらを圧縮しさらに積み重ねて作ったものだということです。環境への負担を軽減するという考え方で、以前であれば捨てられていたわらを、素材として選んで作ったようです。
 なお、標準的な宿泊プランではチェックイン時刻は15時から、チェックアウト時刻は11時までとなっています。


 WELL認証とLEED認証のトロフィーが飾ってありました。WELL認証は環境や健康に配慮した建物に与えられるもので、GOOD NATURE HOTEL KYOTO はゴールドランクを取得しました。ホテル版評価基準では世界で初めてということです。
 もうひとつの LEED認証は環境に配慮したビルディングを評価するプログラムによるもので、ホテルを含む GOOD NATURE STATION の建物全体でシルバーランクを取得したということです。


デラックスグランドツイン

 宿泊した部屋を紹介します。一つ目は広さ52㎡のデラックスグランドツインです。ツインベッドのほかにエキストラベッドが用意され3人で泊まれるようになっていました。


 テーブルセットです。4人で利用するときはソファーベッドがベッドとして準備されるということです。


 テーブルに置かれていたセットです。GOOD NATURE オリジナルのほうじ茶、カカオティー、コーヒーが用意されていました。カカオティーは GOOD NATURE のスイーツ専門店 RAU が製造過程ででてきたカカオの殻を有効活用したものだということです。急須は取っ手が金継ぎされていました。壊れたものをすぐに捨ててしまうのではなく、直して使い続けるという姿勢を表したもので、環境に配慮した取り組みの一つとして置いているようです。


 冷蔵庫にウェルカムスイーツがあるというので取り出して開けてみたところ、カカオティーと同じくスイーツ専門店 RAU による Nami-Nami というクリームをはさんだサブレでした。ホテルのウェブサイトを確認したところ、ウェルカムスイーツはチョコレートと書かれていましたので、いまは変更されているかもしれません。


 バルミューダの電気ケトルが備えられていました。大きな丸が描かれている黒い筒はオリジナルのタンブラーです。フロアごとにエレベーターの近くにウオーターサーバーが設置されており、そこで水やお湯をタンブラーに入れて使うようにという案内が書かれていました。水道水をそのまま飲料に使うのに抵抗がある人にとっては、この方法はありがたいのではと思いました。


 手洗い場とお風呂になります。タオルはハンドタオル、フェイスタオル、バスタオルの3種類が用意されていました。歯ブラシ、ヘアブラシ、シェーバーなどのアメニティはありません。忘れてしまった場合はフロントで購入することはできますが、ホテルはできるだけ持参してくださいと案内しています。


 お風呂はガラスでベッドルームと仕切られています。ブラインドがありますので、視界を遮ることはできます。シャンプー類はやはり GOOD NATURE にあるオーガニックコスメ店「NEMOHAMO」によるもの。自然由来成分のみで石油由来成分は使っていないとしています。名前は ”根も葉も” 使う という意味からきているそうです。

 ベッドルーム側からバスルームを見たところです。私の経験ではこのようなガラスで仕切られたバスルームは、バスタブからテレビが見えるような位置になっていることが多いのですが、この部屋の場合、テレビは反対側の壁に掛けられていました。


 BOSE製のスピーカーがあり、Bluetooth で自分のスマホと接続して音楽を聴けます。タブレット端末で照明や空調を調整できるようになっていました。


 順番が最後になってしまいましたが、部屋は土足厳禁です。ベッドルームの入り口で木製サンダルに履き替えます。静岡産のひのきを使った mizutori というブランドの商品ということです。使いまわすタイプのスリッパやサンダルが苦手という人には、使い捨てタイプのスリッパも部屋に用意されていましたので、そちらを使ってもいいと思います。


ガーデンビューテラスツイン

別のタイプの部屋を紹介します。

 こちらはツインルームです。広さは35㎡程度で、二人での利用になります。

ベッドルームにも水道があり、ミニキッチンのように利用できます。

 前の写真では隠れていたところにテーブルセットがありました。


 窓側を見るとこうなります。ガラス越しにテラスがあります。


 テラスはこんな感じです。


 テラスは中庭に面しています。向かい合う形の部屋は無く、人目を気にせず外の空気に触れることができます。
 備品などはデラックスグランドツインと同じでした。室内が土足厳禁であるのも同じですが、ベッドルームの入り口には使い捨てタイプのスリッパが置いてあり、mizutori ブランドのサンダルはテラスに用意されていました。

 デラックスグランドツインよりも狭いのですが、ベッド裏のテーブルからは立ち上がればすぐにミニキッチンに手が届きます。例えば、テーブルにパソコンやマウス、電源と資料を置き、ミニキッチンにコーヒーやちょっとしたおつまみを置いておけば、汚す心配をせずに作業ができます。私には窮屈な感じはなく、使いやすいと思いました。


 空中菜園?

 テラスルームなどの中庭側はプラントウォールになっています。また、7階には中には入れませんが小さい庭のような場所がありました。何か育てているようです。

 4階の中庭からは7階の庭の裏はこんな感じで見えます。空中菜園のような感じです。

朝食のレストランは2か所

 朝食のレストラン会場は2か所あります。場所は1階の ERUTAN と4階の Hyssop になります。1階はビュフェスタイルで、私が宿泊した当時は前日までの予約が必要でした。4階はメニュー形式で、当日予約なしでも席が空いていれば入れました。

京都高島屋との連絡通路

 GOOD NATURE STATION は京都高島屋と隣接しており、連絡通路がありました。上の写真は高島屋の3階にある通路入り口です。
 実は到着日に土砂降りの雨だったことがあり、この通路を使うことで阪急線の京都河原町駅からホテルまで濡れずにたどり着くことができました。


 GOOD NATURE STATION 側の連絡通路出入口です。こちらも3階になります。ホテルに向かうには専用エレベーターで4階に上がります。


エスカレーターの照明

 1階から2階、2階から3階へのエスカレーターには球型の照明がありました。時間によって色が変わるということです。また、壁にはGOOD NATURE に関するコンセプトが書かれていました。


1階イートインスペース辺り

 1階の中央に位置するイートインスペース入り口です。ここには自分でワインを選べるワインバーが設置されています。写真の反対側には食料品売り場があります。弁当やナッツ類などもあり、購入してここで食べてもかまわないということです。食べた後は自分で分別してゴミ箱に捨てます。

 イートインスペースの中の様子です。


スイーツの RAU

 3階にあるスイーツ店 RAU です。この右奥に専用のイートインスペースがあって、このカウンターにあるスイーツをここで食べることができます。1階には RAU の工房があって、そこでもお土産用などにセットでチョコレートなどを購入できるということでした。

その他に気がついたこと

 GOOD NATURE STATION の入り口に置いてあるパンフレットに京阪グループのマークが描かれていたので、そのことをホテルスタッフさんに聞いてみたところ、京阪グループの中で健康や環境に関するプロジェクトに取り組んでいる株式会社ビオスタイルによるホテルだと教えてもらいました。同じ京阪グループにはホテル京阪がありますが、スタッフさんたちはそのホテル京阪から来ているとも言っていました。ロビーなどで丁寧に応じてもらえ、私は良い印象を受けていたので、なんとなくその理由がわかったような気がしました。
 なお、ホテル京阪の予約サイトには GOOD NATURE HOTEL はリストに入っていません。それはしょうがないのかもしれませんが…


周辺の概要


※2022年9月、10月にホテルを利用した時の情報を基に、現在のウェブサイトで当時からの変更点がないかを調べました。ウェブサイトだけではわからない変更点があるかもしれません。そのことをご容赦ください。


【京都の新しいホテル】シリーズとして私がビジネスユースで宿泊したなかから9か所程度を考えており、GOOD NATURE HOTEL KYOTO はその第一弾として紹介しました。週に一回程度の間隔で公開したいと思っています。

和泉 佑里

(2023年4月10日)


※週に一回程度の更新としましたが、カレンダーを見たら週によってスキップする可能性があることがわかりました。その場合はご容赦ください。

(4月13日追加)


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