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料理男子はこう育つーー④料理とスケートはここが一緒で、ここが大事!

 ボクは小学2年生の料理男子。前に話した粉売り場とともに、スーパーで大好きな売り場があります。さあ、それは、何売り場でしょう?

 答えは、スパイス売り場だよ! スーパーにはずらりとスパイスが並んでいるよね。見とれちゃう。  
 ボクは食物アレルギーがあるから、商品のパッケージに書かれてある原材料をチェックするのは年長さんくらいからしているんだけど、スパイスの瓶に書かれている細かい字を読むのもだーい好き! どんな料理に合うとか、肉の下味につけるとよいとか、そういうのを読んでいるだけで、「次は、何つくろーう!」と、ワクワクしちゃう!
 
 ボクの得意料理は、スパイシーハンバーグ。写真に写っているものは、ぜんぶボクが作ったんだよ。

 ごはんは、玄米を精米するところから。お母さんが田んぼのお手伝いをしているから、うちにはその田んぼで収穫した玄米がたくさんあるんだ。玄米は精米機で精米するよ。ボクの好みは7分づき。精米したお米を研いで、土鍋に入れて、浸水させている間にサフランを何本かを入れる。サフランライスだよ! 
 そうそう、うちには精米機はあるけど、炊飯器はない。いや、本当は炊飯器もあるみたいなんだけど、ボクは見たことがない。お父さんもお母さんも「萬古焼(ばんこやき)」という丸っこい鍋で炊いている。この土鍋は、生まれて半年のボクが通っていた料理教室のはらゆうこ先生にオススメされたんだって(詳しくは、料理男子①を読んでね!)。

 続いての準備は、「お宝ポテト」。
 ↑上の写真↑で、お団子のように丸めてあるポテトサラダだよ。これはボクが考えたオリジナルの料理。おばけのアッチに憧れているから、アッチの料理みたいに、みんなが食べてビックリするアイデアが詰まっているんだ。それはね、中に、ゆでたにんじんを入れてあるの。おもしろいでしょ!
 じゃがいもはレンジでチンしてやわらかくするよ。皮をむくのも、こないだとってもいい方法を思いついたんだ。それは、チンしたじゃがいもの表面を、竹串を横にすべらせながら皮をむいていくやり方。皮を指ではがしていくよりも、けっこう上手にできるから、まねしてみて! 
 皮をむいたじゃがいもは、すりこぎでつぶして、味つけは塩と白こしょう。
 にんじんの皮はピーラーでむいて、“お宝”にするために小さめに切るよ。切ったら水からゆでて、やわらかくする。
 つぶしたじゃがいもを手のひらにのせて、中ににんじんをこっそり入れて、丸くする。ボクはよーちえんのときに砂場で泥団子を作るのがとーーーってもうまかったから、じゃがいもをまあるくするなんて、とっても簡単なんだ。

 さぁ、最後に、とっておきのスパイシーハンバーグ!
 玉ねぎのみじん切りはお母さんに頼んだ。だって、玉ねぎを切ったら目が痛くなっちゃって、ほかの料理ができなくなっちゃうもん。お母さんには玉ねぎを炒めるところまでお願いした。
 ボクは、牛肉と豚肉のひき肉を大きいボウルにあけて、お母さんが作ってくれた炒め玉ねぎと、牛乳にひたしたパン粉、そして、ついに、スパイスを入れる! こないだ入れたのは、ターメリックとクミンとナツメッグとローレルと黒こしょう。塩は入れない。

 丸めたハンバーグをフライパンでしっかり焼いたあとは、ソースも作るよ。
 ソースは、ボクが住んでいる長野県のトマトを使ったケチャップと、オイスターソースと中濃ソースを、ハンバーグを焼いたフライパンで混ぜて温めて、できあがり! ハンバーグを焼いた後の油をキッチンペーパーでさっと拭いてからソースを作ることも忘れないよ。

 盛り付けは、あんな感じ。先にハンバーグを盛り付けちゃったから、ハンバーグが隠れぎみになっちゃった。お宝ポテトの上には、パセリも振ったよ。

 実はね、まったく同じメニューを先週の土曜日も作ったんだ。だけど、ちょっとだけ違いがあるの。それは、先週はハンバーグのタネにといた卵を入れたんだけど、今週は入れなかったの。そういう違いで、見た目や食べたときの味がどう変わるのかな? と思ったから。両方を食べてみた感想は、ボクはとき卵を入れなくてもいいな、と思ってる。

 お母さんにこの話をしたら、「そうやってスケートも滑っているんだね」と言われた。
 
 ボクは1年生からスピードスケートをやっているんだけど、スケートをやらない人から見ると、「同じところ(リンク)をぐるぐるぐるぐる何周も回ってて、飽きないの? そんなに楽しいの?」って思うみたいなんだけど、同じところを滑ってはいるんだけれど、ボクたちは同じようには滑っていないんだよ。1週ごとに滑り方をちょっと変えてみたり、スピードを変えてみたりしてるんだ。
 ボクが大好きな、小平奈緒ちゃんも、高木美帆ちゃんも、スケート選手はみんな人からはわからないようなちっちゃい工夫をたくさんしていて、それで速く滑れるようになっているんだ。だから、ちょっとずつちょっとずつ変えてみることは、とっても大切なこと!
 
 ボクがこのスパイシーハンバーグを何回も作るのには、もう一つ理由があるよ。
 それは、よーちえんのときの友達のダイキチが、そろそろ遊びに来てくれるはずだから、ダイキチが来たときのために練習してるんだ! そして、「どうだ、おいしいだろう?」って言ってやるんだ。
 コロナのせいで、6月に遊びに来てくれるはずだったのが夏休みになっちゃって、夏休みもダメでなかなか遊びに来てもらえない……。いつでも待ってるぞ、ダイキチ!

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