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料理男子はこう育つーー⑥お母さんの友達はみんな料理が上手

 ボクのお母さんの友達は、みんな料理が上手だ。お母さんは料理好きな人が好きだから、だから料理が上手な人にお友達になってもらってるんだと思う。もし、ボクのお父さんが料理をしない人だったら、お母さんはお父さんと結婚しなかったんだって。そうしたら、ボクもこの世にいないことになる!? それはこまるな。だから、やっぱり料理って大事だ!

 最近は、コロナのせいで、ボクのおうちに誰かが来てくれることがなかなか叶わないけれど、ボクはお母さんのお友達が遊びに来るのがとても楽しみ。なぜなら、みんなうちで料理をしてくれるから。
 「今度、○○ちゃんが来るよ!」とお母さんが言ったら、「やったー! 一緒に何作ろう?」ってはりきっちゃっう。一緒に作りたいものを考えるために、すぐに料理本をチェックするんだ。
 
 ボクのお誕生会のときだって、お母さんはみんなが遊びに来る前に料理や準備をしておくけれど、みんなが来たら、だいたいおしゃべりや遊びに夢中になっていて、台所になんて行かない。なので、お父さんがピザを焼いたり、洗い物をしたりするんだ。
 そうすると、みかねたボクの友達のお母さんたちが、洗い物を手伝ってくれたり、代わりにお料理してくれたりする。お母さんは、こうやって、友達やほかのお母さんが自分の家で料理をする姿を見るのが好きなんだって。
 「アミちゃんが来たとき、ここをこうやって拭いてくれてたの!」とか言って、あとで、お友達やほかのお母さんのとてもいいやり方を真似っこしてるんだ。
  
 ↑上↑の写真は、ボクが3歳のとき。何をしているところか、わかる? 
 この日はボクはよーちえんの日だったんだけど、お母さんがいつもの自転車じゃなくて、車でお迎えに来た。それで、「楽しいところに行くよ!」と言うので、わくわくした。
 高速道路に乗って、着いたところは、川の近くのキャンプ場だった。お母さんの友達が、写真のようにくるくる回す遊びをしていたんだ。ボクも「やりたい!」と思って、くるくるくる回してみたよ。
 くるくる回して、それから「きじ」をつけて、またくるくる回して。みんなでたくさん回していたよ。ボクは何ができるのかわからなかったけど、あまーいにおいがしてたから、「おいしいものに決まってる!」って思った。
 くるくるが終わって、「わぎり」に切ってできたのは、バウムクーヘンだった!! 穴のあいたまあるいバウムクーヘンが8個くらい! たくさんできたんだ。
 このくるくる回す機械は、ユウスケさんが自分で作ったんだって。すごいなぁ! ボクもまねしてお料理がしたくなったから、ユウスケさんにトングとお皿を借りて、集めてきた枝と石でごちそうを作ったよ。おいしそうでしょ。

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 4歳のときには、お母さんに連れられて、伊那に泊まりに行ったんだ。そのときは電車が大好きだったから、「あずさ」に乗れるのがうれしくて、楽しみだった。 
 岡谷っていう駅で飯田線に乗り換えたら、乗った時間は4時ごろだったのに、終点に着くのが夜の10時ごろだって車掌さんが言っていて、「ようが寝ても、まだこの電車は動いているんだね!」ってお母さんもビックリしていた。
 伊那市駅で降りたら、お迎えに来てくれたミヤザキさんの車に乗って、着いたのは、広いおうちだった。おうちみたいだけど、本当は「ゲストハウス」っていうらしい。
 中に入って、ボクはワクワクした。だって、お料理大会をやっていたから! 台所でお料理している人もいれば、テーブルで何かを作っている人もいて、ボクはあっちに行ったり、こっちに行ったり。「何してんの〜?」ってキョロキョロキョロキョロ。みんなそれぞれ作っているものが違うから、ボクはのぞき見に大いそがし!

 「手伝ってー」と呼ばれて、ボクはマルちゃんというおじさんのお手伝いをすることになった。それがね、枯れた葉っぱにみそをぬる仕事。「えーっ、葉っぱに!?」。ビックリした。だけど、いつも外で泥んこ遊びをしているから、似ているなって思った。「ほおば焼き」って言うんだって。葉っぱにみそを塗って、その上にキノコとかをのせて。

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 そしたら、今度は「おーい、火をつけてー」って呼ばれて。薪ストーブに火をつける仕事も任されたんだ。これはとってもドキドキしたよ。
 「かんぱーいっ」をして、みんなでご飯を食べ始めても、また誰かが次々に台所に行ってお料理を作っているから、ボクは食べるのをやめて何度も何度も見に行ったよ。

 それで、「はやくボクもお料理がしたい!」と思ったから、東京に帰ったらすぐに、お母さんにちくわを買ってもらった。それで、ちくわを切って、マルちゃんに教えてもらったみたいに、ちくわにクリームチーズを塗ってみたよ。

 
 お母さんのお友達は、おいしいものを作るのが大好きな人たちだから、はやくコロナが終わって、また一緒にお料理をしたいなーって思っているよ。ボクはもう小学生になったから、見るだけじゃないし、お手伝い係じゃないからね! ああ、何つくろう!!

 
 

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