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手紙

 来たる8月は私の恋人の誕生日である。夏がそのまま人間になったみたいなかわいい人。本人に宛てて手紙を書くかは未定なので、ここで書いてみようと思います。

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 ほにゃほにゃ歳(身バレしたくないので胡麻化します)のお誕生日おめでとう。君と出会った時の私の年齢だね。もうそんなに経つんだ、という気持ちと、まだそれだけ!?もっと一緒にいるような気がする!という気持ち、どっちもあります。
 君と出会って、付き合って、のこの時間はとても短いような、長いような。けど、私の価値観を変えるには短すぎるような、そんな時間でした。
 私が就職して、生活リズムが変わったりして、多少は大変、という中で、いつも隣にいてくれてありがとうね。かなり、支えられているなと思う。
 今後、君もどんどん大人になっていくだろうから、近いところから支えられたらいいな。言うだけタダだからね。

 付き合って、私が先に社会人になったときに一つ危惧したことがある。君が社会に出るまで、私と君の生活リズムの違いについて。
 けどもう、そんなものは杞憂で、一緒にいる時間とか、のんびりする時間を少しでも増やすために、最近は夜ご飯も作ってくれて。本当に幸せだ、と思います。愛だね。
 そんな優しい君が学生でいる時間なんて、あとちょっとしかないんだなあ。どうなるんだろう、今後は。楽しみなような、不安なような。私ももっとしっかり、自立しないとな。

 誕生日プレゼントは気に入ってくれたかな。ネイビーの本体と、オレンジの持ち手の鞄。人と被ることが嫌いな、天邪鬼なところを知っているから、ちょっとだけ冒険した色にしてみました。
 超かわいいと思うんだよね、似合うと思う、とても。楽しみだな。

 この、人の誕生日にワクワクする、という気持ちも、恋するまで知らなかったな。誕生日プレゼントを選んでワクワクすることも。知らなかったな、本当に。穏やかな気持ちとそわそわした気持ちとで、誰かにプレゼントするためにああでもない、こうでもない、って考えて。けど、その悩みはとても幸せなもので...
 こんなに幸せなんだなあ、と思うと、恋してよかったと思う。
 けど、それは君に恋したからなのかもな、とも思う。
 いろんな気持ちを教えてくれてありがとう。本当に。

 私はずっと、って言葉が好きじゃない。
 これは前に君にも言ったかもしれないけど。
 街並みも、世界情勢も、人の気持ちも、この世のなにもかもは変わっていくものだから、私の中に「ずっと」はない。
 だからこそ、お互いが飽きるまでずっと一緒にいられたらいいなと、思う。出来るだけ長く、ずっと。