女装新年会②~老羊の初女装~
早朝から大騒ぎしながらも、ともかく待ち合わせ場所へ。
羊とは無事に合流できたけれど、無事じゃないのは下半身の方。なんで鍵を忘れたのかと問い正しながらお着替えに向かう。羊の答えは要領を得なかったし、大事なものを忘れるくらいだから、やっぱり浮足立っていたのでしょう。
今回、私たちが用意したのはシックな黒のワンピースと網タイツ。インナー用にレオパードのキャミソール。
腰を痛めたというので、履き替え用のフラットパンプスも用意していたけれど、大丈夫だというのでヒールのバックストラップパンプスにする。
下着は自前を持ってきたというので、それを使うことにして…の前に、ともかく鳥籠をなんとかしなければ。
うちの女装娘がメイク道具を用意する間、いいから早く脱ぎなさいよと促すと、案の定、根元のリングから局部がおかしな具合にはみ出していて、このままだとかぶれることまちがいなし。私も金属アレルギーなので、外れなかった場合を思うと恐ろしい。
ドキドキしながら鍵を入れると…開いた!
鍵の110番を呼ばずに済んで本当によかった。呼ぶ方は程よい羞恥が味わえるけれど、呼ばれる方はいい迷惑だものね。
プロのお姐さんならここで一言二言、気の利いたことを言ってマゾの心をくすぐるんだろうけれど、そんなことしても私に指名料が入ることもないし、ここで大きくなられても後が面倒なので、さっさとメイクに取り掛かる。
お支度の様子は写真の通り。
お嬢さんがメイクしている間、マニキュアを塗ったり、腰が痛くて屈めないっていう羊に網タイツを履かせたり。至れり尽くせりでこっちが下僕みたいだったのは、今でもやっぱり納得いかないけど、歌箱に入る前は普通の紳士だった羊が、お嬢さんの手でいつしか品のよいご婦人に。
女装にはあまり興味がなかったはずなのに「きれいになったね」と言ったら「そうですか? えへへ」とちょっと嬉しそうだったのが印象的でした。
興味があってもなくても、それが男性であっても『きれいになる』ってやっぱり嬉しいことなのかしら。
ともかく何とかここまでたどり着いたことに安堵しながら、今回ご一緒してくれる、頼れるチーママ・risaちゃんとの待ち合わせに向かったのでした。
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