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陽明学の真髄 第一巻

陽明学の真髄 第一巻」ということで
知行合一』『至誠如神』『志士仁人
という三つの言葉を今回は紹介していきます

特に「知行合一」は陽明学のメインテーマでもあるので、しっかりと学んでいってください


知行合一

この言葉は陽明学の中でも最も重要な言葉と言っても過言ではありません

確実に押さえておいてほしい重要ワードなので、何度も繰り返し読み、あなたの血と肉と骨にしていってください


知行合一を一言で表すと

===
「知る」ことと「行う」ことは同一である
===

分かりやすく言うと「将棋の駒」のような感覚。「歩」の裏に「と金」があるのと同じで、「知る」の裏側は「行う」ということです

この「「知る」と「行う」を分けて考えていること自体がおかしいよね」という考え方が『知行合一』です


知行合一を身につけることで得られる変化

✅「失敗が怖くて挑戦できない」という弱い心が消滅し、ビビらず挑戦できる不動心が手に入る
✅現代病とも言える知識デブから解放され情報に右往左往する人生に終止符を打てる
✅思考と行動のタイムラグが無くなるので「自分なんて…」という低い自己肯定感を高めることができる
✅「ここからここまで買います!」というVIP買いをするが如く自分のやりたいことを全て実践できるようになる

「知る」ことと「行う」ことを分けて考える。だから悩みが生まれる。心が蝕まれてしまう

逆に言うと「知行合一」を意識すれば、自分の人生を思い通りにコントロールすることができるということです


知行合一を詳しく解説

王陽明は言います

「知は行の始め、行は知の成れである。聖学はただ一個の功夫。知行は分けて作るべからず」

つまり「知」と「行」を分けてはいけないよ、と

また、
「知って行わないものはなく、もし知って行わないなら、それはまだよく知らないのです」とも言っています


続けて、
「例えば悪臭を嗅ぐことを「知る」とし、悪臭を嫌うことを「行」とするなら、悪臭を嗅いだ瞬間嫌いになるのであって、悪臭を嗅いだ後に嫌いになるわけではありません」と例え話を使って王陽明は語っています

現代の社会は
「まず知識。そして、知ったら実践」という常識があります


そして「自分に利益がありそうならやる。メリットがなさそうならやめる」という選択肢を取りがちです

だからこそ体験から得れる「本物の知恵」を持っている人が少なくなっていますし、知識ばかり追い求め行動できないチキンハートの人間が量産されています(過去の自分がそうでした)

また「知行合一」をより深掘りしていくと、、、

『少しでも思念があればそれが即ち行いである』

と捉えることもできます


「心が思う=知覚する(知る)=行動」
つまり「心=行動」となるわけです

「思考は現実化する」というナポレオン・ヒルの有名な書籍がありますが、このノウハウを王陽明は500年前に理解していた、ということです

また、この「思う=行動」という考え方をマスターしてしまえば、心が思ったとおりに行動できるようになるので、「心の悩み」が、ストーブの上に置いた雪のように一瞬で消滅します


「行動したいんだけど怖い、、、」とか、
「やりたいけど時間がない、、、」とか、
「分かってるけど動けない、、、」とか、

こんな悩みを抱えている人は意外と多いかと思いますが、この教えをベースに考え、心を直接変えてしまえばいいんです

なぜなら、「心=行」なんだから

「行動を変えよう!やってみよう!」
と言ったって、言われたって、中々できるものではありません

「んなもん、分かってるわい!やらないかんのは分かってる!でもできんのや!」って感じだと思います


なら「心変えようぜ!」って話です。そうすれば目の前の物事がスムーズに運ぶようになります

これは自分の勝手な意見ですが「知行合一」の考えこそが、現代人の心の闇を解決するメシアだと思っています



至誠如神

この言葉は数多くの経営者や偉人達に愛された言葉です

文字面も非常にカッコよく、この言葉を知っているだけで人生の質がグッと上がりますので、しっかり学んでいってください


至誠如神を一言で表すと

===
まごころを尽くし行動することは、それはまるで神のようだ
===

誠心誠意対応する。まごころを込めて行動する。そうすることで、行いが”神が手ほどきしたように光り輝く”という意味があります


至誠如神を身につけると得られる変化

✅「〇〇さんから商品を買いたいです」と”懇願される”他を圧倒するビジネスマンになれる
✅焼け野原に立たされるような困難な状況に陥っても奮起できる”強いマインド”が手に入る
✅人が勝手に集まる”感化力”を手にすることができる


至誠如神を詳しく解説

「至誠如神」
この言葉を愛して圧倒的な結果を残した偉人を二人紹介したいと思います


・尾高惇忠

彼は渋沢栄一と共に陽明学を学び、世界遺産にもなった「富岡製糸場」を作り上げた人物です

世界に名を馳せた「トミオカシルク」を作り上げ、日本の経済成長に多大な貢献をしました

しかし、その道程は順風満帆ではありません

・大きな利益を上げるためにフランス人技師ポール・ブリュナを雇うが住む場所が見つからない(住民が外国人を毛嫌いする)
・洋式工場の建設を試みるがメートル法で書かれた図面に大工達が困惑し工場建設が困難を極めた
・工女を募集するも全く人が集まらない(フランス人達が飲むブドウ酒を「生き血を飲んでいる野蛮人」と判断し毛嫌いしていた)

このような多大な困難に直面します

ですが、彼は「至誠如神」の言葉を工場長室に掲げ、まごころを込めて日々行動していきました

その結果、大きな業績を上げることに成功したんです


・鍵山秀三郎

イエローハットの創業者として知られる鍵山秀三郎氏

彼もこの「至誠如神」を愛した人物の一人です

イエローハットという大企業を一人で立ち上げる。その家庭ではとんでもない苦労があったそうです


ですが、
この言葉を胸に秘め、まごころ込めて行動した結果、現在の大きな結果を出すことに成功しました

彼の公演ではしばしば「至誠如神」の言葉が語られているそうです


以上、「至誠如神」を愛した人物、ということで「尾高惇忠」「鍵山秀三郎」を取り上げてみました

考え方的には非常に古臭いと思います。「まごころを込めろ?は?それってメリットあんの?」って感じだと思います

合理的ではないかもしれません。即効性はないかもしれません。ただ、確実に”人間の心に響く”ことだけは間違いありません


それこそ現代はAI時代になり、
全てがAIに奪われる日も遠くないかもしれません

ですが、この「まごころ」はAIには絶対に出せないんです

だからこそ「至誠如神」が重要になってきます。人間の魂を揺さぶることができるもの。それが「至誠如神」です

ぜひ、この言葉を覚え、自分の人生を神のように光り輝くものにしていってください


志士仁人

この言葉は西郷隆盛、吉田松陰、近藤勇などの幕末の志士たちが愛した言葉であり教えです


志士仁人を一言で表すと

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志士たる者、相手を思いやる気持ちを忘れてはならない
===

「現代社会は過疎感があって生きづらいなぁ…」と感じている人は、続きを読んで深く意味を理解していってください


志士仁人を身につけると得られる変化

✅「相手のために」行動ができるようになるので人生の幸福度が増す
✅「自分だけ良ければいい」という邪な気持ちがなくなる
他を圧倒するくらいの信用を勝ち取ることができる


志士仁人を詳しく解説

資本主義。合理主義。AIの時代。人間の人間らしい心が失われている現代。閉塞感を感じている人も少なくないと思います

その大きな理由こそ「志士仁人」の欠落なんです


志士仁人は「志士たるや人への慈しみの心を忘れるなかれ」という意味がありますが、志士だけでなく現代に生きる自分たちも「仁」の気持ちを忘れてはいけません

相手を思いやる気持ち、相手を慈しむ気持ち、この気持ちが、数字や理論では表現できない一体感を生み出します

時代は変化しています
人々の価値観は変化しています

でも結局、人間の感情は変わらないんです。江戸時代も現代も「仁」の気持ちは必ず相手に伝わります


なので、
人との一体感が欲しい人を感化させられる人物になりたい。そう思うなら「志士仁人」を意識してみてください

相手の対応はもちろん、自分の心の深い部分の変化にも気付けるはずです


===
以上が「陽明学の真髄 第一巻」となります

どの教えも非常に重要ですので、潜在意識に浸透するくらい何度も学び返していってください


※第一巻を学び終わったら、続けて第二巻、第三巻へと進んでください

陽明学の真髄 第二巻

陽明学の真髄 第三巻

陽明学の真髄 第四巻

陽明学の真髄 番外編 啾啾吟


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