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夏の記憶

浜辺で部活の練習をしてきた長男は
背中をひどく焼いて
家のあちこちに脱皮の残骸を
まき散らしている

お風呂に入れば悲鳴を上げて
次に入る僕は浮かんだ残骸を
風呂桶で何度も掬う

体育の授業がプールだった次男の
ビーチサンダルが干されて
踵に名前が油性ペンで
さらに5年2組と書いてある

道理で小ぶりなサイズだ
中3になったのに無理して
履いてくれている

それらの出来事それぞれに
遠い昔の自分の記憶が重なる

もうすぐ二人に夏休みが来る

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