ガミガモ

小五の時に「ネス湖の恐竜見たいな、見たいな、あー見たい、絶対見たい」というふざけて書いた詩を担任の先生に絶賛されてから、詩を書くようになりました。 ここ十年は一日も休まず毎日書いてます。 そのほとんどが二人の息子の成長する様子で、育てられてるのは父の方だと実感してます。

ガミガモ

小五の時に「ネス湖の恐竜見たいな、見たいな、あー見たい、絶対見たい」というふざけて書いた詩を担任の先生に絶賛されてから、詩を書くようになりました。 ここ十年は一日も休まず毎日書いてます。 そのほとんどが二人の息子の成長する様子で、育てられてるのは父の方だと実感してます。

    最近の記事

    足りないものはない

    帰り道はもう暗くて 待ち切れなかった灯りが ぼんやりと夜を照らしている コウロギが鳴いている スズムシが鳴いている キリギリスも鳴いている すべてを知ってる木星が 東の空低くに黙ったまま浮かんでいる 足りないものはなんだろう 指をひとつも折れない 握った手から 足してならいける あの人の笑った顔 見知らぬ人の苦笑い 優しい人の優しい目 あと君は何を足してくれる?

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      • 暗示

        夢を見ていた 教室で小鳥のヒナを育てていて カラスが顔を出すようになり どうやって守ろうかあれこれ考え 夢だと分かった僕が 夢の中の僕にあれこれアドバイス なのに思ったようには 動いてくれなくて・・・・ 目が覚めて 何かの暗示なのかと でもそんなことないよなと 外に出ると蟹 その場所では干からびてしまう チリトリですくって隣の畑に放した これのことか

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        • 噛みしめて噛みしめても

          僕が家にいて 家族も家にいるのは みんな別々のことをしていても 君が半分残したアイスを 僕が食べてしまって 今すぐ買って来てと言われても シアワセなことなんだと思う 噛みしめて噛みしめても 今の僕では噛みしめきれない 何十年か先でやっと 身に沁みるだろうけど 実感を抱きしめようとした時に 抱きしめるものはなくなってる 昨日咲いた薔薇は 昼過ぎには萎れ始めていた

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          • 街路樹をすり抜けて

            イチョウの木を見上げれば まだ緑と黄色の斑だけど 朱色の実は群れて しっかりと木にしがみついている 実は落ちて踏まれ 葉も落ちて掃かれる 知り合いの家はすぐ側にあって 実も葉をも嫌って嘆く 自分の方が後から来たのにとは言えず 誰かが実を一個五十円 葉を一枚十円で買ってくれるなら すっかり綺麗になるのにと言うと 高すぎる 実は二円で葉は二十枚で一円だろう いや十枚で一円かなんて そこはそっと素通りしてほしかった

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            みんな生きている

            レースのカーテンが まるで生きているかのように なびいているということは なびかせている風も 生きているのだろう そう思えば 靴紐もスプーンも生きている ほどけた靴紐を隣の足で踏んで 膝を擦りむいた時に すべてを靴紐のせいにしたことが 調子に乗ってスプーンを曲げ 伸ばしては曲げ しまいには折ってしまったことも どっちも買ったばかりの新品だった 生きていると知っていたら もっと大切に扱っていたと思う

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            挑発

            ソファでくつろいでる僕の目の前で 君は筋トレをしている 重いバーベルを持ち上げる合間に 君は軽口を叩いて 僕のふざけた言葉と遊んでいる 鍛えられた背中や腹筋は美しい 僕があと5キロ体重を落して 君と同じになっても とてもそんな姿にはならない そりゃそうだと 君は思いながらも 分からないよと僕を挑発する 挑発って実は とても有効な技なのだろう 目の前のバーベルが僕を チラ見してるような気がしてならない

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            ドライカレー

            晩ごはんを作っておいてと言われ ドライカレーにしようと決めた でも午前中は仕事をしていたので とりあえずエネルギーを貯める為に 昼寝をした タマネギをみじん切りにして 1時間炒めた あれ?寝たのが1時間だったか? 夢はどっちだ? タマネギの量が四分の一になる間の 記憶はないから夢なのか みじん切りの時に 目が痛くならなかったから 夢なんだろう でもドライカレーは予定時間に 出来上がっていた

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            手と足は交互に

            窓際の席が空いてなかった 大テーブルの端が 空いていてなければ 帰ってしまうところだった でもこの席は 充分に落ち着いている僕が 座っているのに とんでもなく落ち着かない おかげで僕の落ち着きは 鋭いスライサーで剥がされ続けて このあと どうやって席を立って どうやって扉を押して 外に出ればいいのか分からず 不安でいっぱいだ せめて背中の空が青かったら 動けない理由をひとつ消せるのに

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            緑の葉っぱの行方

            風が舞う日の落ち葉掃き あの人みたいになりたいな 大雑把に適当に 鼻歌混じりに手を動かして あっちに飛んでった緑の葉っぱは 自分で行きたかったんだろう 放っておいて気にしない そんな風になれたらいいな 毎日気楽に過ごせそう 開いたノートいっぱいに 数字をせっせと書くよりは 夏に汚れたスニーカーを 歯ブラシで延々と擦る方がいい 予定通りに終わった作業は なんだかとっても嬉しくない

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            回り道

            数学で分からない時 兄はそこそこ頑張って それでも分からないと 僕に助けを求めた 君はとことん頑張って それでも分からないと 諦める それぞれの個性で 問題に取り組み それぞれの結果 兄はそれでいいし 君はそれでいい どっちかといえば君は 僕と似ている 回り道を下手に歩く人生も それなりに楽しい

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            虫の声

            夜更ししていた君が 寝室にやって来て リビングで変な音がするという 夜中の3時だった 耳を澄ますけど 君には聞こえて 僕には聞こえない とりあえず家の外に出てみると はっきり聞こえた 虫の声だった リビングに戻ると僕にも ちゃんと聞こえる 改めて認知した虫の声が インプットされて 小さな声にも反応した もっといつも心を平らに 耳を澄まさなきゃ

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            森の香りのする風

            生暖かい風が吹く中 君は走った こんな風が好きだからと 君は汗まみれになって僕に 「どんな風が好き?」と聞いた 暑い日に森の中に吹く 木や草をすり抜けてきた風 って答えると君は 森の中に行ったことがないと 額から汗を一筋流した ああそうか 君にそんなシーンはなかったか いや よく思い出せばあったと思うけど その時の君には響かなかっただけだ

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            濡れた落ち葉

            風に転げ回る落ち葉を 掃くのは厄介だけど 雨に濡れた落ち葉は もっと厄介だ 昔に 「ねえ、ちょっと」と呼んでも 「はぁ?」と言って こっちに来てくれない彼女がいた 呼び方が悪かったと 今なら思うけど その頃は自分の思い通りに 彼女を動かそうとして それが出来ないと 不機嫌になって 自分をどんどん内側に巻き込んで カチカチの年輪を作ってた ねえ君 ごめんなさい 今頃やっと気付いたんだ

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            印象派

            ふと見上げた夕暮れは 印象派が描くような空だった 収穫の終わったサツマイモ畑で 向こうを向いてしゃがんでいた猫が 急に頭だけこっちを向いて 目が合った 通り過ぎる僕は 君にとっては風景だったか 背景の空に馴染んで 僕まで印象派の一部になってたら いいのにな そしたら僕は150年前の フランスの田舎で 畑を耕しているだろう 空は赤が濃くなっていた

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            亀裂③

            そこで僕は手順を確認した フライパンが熱くなる前に 少な過ぎる油を引き 油が熱くなる前にお弁当の ご飯とおかずをぶち込み この時点で火力は最強にして 玉子が上手く割れず 指を突っ込んで割った 僕はフライパンが熱くなってから 料理を始めるようにと言った 確かめる為に目一杯広げた手の平を フライパンに押し付けて 「熱い」ならまだまだで 「アチッ!」なら熱過ぎで 「あっつ」が丁度いい 「マジ?」 「ごめん嘘」 このくらいなら亀裂は入らないよね

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            亀裂②

            永遠に続きそうなゴリゴリにも やっぱり終わりはやって来る ゴリゴリ3回分位の時間のあと 「ウメェ〜」と羊の声 それは君の喜びの声だった そこてやっと僕はキッチンに行って 君の口から一部始終を教えてもらった お弁当の残りをフライパンに入れ カッコつけて片手で玉子を割り入れ スクランブルお弁当エッグが 焦げ付かないように箸でゴリゴリ だけど焦げ付いたのでゴリゴリ それでも焦げが広がるばかりで ゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリ 頑張ったけど諦めて食べると とても旨かった

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