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空蝉

梅雨の合間に晴れ渡ると
日差しは夏そのもの

薔薇の花びらを二枚三枚八枚と
拾ううちに背中がジリジリと焼ける

ウォーキングに出ると
道端に蝉のぬけ殻
季節は確実に進んでいる

夕暮れに川の堤防に腰掛けて
話し込む年配女性が二人
少し離れてまた二人

まるで恋人たちみたいだけど
語るのは過去のことばかり

花と蝉と人と
命の長さは違うけど
受け繋がれていくのは同じ

赤ちゃんバッタが
ぴょんと跳ねた

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