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手と足は交互に

窓際の席が空いてなかった

大テーブルの端が
空いていてなければ
帰ってしまうところだった

でもこの席は
充分に落ち着いている僕が
座っているのに
とんでもなく落ち着かない

おかげで僕の落ち着きは
鋭いスライサーで剥がされ続けて

このあと
どうやって席を立って
どうやって扉を押して
外に出ればいいのか分からず
不安でいっぱいだ

せめて背中の空が青かったら
動けない理由をひとつ消せるのに

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