【必読】AP合格者が採点者に聞いた必勝方法。
アメリカンスクールでは「AP(Advanced Placement)」というコース・テストが提供されています。
聞いたことがある、という方も多いでしょう。
しかしそんなAP、「とても大変な授業」です。
経験者だから言える、「大変」です。生ぬるい気持ちで始めてしまうと、挫折します。大学初年度レベルと言われている授業ですが、大学1年生の著者が感じること。
「大学より難しい」
高校で事前知識がほとんど無い状態で、高校の授業がすっ飛ばされて大学の授業をいきなり受ける感覚です。
簡単な訳がありません。
そんな難問だらけのAPもコツを方向性を掴んでしまえば、ほとんど勉強せずに合格することが可能。
実際に著者もAP人間地理学を受験しましたが、無事合格しています。
毎日3時間の勉強。
単語丸暗記。
そんなこと、声を張って言えます。「無駄」だという事が。
実際に著者は毎日数時間の勉強にテスト前の一夜漬け「一切していません!」
実際に複数のAPを教えている先生数人へコツを聞いてみたところいくつかの共通した勉強法がありました。
この先生は、アメリカでAPの採点を行った事のある教師で、そんな採点者だからこそわかるコツ、そしてAPの採点方法から解く「APの合格方法」について探ります。
ゆうきが斬る:著者ゆうきはアメリカンスクールへ在学歴9年。2021年に名門シャタックセントメリーズフォレストシティフォレストシティを卒業。トリリンガルブロガーとして海外の教育や英語学習、海外から見た日本などの記事を複数執筆しています。
この記事は約8〜10分で読めます。
APとは大学レベルの授業
AP(Advanced Placement)とはアメリカンスクールの高校生が受ける事が出来るテストの名前で、大学レベルの授業を高校生から受ける事が出来るというシステム。
College Boardというアメリカの教育団体が運用していて、このCollege Boardはアメリカ版共通試験のSATなども行っている事から、アメリカンスクール生としては避けては通れない道。
SAT・AP、この2つは絶対に避けれません。
アメリカンスクールに在学し、アメリカンスクールを卒業し大学へ進学するのであれば、SATは必須。APは取らなくてもいいですが、自分の力試しにも、そしてアメリカ系の大学へ進学するのであれば確実に有利に働くので、取っといて損はナシ!
このAPの取得は単位として必須とはなっていませんが、一部のアメリカの大学はAPコースの受験が必須となっていたり、主にアメリカで使われる単位です。
ここ最近はアメリカ国外の大学でも一部APを認めていたり、奨学金制度の利用やAPの単位を使うことで一部のテストが免除になったりと、IBDP(International Baccalaureate)と並び最強の単位。
世界でこの2つの右に出れる単位はほとんどナシ。
そんなAPコース、「コース」と書かれる事もありますが、実は授業の受講は必須とされていません。
つまり、テストだけの受験も可能。
もちろん高校でAPを取らない、という選択肢もあり、実際に著者の学校ではAPを受験した生徒の方が少ないです。
クラスに十数人の学生がいましたが、APを受験した学生は5名程度。
そう、3人に一人、4人に一人、そんな割合となっています。それだけ、APは大変な授業なのです。
15人のクラスで何かしらのAPを受験したのは5人程度、それほど難しい内容の勉強になります。
APは必須では無い、そこで英語学習者や留学で短期間滞在しているのみの学生はAPは受講しません。
英語力「TOEIC何点取っている!」では不可能です。
高度な専門知識にネイティブも知らない英単語、そんな言葉にあり溢れた授業を1年間受講し、最後のテストに合格する必要があります。
今回はそんなAPの「合格法」を探っていきます。
この記事の内容はAPを受験し合格した著者の経験やアメリカンスクールでAPを教えている先生へ聞きまとめました。
大学レベルの授業は本当?
APは先ほどの説明をみてもわかるとおり「大学レベル」の授業が行われています。
大学レベルの授業を高校生のうちに受ける、もちろん大変ですし、勉強もとても難しい内容になります。
「簡単」であるわけありません。
APで好成績(4点以上)の場合は「大学での単位」に換算されることもあるほど重要な単位です。
名門大学、ハーバードやマサチューセッツ工科大などでも「AP」という科目があり、入学条件に含まれています。
だからね「簡単」なんてことはない。
どんなテストも簡単ではありませんよね。しかし「攻略法!」なんていうのはあるでしょう。
共通テストに始まりTOEIC、TOEFLだって「攻略法!」があり、そんな本が売れるのです。
皆攻略法を知りたいですよね。
そんな攻略法が無いテストはありません。人が採点している以上、そしてテストに法則性がある以上、必ず攻略法はあります。
APも例外では無く「トリック」があります。
どうやったら合格する確率を上げることができるのか、その対策は可能です。
もちろん採点方法も発表されていて、公式が出しているAP対策、なんて技もあります。
だからしっかり出てくる場所を対策をすれば無駄な勉強をするよりも良い。
5点満点で採点される
APのテストは5点満点で採点され、基本的に3点以上で合格と言われています。
大学によっては「5点」でないと受け付けない大学もあるので事前に確認が必要になってきます。(そんな大学はハーバードやらの名門大学です)
そんなAP、「手動」で採点されます。
どういうことか。
エッセイ問題や短文問題があるので機械での採点は不可能。よって全米から集められる登録された先生方が手動で読んで採点します。
夏休み中に集められ、採点会場でただひたすら丸つけをする、そんなシュールな採点方法です。
AIによって機械が採点、、、同じくCollege Boardが行っているSATテストの場合はマークシート方式なので採点方法は機械ですが、APは記述式問題が多い為手動で採点。
点数の多くはエッセイや短文での回答となり、マークシートはほぼ無い。
なので人が採点している、という点を有利に生かすことは可能。
手書きでの回答になるのでこれは色々と問題の回答幅が広がりますよね。
APは独学可能です。
そんな「AP」ですが衝撃なことを今からいいます。
大学レベルのとても難しい授業、世界基準のテスト、アメリカの名門大学も目指せる、そんなAPは
「独学可能」です。
大事なことなのでもう一度いいます。
「独学可能」です。
なんととても難しいと言われているAPは授業の受講は必須ではなく、テストだけでの受験が可能。
よって独学してテストだけ受けるという方法、「可能」です。
授業を受けなければいけない、すると学校側の推奨する取り方しかできない、と考えてしまう学生もいます。
ただAPは独学可能。
CollageboardというAPを運営するアメリカの教育団体は自身のウェブサイトで「テストの予約」ができるようになっていて、誰でも登録可能です。
もし学校で取りたい科目がない場合、自分で受けたい場合、過去問題などを使って「独学」で勉強してAPを受験する事も可能です。
これ、すごい事。
他国の似たようなテストとして、ケンブリッジ式のAーlevelが挙げられますが、これは「約2年間のコースの受講が必須」とされています。
IBDPも2年間のプログラムで、こちらは必要授業時間もしっかりと明記されているほど、コースも必須。
但しアメリカンスクールのAPはコースの受講はいらず、テストだけ受けれる。これが物語ることは何か?
ホームスクーリングや通信制の学校に通っている生徒でもAPは受けれる、そして優秀な大学へ進学できる。
そんな選択肢を与えてくれているのがアメリカンスクールの良いところ。
全員に平等にチャンスがあるべきですし、そこでアメリカンスクールのAPやSATはコースは必要なくテストだけの受験が可能になっているのです。
独学でAPを受験する方もいます。実際に学校で提供されていなかったが、大学進学の為に必要になるAPコースをオンラインで受講し、独学で進め、テストのみを学校で受けた生徒がいます。
そう、独学でも出来るということは、「あなたもAPを受験出来る」という事です。
誰でも出来ます。
IB生がフェイルセールの為に受けたという話もちらほら聞きます。アメリカンスクールの学生のみに限られません。
日本の高校にいて、英語が得意、アメリカへ留学したいというのであれば、挑戦してみる価値はあります。
AP合格する為の対策
さあ、お待たせしました。
あなたがずっと待っていた「APテストの対策法」について話す項目です。
様々な対策法があり、人によって変わってきますが、APを教えている先生に対策法を聞いたところいくつか共通している点がありました。
AP合格者に共通していた点、AP採点者へインタビュー、そしてAPを教えている教師に教えてもらった最善の方法から、最も効率的な勉強法を導き出しました。
単語・Vocabulary
まずは「単語」を覚えること、これは鉄則です。
APは科目ごとにテストが分かれていて、自分の好きな科目、大学側が必要とする科目のみの受験が可能。
これはとても良いシステムなのですが、その分専門的な内容の勉強になってくるという事を意味しています。
簡単にいうと「難しい」という事。
専門用語も出てきて、これらは理解している必要があるほか「回答に使う」と良いです。
専門用語を「回答」にも使う。
これ、とても重要ポイント。
あなたの回答を読んでいるのは人間である先生、それも採点を開始した最初の方であれば良いでしょうが段々と疲れてきます。
絶対に疲れてきます。毎日缶詰状態で数百、数千の回答を読んでいるのです。
なので短文の中に適切に、かつ豊富に「専門用語」が使われていると「あ、この生徒内容理解してるな」と判断され点数が上がるのです。
特に短文問題でこれは利用できるテクニックです。
少し使うのではなく、太字にするくらいの感覚でとにかく多用しましょう。知っている物はどんどん使いましょう。
自分もそうしました。折角1年間対策した物を発揮する場所はここです。知っている物は全て出しましょう。
すると見事に採点は良かったので実証済み。専門用語はコース内で嫌というほど勉強すると思うので、使えそうな単語は全部覚えて、覚えた単語は惜しみなく全部テストで使いましょう。
エッセイ・Essay
テストで一番の問題になってくるのは「エッセイ」問題。
エッセイは一番難しい、そう思うかもしれません。
でも先ほどの「単語を多用する」を思い出してみてください。一番単語利用できそうなのってエッセイじゃないですか?
アメリカンスクールでは日常からエッセイを書く課題が多いので、大学のように論文のフォーマットで普通に書きます。
APも例外ではなく論文フォーマットで綺麗に書くと読みやすい、ただそこで採点者の気持ちになって考えてみてください。
エッセイの採点中、もうすでに学生が書いた手書きのエッセイを数十、いや数百読んできています。
そろそろ疲れてきました。
内容はほぼ一緒です。(エッセイの問題は一緒なので)
みんな同じフォーマットだとつまらなくないですか?
内容が似た本10冊読んできたら、そろそろ違うも本も読みたいですよね。
そこでその心理を利用しましょう。
「ちょっと変えて書いてみましょう」
変えすぎてフォーマットを崩してしまうとダメですが、多少遊んでみましょう。論文の中でストーリーを組んでみたり、ちょっと面白い名言を入れてみたり、同じフォーマットでも少しは遊べます。
そのほうが印象に残りやすいじゃないですか。
似たほぼ同じエッセイ100個の中に一つだけ物語が組み込まれていたら、ちょっと覚えてますよね。
そう言った「心理」も使えるのだとAPの先生は教えてくれました。
この先生自身、APの採点を行ったことがあるようです。なのでこの話には信憑性がありますね。
一夜漬けは無駄
そしてAPでの鉄則。
「一夜漬けは絶対にするな」
APのテストはとてもむずかしいです、サボってテスト前日に勉強するなど不可能です。
そしてテスト時間も長い為、前日に詰めて勉強をするのでは無く、前日はしっかりと体力を温存して、体調を整えておく必要があります。
APの対策はコツコツと。
毎日20分の関連動画を見て、フラッシュカードで単語を覚えて、それを100日間したらどうでしょう?
前日に5時間勉強するより確実に良き。
これはAPだけでは無く、アメリカンスクールの教育方針として「一夜漬けは絶対にするな」と教えられます。
こちらにも記載があるように、「Cramming is least effective」と言われる程、一夜漬けの勉強方法は最も効果が無い事が立証されています。
APは対策範囲が広いです。そのため一夜で全てやるのでは無く、ユニット毎に分け、コツコツと持続的な対策が必要になります。
まとめて
今回はアメリカンスクールでの「AP」について見てきました。
難しいと言われるAPテストにどうやったら合格できるのか。
それをAPの先生に聞く、採点者へ聞いてみたら「採点者の気持ちになって考えてごらん」と問われ面白かったです。
採点をしている先生も人間、夏休み返上で働いていると考えたら確かにその心理って使えそうですよね。
APをこれらか受験しようと考えている皆様、頑張って下さい!些細ながら応援しています。
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