マガジンのカバー画像

youkiのマンガ本棚

6
読んだマンガについてまとめていく。不定期更新。 初心者向けというよりかは中級者向けの漫画の方が多いかも
運営しているクリエイター

記事一覧

完結した今だからこそ「Thisコミュニケーション」について語ろうと思う(途中からネタバレあり)

本作「Thisコミュニケーション」についていきなり核心たる感想を述べたい気持ちもあるが、PRしないのはあまりにも作者に申し訳ないので(=そう言わしめる傑作漫画なので)、一巻部分の紹介をした後に最終巻までの感想をぶちまけようと思う。 学校でも職場でもどんなコミュニティであってもいいが、どこにでも嫌な奴はいるもので、そいつさえいなければうまく回るのにな~という場面は往々にして存在する。さて、どう対処すればいいか? これはマネジメントの問題なのか、コミュニケーションの問題なのか

Wizard's Soul ~恋の聖戦~が打ち切られたのが無念すぎて夜も眠れない

この世界でモテるための条件は3つ。 容姿! 性格! カード力! 容姿端麗で細やかな、そして何よりカードゲームが強い人間こそがモテる!秋☆枝先生による「Wizard's Soul  ~恋の聖戦(ジハード)~」という漫画はそういう恋愛観だ。本作の舞台ではウィザーズソウルと呼ばれるカードゲームが大流行しており、カードゲームの強さが知力や技術、運のバロメーターとされている。カードが強ければ進学先も就職先も選びたい放題だし、前述のように恋愛だってうまくいく。プレイヤーの強さ(い

面白いマンガを読みたいって?エンバンメイズは読んだか?

今回ご紹介するのは世にも珍しいダーツ漫画である。タイトルは「エンバンメイズ」。完結済みで全6巻。 ダーツのルールにはいくつか種類があるが、例えばカウントアップであれば1ラウンド3本のダーツを投げて8ラウンド終了時点で得点の大きい方が勝者になる。一般的なスポーツと決定的に異なるのは「満点」が存在する点だ。20のトリプルと呼ばれる領域にダーツの矢が入れば60点になるため、8ラウンドの最高得点は3×60×8=1440点になる。 本作に登場するダーツプレイヤーは百発百中で狙ったと

「進撃の巨人」は10年先も語り継がれるであろう傑作だ

マガジンポケットで今現在「進撃の巨人」が全話(チケット対象話を含む)無料公開されていたので読んだ。もともと途中までは読んでいたので、後半部分だけ読んだ形になる。 アニメもファイナルシーズンが現時点で放送しており、最終回前に自分なりの感想を書いておきたいと思い筆を執った。本稿では最終話までのネタバレを含むので未読の方は注意されたい。時系列に沿って段階的にネタバレを行っていく。ただ、私は何度も読み返したわけではないので浅めの感想になっているかもしれない。 完全未読の友人に進撃

ラブコメ漫画の金字塔「五等分の花嫁」の思い出を今更ながら振り返ろうと思う

本稿はネタバレなしの前半とネタバレありの後半の2部構成である。未読の方は前半部分だけを読んでいただきたい。 ネタバレなしレビュー以前歴史に残る傑作漫画として「進撃の巨人」を紹介した。それに倣って言うのならば「五等分の花嫁」はラブコメの歴史を変えうる傑作漫画である。講談社漫画賞も取っているのでそちらのレビューを読んでもらえれば多くの漫画家に認められているとわかるだろう。 余談だが、作者である春場ねぎ先生の名前を見て気づいただろうか?英語にすればネギ・スプリングフィールドなの

不条理を歌詞に乗せて叫べ!「シオリエクスペリエンス」を読んでからなぁ!

大学時代、飲食店でバイトしているバンドマンの友達がいた。 同じサークルの先輩からバイトを引き継いだらしい。 「その先輩が言うんだよ。『飲食店でのバイトはいいぞ。社会の不条理を学べる』…学んでどうするんだよ。理不尽や不条理への反骨精神を歌にするのがロックだろうが!!!」 彼の言葉は今でも覚えている。音楽をやる人間の精神性を初めて目の当たりにしたから。 ロックとかプログレとか私にはよくわからないが一つだけ確かなことがある。「SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘン