2021/12/24

作ることも、守ることも、ぜんぶ無意味に思えたらサンダルを履いて家を出た。靴下も履いていない足元から冷気は凄まじくそれで、それでも、歩かなければいけないと思った。やるせない気持ちはどこまでも消えないから。会いたい人には、いつまで経っても会えないから。

幹線道路は冬の空気を突き刺して、それは都市を生き永らえさせるという点において僕とは絶対に分かち合えない孤独を抱いているだろう。だから、僕はまた少し安心する。足はいつまでも冷える。記憶が写真だったら嫌だ。丸ごと全部、何もかも覚えたままでいたい。

自分の書くものが嫌い、好きなことがある、価値がないものが嫌い、書いたものは捨て去りたい、未来に影響は与えたくない、幹線道路には触りたくない、好きな人だけが好きで、それ以外の人はみんな人類、届かないでほしい、見せないでほしい、ただ、記すことだけでしか伝えられないのなら、今すぐそうでないように生きたいと思う。

一年で一番嫌いな日。

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