日記祭へ
たびたびお世話になっている機械書房の店主・岸波さんが日記祭に参加されることを知り、興味があって行ってきた。日記祭は、その名の通り日記を楽しむイベント。メインはさまざまな書き手による日記本の即売会だ。
岸波さんは、今年5月に本屋さんを開業するまでの日記をまとめた『本屋になるまえに』を販売。
実際にお会いしたことがあるので日記に書かれている場面のイメージがつきやすく、するすると一気読みしてしまった。
ごく個人的・生活的な事柄を一部開示してもらう。日々の進みにつれて出来事も前に進んでいき、周りの人々も成長していく。
一日いちにちと読み進めるうちに、書き手や他の登場人物に少しずつ親近感がわいてくる。日記本の楽しさ、醍醐味が分かったような気がした。
また、この本には個人的に勇気をいただける文章がいくつかあった。いつか紹介したい。
ふたりの写真家とひとりの小説家による日記。私は小説家の滝口悠生さんの文章目当てで購入。前々から気になっていた本で、今回あればいいなと思って探したら1冊だけ残っておりうれしかった。
滝口悠生さんの作品も、機械書房で初めて知った。一気にはまってしまい、短い期間で複数作を読了。今ではとても好きな小説家だ。味わうようにちびちびと読んでいこう。
せっかくの日記祭なのでこんな本も買ってみた。サイズがすっきりしていて、小さなかばんにも入れられるため移動時間のおともに。
こちらは表紙に惹かれてぱらぱらと開いてみたら、大人同士の深い語らい(手紙だけど)のようすがうかがえて、なんだかゆっくり読んでみたかったので購入。
最近、中途で採用してもらった会社でちょっとした事件があったのだが、同じ中途採用の同僚とお喋りしてお互いの不安や展望をシェアすることでだいぶ気持ちが楽になった。
大人になってからできた友人とも色々なことを語り合えるし話題を深めていけるということを確かめたくて買ったのかもしれない。
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私は2014年からPCで日記をつけている。正月とか誕生日といった節目ではなく、中途半端な時期に突然始めた。以下が1日目の文章だ。
マメな方ではないため書くのを忘れてしまい、あとになって数日分を必死に思い起こしながらあたかもその日のことのように記すという邪道な行為も数えきれないほどしたが、それに目をつぶるなら今日まで一日も欠かさず続けている。
しかし、自分の日記を本として出すのは考えたことがなかった。上で紹介した『みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに』を読んで、試しに書き方を変えてみてもいいかもしれない。
また一つ、自分を広げてくれるものに出会えた。
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