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親子WSは「関係性の再構築」の時間だ

■魅力ある子の親は

今日は「親子」について。
職業柄色んな親子と接します。
すべからくどの子にも、親御さんにも魅力があるんですが、特段「素敵だな~」と思う子たちの共通点は「親御さんがニコニコしてる」。

なので、色々すっ飛ばして説明しますが、ざっくり言えば幼児教育に携わる人の役割の半分は「親の安心とニコニコを保つこと」だと思ってます。

でもまあ、親御さんからしたら「そんなことはわかってるわ!」というのが本音でしょう。わかっているけどイライラしちゃう。特に自粛期間は四六時中顔を突き合わせているわけで、そんなの誰だって気疲れするに決まってます。

自粛期間の過ごし方についてはこれを見てもらうのが早いんで割愛します。https://youtu.be/Uj01e-PWJJk


■親子の「関係性」:よその子理論

余談ですが、演劇バカなので関係性って言葉に敏感です。
親子の関係性あるあるの一つに「よその子なら笑える」ってのがあります。

たまにTwitterとかで出る、テストの珍回答とか、間違いじゃないけど出題者の意図の斜め上行っちゃったみたいなやつ。あれ、親戚の子とか、他人の子だと「面白い答えだね(笑)」って笑えるんですけど、自分の子だと「正解」に導きたきたくなる。そうならないまでも苦笑いしちゃって、思いっきり大笑いはできない。

不思議ですよね~。よその子なら「ユーモア」や「個性」として受け入れられるのに、自分の子には「普通」であってほしいと願ってしまう親心。その不安も心配もわが子を大切に思うが故なので悪いことではないです。

とはいえ、失敗やハプニングに怯えるよりも笑い飛ばせるようになってほしいですよね。失敗の肯定。

そう考えると私が会社で組んでいる表現教育のチームに落語家やインプロバイザーがいるのも、よくよく考えたら必然めいてますね。業の肯定、Yes and。


■親子の「関係性」:横並びのコミュニケーション

失敗を笑ったり、だらしなさを許せちゃう関係って、立場の上下があったら成立しづらいわけですよ。成立したとしてもストレスが伴いやすい。

ざっくり言えば「友達」ならまだ比較的許容できるわけです。問いに対してボケたりふざけたりしても笑って「なんでやねん!」って言いやすい。

親子にそういう「横並びのコミュニケーション」の時間を持ち込むためにやっているのが親子WSです。(やっと記事のタイトルに辿りついた。。。)

で、親子WSでなにをやっているかというと、
「今から隣にいる人は『ともだち』です。いつもはパパとかママとか呼んでるかもしれないけど、今日は下の名前で呼んでください。」
と言って、疑似的な「友達タイム」を作っています。

最近はオンラインでのWSが多く、画面の向こう側と空気感がズレていく可能性があるので、
「年上の人たち(※親のこと)に言っておくと、今日は隣にいる人は”友達”なので、教え導こうとか、花を持たせようとか、そういうの一切いらないです(笑)」
と予め付け加えています。

横並びで、同じ目線で、同じことを遊ぶ。
そうするとあら不思議、いつもはイライラしちゃうふざけ・いたずら・ズル・脱線が面白く見えてくる。「しょーもないなぁ!」って笑える。

この変化は子どもの方が敏感に感じ取ります。
昔アンケートに「おかあさんがいがいとおもしろいひとだとわかりました」って書いた子がいて、その子のお母さんと爆笑したのを覚えています。


■関係性の再構築がもたらすもの

子どもは多かれ少なかれ、親の顔色を窺います。親が笑ってれば子は安心する。失敗しても大丈夫。僕は/私は愛されているから。間違えても大丈夫。お母さん/お父さんは受け止めてくれるから。

挑戦に必要なのは勇気や覚悟ではなく、失敗しても大丈夫だという安心。

親子WSで目指している関係性の再構築の見据える先には、子どもの意欲と向上心と探求心がフルスロットルで躍動するために必要な自己肯定感があるわけです。

いうなれば、親子関係という成長の土壌を耕すお手伝いです。


……でもまあ、私がどんなに忙しくてもWSのファシリを手放さないモチベーションはやってて楽しいからなんですよね(笑)ゲラゲラ笑って失敗やディスコミュニケーションを楽しんでいる姿を見てる瞬間の幸福度ったらない。

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