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問うて、 聞いて、 感じて、 考えて、 書く。 それだけの半年間。





ここ6ヶ月、最近は人と会うことができてはいるが、ほとんどずっと家にこもっていた。

仕事はしていない。

やることを全て自分で決めてきた。制約は外出と金銭的なことだけ。

いい時間を過ごせた。

数ヶ月間働かなくてもいいという余裕を持つことで、私のからだから余計な力みが、心から理不尽な不安がなくなっていった。

9ヶ月くらい毎日のように続いた蕁麻疹が出なくなったのもこの間だ。


そろそろ振り返ってみたくなった。

やることを全て自分で決めたとはいえ、悩んで決めたということはない。

やることをじっくり考えたりはしなかった。

ただ自分の心のままに過ごしてきた。

以下の記述は日々つけているメモの一部だ。その中から印象的な文を取り上げて、この期間を振り返ってみたい。


2, 3月  勘違い、思い込みについて調査。  世界を面白く見ることへの憧れ。

◯社会で起こる理不尽
◯面白がること
◯反論の価値
◯誤謬、自信


コロナ禍による外出制限直前。旅行の体験をまだ咀嚼中。「話を聞くことで何かをしよう」という意気込みが強かった。こわばった自分の感じ方をほぐそうとしていた。


4月  言葉のニュアンスを探る。  理不尽への反抗心。世界の解釈。

◯自分では言えない。他人から言われるための言葉がある。「お客様は神様だ」「年長者を敬うこと」
■山田玲司のヤングサンデーにハマり始めた
◯「〜〜する人がいるのはなぜだろう?」というような疑問を不愉快の吐口にするのはもったいない。もっと考えてほしい。
◯現実を見ろという指摘。そのまま受け入れろと暗に言ってるんじゃないか。
◯他人のことを育った赤ちゃんだと思えば、当たり前に持っていた他人への期待がなくなる。
◯「こうあってほしい」という期待は妥当か。
◯「こうあってほしい」という願いはどうか。

コロナ自粛期間。胸を張って家にこもることができた。一日中イスに座っていることもあった。山田玲司のヤングサンデーというトーク番組をひたすら視聴していた。自然な笑いを出させてくれた。人との会話はzoomか近所のパン屋さんでのみだった。週に一度がざらだった。


5月  世界と向かい合う態度。  自分と世界がつながっている感じ。


◯なぜ嫌な気分になった思い出ばかり思い出すんだろうか。数少なくても良い思い出を思い出せばいいじゃないか。
-「失敗を避けたい」と願っていると、失敗に注目してしまう。
◯善悪を判断するのではなく、望むか望まないかという態度でいればいいかもしれない。
-善とか悪とかを決めるとそれが絶対的なものだと思ってしまう。
◯思考について。つなげ、結びつける能力。
◯自分に向けられる怒りの奥に不安や悲しみが感じられたら、私はそれを怒りと受け取らないだろう。
■文章表現に興味を持ち始めた。平野啓二、津村記久子 
■アドベンチャータイム視聴。
-この頃のことは最近のことのように覚えている。ひたすら画面を見ていた。
◯過大な自己肯定は自分の弱い部分への全否定なんじゃないか。
◯自分のものだと認めていない考えは(思い通りに)修正できない。
◯この世界に、甘く見ていい物事や瞬間はないんじゃないか。
◯私の行動原理や思考は「安心したい」気持ちに動かされていた。
◯「悲しいから泣く、涙が出る」というのは順序が違っていて、「泣く動作が起こってから、悲しみがわいてくる」という順序が正しいらしい。では「心が動きにくい」「何事も感じられない」ような事例では動作、体の反応が滞っているのではないか。
■廻るピングドラム視聴
■「存在感の影響」に興味を持ち始めた。

文章を書くことを真剣に学ぼうとし、まずはもっと文章を読めるようになることを目指した。ひたすらコンテンツを視聴し、文章を読んだ。自分の過去の体験を理解させてくれるコンテンツもよく視聴した。


6月   「聞くこと」の意味。  世界やコンテンツを構造的に把握しようとし始めた。

■独自に商品企画を始めた。
◯満足と飽きるの違いは?
◯「やったこと」を見て「やらなかったこと」を知るのは難しい。それができるのは、「やれること」の全貌を把握しているからだ。
◯「衝動的」という特徴は、「今と過去とのつながり方」の問題から来ているかもしれない。
◯怒りを覚える自然だけど、怒り続けるなら、そうあることを望んでいる。
◯嫉妬、優越感
■サウスパーク視聴
◯「許す」「赦す」とは何か。
■攻殻機動隊シリーズの見直し
◯「聞くこと」について分かったことのまとめ
◯「一貫性」について。

コンテンツの流れを把握しながら視聴できるようになってきて、以前より楽しめるようになった。あまり記憶がない。


7月   問い。  存在感の影響力。  考える。

◯弱点との和解について
◯今までの人生は、「訓練」だった。これからの人生は「体験」だ。
◯「問い」について。
◯ある人が出した答えは別の人への問い。
◯自分の考えや受け取り方が間違っているかを考えるのにも、ワーキングメモリがいるんじゃないか。
■「いや、正しい人間なんざどこにもいません。だからこそ、人は己を排して和を立てる。そういうのが、美しいんです」昭和元禄落語心中
◯自分も他人も、環境と能力の結果を纏わされた、決定権だけを持つ存在だとすると、他人を思いやったりよく聞いているとき、自分はどこにいるんだろう。
◯自分のことを歪められることへの抵抗の積み重ねが、感性を鈍らせる。
◯「選ぶ」ことが他人への扱いに大きな影響を与える。
◯「今、エゴ何%?」という問いで、今を確認する習慣をつけることで、エゴをコントロールできるんじゃないか。
◯「お金に困らない生活をする」という目標に対して「お金を稼ぐ」ことを課題にすることにどんな問題があるか。
◯「問い」は何を「考える」かを決め、  「聞く」ことが「考え」の質を左右する
◯「問いかける」ことは「聞く」こととセットだ。
◯どんな問いで選択をしたかで、その選択の妥当さが決まる。
◯zoomなど、画面越しの対面では相手の存在感が減る。自分ではどうすることもできないという実感、存在の圧力がほとんどない。
◯今の経験則は、過去の「どうしたらいいか」という問いの結果。
■ドラマ版「アカギ」視聴。
◯「何かを知っている人」じゃなくて、「何かを考えている人」がいい。
■三月のライオン見直し
◯「問い」の背景にたくさんの意味がある。
◯「問いの目」がなければ考えられない。

文章を以前より数段よく読めるようになった。文章を書くことも楽になった。自分のこの世界での態度がはっきりした。その態度を気に入っている。
知ろうとしていたことの骨子が、あらかた分かった。



まとめ


最近、私は今まで考えてきたことへの関心の持ち方が変わった。少し冷静になったというか、満足したというか、すっきりしたとも言える。

「晩ご飯の材料は全部揃ったな」というような、一定の安心感を得た感じだ。

材料集めが終わり、次の段階に進む時が来たようだ。


とても贅沢な時間の使い方をしてきた。

「仕事をやめて、家賃を払いながら、6ヶ月の自由時間があればどう過ごすか」

なかなか面白い問いだ。

でも私は「考えない」ことにした。

部分的には考えていたが、それは数日間どうするかということについてだ。

全体の計画はまったくしていない。

自分の直感に任せた。


直感が選んだ道は「問い」「聞くこと」「感じること」「考えること」「書くこと」を深く知り、実践することだった。

これらの基本的な行為が問題なくできることは安心を生み、頼もしさも感じる。

私は不安を消すために時間を使ったのか。

そうとも言える。

自信をつけるために時間を使ったとも言える。


いずれにせよ、自分の直感への信頼は増した。

とても満足している。







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