働き方の変化に合わせ、価値あるモノづくりを。【洋服の青山】
コロナによって働き方が多様化し、ビジカジが浸透。
オフィス用、在宅用と仕事着の種類も増えたことでしょう。
これまでビジネスシーンのジャケットは、襟付きのテーラードジャケット一択でしたが、ニーズの多様化から羽織りアイテムのバリエーションが求められるようになりました。
オフィスワークに戻りつつある中、企業・業種によって様々な解釈はありますが、「お客様をお迎えできるか」「お取引様への訪問・商談は可能か」を押さえておかなくてはなりません。
今回は商品部の2人に、青山のスーツの歴史からカジュアル商品を強化するに至った経緯、おすすめアイテムについて語っていただきました。
高橋 拓也(左)
2005年入社。洋服の青山で店長職を経験。2014年6月に大阪で別業態のマネジャーとなる。2016年1月に商品部へ異動。現在は「洋服の青山」業態の商品部重衣料企画を担当。
村上 智彦(右)
2003年入社。商品管理部でディストリビューターを担当。2011年よりTSC商品部に異動し、洋品雑貨全般の商品企画、バイイングを担当。2020年より「洋服の青山」業態の商品部へ異動し、主にビジネスカジュアル軽衣料の商品企画を担当。
働き方の変化により、カジュアルダウン傾向は加速
―まずは、知らない方のために洋服の青山のスーツの歴史について教えてください。
高橋:1998年にスーツ販売着数がギネス認定を受け、2002年に当社最高峰ブリティッシュスーツ「サビルロウ」が誕生。
2008年にジョルジオ・アルマーニ氏の生産工場だったベスティメンタ社によって誕生したイタリアファッションブランド「HILTON TIME」のライセンスを取得し、当社の最高級イタリアクラシコスーツとしてデビュー。
現在はビジネスシーンの多様化により、ウール主体の素材からスポーツウェアなどの合繊素材への移行、ウェアリングもアンタイドスタイルなどカジュアルダウンしたウェアリングが浸透しつつあります。
村上:そうですね。ちょうど私が入社した年に、サビルロウが誕生しました。その頃と比較すると、お客様からのニーズも当社の取り扱う商品も随分と変わりましたね!
―では、ビジネスで着用できるカジュアルアイテムが、登場するようになったのはいつからなのでしょうか?
高橋:2005年からの「クールビズ」推奨の流れとともに、ビジネスシーンのウェアリングはカジュアルダウンの一途を辿っていましたが、2020年の新型コロナウイルスによる働き方の変化により、カジュアルダウン傾向は加速。我々も時代に合わせて商品開発を実施し、ビジネスウェアとしての訴求が強まったのは2020年からになります。
村上:私が洋服の青山業態へビジカジ担当として着任したのが、ちょうど2020年です。既にビジカジアイテムは多く展開していましたが、コロナ禍の影響もあり、市場のビジネスウェアリングの意識が大きく変化したタイミングであったと思います。
充実した機能へのこだわり
ー洋服の青山で展開している、カジュアルアイテムのこだわりを教えてください。
高橋:充実した機能にはこだわっているので、注目していただけると嬉しいですね。元来お客様が着用された際の利便性を考えてきたモノづくりの発想から、我々は「着用スタイル+α」の商品を重視していました。ファッション+充実した機能という点は自信を持っています。
村上:同じく。スーツ同様、お客様視点での機能性、利便性というのは企画の際に常に重視している部分です。使用している素材もこだわっています。また、店舗数のスケールメリットを活かした商品開発力と、コストパフォーマンスが強みです。ビジネスウェアの多様化が進んでいますが、やはり当社に来店されるお客様が求めているのは、当社への安心感だと思います。これからもビジネスウェアと言えば洋服の青山として、第一想起していただけるブランドであることが重要と考えています。
高橋:当社商品に対する安心感と、着用いただいた際に機能面として「あ、便利だな」と思っていただける商品+αがあると嬉しいですね。
サンプルを確認している様子
今季おすすめアイテム
-2人がおすすめする今季のアイテムを教えてください。
高橋:今季はスマホで温度調整ができるジャケット・ブルゾンや、ビジネスでの市民権を得たニットアイテム「毛玉クリアニット(毛玉になりにくいニット)」が、お客様へもきっとお役立ちできる商品です。
ウール原料の紡績または染色の段階で、毛玉になりにくい特殊加工を施しています。また、静電気防止加工も付加しているので、冬場でも不快感なく着用いただけます。
村上:今季は「毛玉クリアニット」や「CONTROLα(コントロール・アルファ)ニット」といったニットアイテムを強化しています高機能を担保しながらも価格を抑えるため、糸原料から手配し、作りこみを行いました。
1.毛玉クリアニット
毛玉クリアニット
糸に抗ピリング加工を行うことで、ウール100%ながら毛玉になりにくく、家庭での洗濯も可能な高機能ニット。
2.CONTROLα(コントロール・アルファ)ニット
CONTROLαニット
湿度調整機能を持ったCONTROLαの糸を使用し、今季はクルーネックとモックネックで2つのデザインで展開。編地はしっかりとした肉感で型崩れのしにくいミラノリブを採用。きれいめな印象に。ビジネスでもカジュアルでも使用可能。綿混素材のため、秋冬だけでなく春までスウェット感覚で着用可能な万能ビジカジニット。
これから……
-今後の展望を教えてください。
高橋:今までよりカジュアルアイテムがビジネスシーンに浸透してくることは間違いない中で、「相手方に失礼を与えない」をポイントに押さえたアイテムを開発し、多くの方々に受け入れていただくことがポイントになるかと思います。充実した機能は、仕事以外のアイテムをお探しのお客様にも、価値を提供できると考えています。
村上:コロナ禍でカジュアル化、軽装化が進んだビジネスウェアの流れは、コロナ収束後も継続するものと予測され、ビジネスカジュアルは今後市場でますます拡大していくカテゴリーと考えております。今まで培ってきたノウハウで価値あるモノづくりをしていきます。
まとめ
オフィスウェアの軽装化の流れからリラックススタイルは広がりつつありましたが、コロナ禍での働き方の変化により急速に浸透しました。
あくまで「仕事服」。
相手から見られる印象与える印象に注意を払うラクチンだけどきちんと見せたいそんなニーズを青山の価値あるモノづくりで叶えます。
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