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貴方にとって東京とは、

貴方にとって東京とはどんな街ですか。

という問いが、絵という表現で表れたものが
『「もしも東京」展』である。

私にとっての東京とは『なんでもある街』である。

地元は何もない。
駅を降りると潮風が吹いてきて寒いし、
目の前はシャッター街。
買い物に行くには、車で30分はかかる。
観たい映画も、欲しい本も、行きたいコンサートも、行きたいお笑いライブも、欲しい服も、行きたい美術館も、手には入らない。
それは全部トーキョーという街で手に入る。
でも、トーキョーに行くのは容易ではない。
親の許可を得たり、なけなしのお金をかき集めたり。
容易ではない。
何にもないここから何でもある街に行くためのものが、何もない。

映画館は2つあったが、今年1つ無くなり、この街には1つだけになった。
全国上映のくだらない映画しか映らない。

欲しい文藝紙を探しに何キロも離れた本屋を3軒ほど回っても見つからなかった。

美術館は家から1時間ほど離れた山の中にあるから滅多には行けない。

それの真逆なのがトーキョー。

私みたいだと思った。
漠然とした不安と東京でこき使われる自分。
あーあ、なんだこれ。
早く自分のしたいことさせてくれよ。
お前のワンマン知らねぇよ。


萩原朔太郎『青猫』/松本大洋


これが一番好きな東京だったなぁ。


『猫園一番街暮色』/安倍夜郎

猫。

浅野いにおさんの東京も好きだった。
どうしようもなくなった東京だった。

ダサくてまっすぐ。
いつか、
夢を叶える場所。
憧れの街。
だと思えるのだろうか。

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