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微睡み

201903100137

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やはり私は、


自分の事を酷く浅ましい下賤な人間だと思うのです。
だってほら、ああこう言うだけで生温い陶酔に満たされてとても安心する。居心地の良さ。ぬくぬくと留まっていたい。

今日も他人様に助けて頂きました。
毎日毎日他人様の有難いご配慮によって生かされております。

幾つになっても気が利かぬ、他人様の顔色を窺っては読めず、檄しやすく、容易く他人様を傷付けてはつるりとした顔。
何にも響いておりません。脱力されても私にはどうもこうも出来ません。だって元から骨が無い。日々を不定形に生きております。

常にぼんやりとした危機感、焦りのようなものが有ります。泥濘。
じわじわと侵蝕されて、時に深い罪業感に苛まれます。吐きそうで痛くて、苦しい。
けれど実際の行いにはとんと活かされません。他人も私も苦しみ損。

無意識にも意識的にも他人を救って生きる方がどこを生きていても必ずいらっしゃいます。
そうしたお方に助けられる度、私は自分が浅ましい下賤な人間だと恥ずかしくなって仕方ないのです。

徒らに彼等の真似事をしては、ただ引っ掻き回しただけに終わります。
むしろどんどん悪化の一途を辿っているようでございます。

私なりの真心を尽くしたつもりでも、どこかに一部の私欲が混ざっているばかりに、どうしても上手くいかないのです。
気付けば周りには私のコピーの様な情緒不安定の人間未満ばかり。
そんな手前勝手に宣う自身が最も人間未満だと自覚しているつもりです。

最早幸せになりたいとも思いません。
然りとて死にたいとも思いません。
細々と渡世して、日々緩やかに破滅へと向かっていきます。

こんな毎日が永遠には続かないと分かっています。
けれど、それなら、私の救いはどこに有るのでしょうか。
破滅?

私の人生と交差し、何れにか去って行った旧友達の事を思います。
元気にしていらっしゃるでしょうか。
つと調べれば分かる時世ですが、卑屈になるばかりなので具体的な事は知らずにおきます。
生きて元気にしてらっしゃれば良い。
それ以上は私には毒です。

罰されたいと思います。
自罰的な思考には赦しを求める切実さが有ります。
誰でも良いと言いながら、やっぱり自分が認められるくらいの地位か力を持った自分より“上”の人間に罰されたいのです。
浅ましい考え方です。差別的。

身勝手な事ばかりつらつらと綴ります。
益体も無い考えばかり止め処なく浮かんできて、そうしていつも同じ場所に居ます。
私は変われないのだろうか。

やはり、私は自身を酷く浅ましい下賤な人間だと思います。
けれど、そんな人間ばかり世の中に居るとも思います。おかしな一体感。
茫洋模糊とした安心感に包まれて、今日も温い毛布の中で微睡むのです。
おやすみなさい、明日は変わらず来るでしょう。

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