【エッセイ】 クロックスに穴が空いた

クロックスに穴が空いた。左足の母指球のあたり。
学生時代に疲労骨折した場所と同じだ。運動やらスポーツから遠ざかって過ごしているのに、その頃の身のこなしは衰えていないのかもしれない。

「やけに小石が入ってくるなー」とか、「心なしか濡れてる気がするなー」とか、「地面の起伏をダイレクトに感じるなー」とか思っていたが、まさか穴が空いていたとは。
足を組んで座っていたら、後輩に指摘されて気づいた。
「靴下に穴が空いていた」とかの比じゃないほど恥ずかしい。本来靴に穴が空くなんてことはあってはならない事だから。
(仕事でクロックス!?とか言うやつは前時代的なので黙っててくれ)

自分で気付かない鈍重さを笑われたが、そもそも人は、自分の足の裏を気にかけて過ごさないだろう。目ん玉から一番離れたところにあって、地面に接しているんだから、気づく人のほうが少ないはずだ。
おそらく、勤勉で忙しい人ほど自分の足裏を見る機会は少ないだろう。
「身だしなみは足元から」の「足元」とやらに、足の裏が含まれてるとは思えないので、僕の鈍重さを笑う権利なんて誰にもない。

今日は代わりのサンダル(オープンサンダル?とかいうベルトがついてるやつ)を履いているが、あまり履いた事ないやつだったので靴擦れした。とことんツイてない。(仕事でサンダル!?とか言うやつは前時代的なのでそのまま消えて欲しい)
靴擦れしたので、普段より足元を見て過ごすようになった。

痛むのを我慢して、ガシガシ歩いたら擦れてる部分が摩擦で削れて解消するかもしれないと思い、痛みを押して過ごしていたら、血が出ていた。痛い。もう歩けない。

人って繊細で脆弱な存在である、というのが今日の教訓だ。

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