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ローマ人の物語(ユリウス・カエサル)

最近、とある方の勧めで「ローマ人の物語」という本を読み始めました。
古代ローマの建国から滅亡までが描かれている全43巻の大作なのですが、「この本にビジネスのすべてが詰まってるんやで」というありがたいお言葉を頂戴し、眠い目をこすりながら夜な夜な読み進めていっています。

ローマ人の物語の8巻~13巻までが、かの有名なユリウス・カエサル(英:ジュリアス・シーザー)の章だったのですが、この内容が面白すぎたので熱が冷めないうちにnoteにまとめておこうと思います。
Twitterをメモ代わりに使ってたので、ペタペタ貼りながら振り返っていきます。

そもそもカエサルって何者??

ガイウス・ユリウス・カエサルという名前はなんとなく聞いたことはあるし「賽は投げられた」とか「ブルータス、おまえもか」という名言は知ってはいたのですが、正直なにをやった人なのかあまり理解していませんでした。
カエサルは「皇帝」という言葉の語源であり、ユリウス暦を定めた人であり、7月(July)の語源であり、なんかもうわけわからんけど物凄い人で、本書の中でも「ローマが生んだ唯一の創造的天才」と評されていました。

ガイウス・ユリウス・カエサル(Gaius Iulius Caesar、紀元前100年 - 紀元前44年3月15日[注釈 1])は、共和政ローマ末期の政務官であり、文筆家。「賽は投げられた」(alea jacta est)、「来た、見た、勝った」(veni, vidi, vici) 、「ブルータス、お前もか (et tu, Brute?)」などの特徴的な引用句でも知られる。また彼が布告し彼の名が冠された暦(ユリウス暦)は、紀元前45年から1582年まで1600年間以上に渡り欧州のほぼ全域で使用され続けた。
古代ローマで最大の野心家と言われ[2]、マルクス・リキニウス・クラッスス及びグナエウス・ポンペイウスとの第一回三頭政治と内戦を経て、永久独裁官(英語版)(ディクタトル・ペルペトゥオ)となった[3][4]。「カエサル」の名は、帝政初期にローマ皇帝が帯びる称号の一つ、帝政後期には副帝の称号となった(テトラルキア参照)。ドイツ語のKaiser(カイザー)やロシア語のцарь(ツァーリ)など、皇帝を表す言葉の語源でもある。
Wikipediaより

カエサル、37歳にして起ちはじめる

そんな「ローマが生んだ唯一の創造的天才」ですが、37歳になるまでは比較的凡庸な人生を過ごします。御年37歳の三好にとっては、まずここでグサッと胸に突き刺さるものがありました。
ここ最近は、白髪は増えるのに髪の毛は減ってきて、虫歯と水虫の治療に追われながら、鼠経ヘルニアの手術もやって…少し老け込んでしまいそうな気持になってたのですが、まだまだ人生これから。
平均寿命が短かった紀元前のカエサルですら、40歳を超えてから大活躍したのですから、三好の人生もこれから起ちはじめるというスピード感で十分なのだという思いを持つと同時に、カエサルに対する親近感が非常に湧いてきました。

中二病感がハンパないんですよ

カエサルという人は、めちゃくちゃ優秀な政治家であることに加えて、めちゃくちゃ優秀な司令官でもありました。
(この両方を兼ね備えているところが超格好いいのですが)ガリア地方(現フランスらへん)をローマが初めて制圧しに行く際、制圧ついでに「ガリア戦記」という有名な本を執筆し、ガリアの地理や風俗を細かく書き記しながらガリアはローマの一部になるべしという世論を形成していくような政治手腕の持ち主でした。
そんなガリア制圧の総仕上げ段階で、ヴェルチンジェトリクスというガリアの英雄に統一戦線を張られてローマ軍は追いやられてしまうのですが、そんな危機をカエサル無双であっさり乗り切ってしまうというなんというカエサル。

ガリア制圧後、ローマ国内の元老院と揉めて元老院最終勧告なるバスターコール的なあれを受けて、国家の敵とみなされ窮地に立ってしまうのですが、ルビコン川を渡り「賽は投げられた」との名言を残しながら、カエサル無双で政敵をサクッと駆逐してしまうというなんというカエサル。
このルビコン川を渡る際に、8年間続いたガリア制圧で最も信頼を寄せていた副官のラビエヌスがカエサルを裏切るというイベントが発生します。
終始達観した神の視点で物事を判断していくカエサルなのですが、ラビエヌスにだけは複雑な感情を抑えきれなかったエピソードは、胸アツとしか表現しようのないシーンでした。

リーダーとはなんなのか

グロービス経営大学院のカリキュラムで、リーダーシップについてはさんざん勉強させられ…させていただきました。
リーダーの資質というものが先天的な要因だけだとは思わないですが、所属する組織のメンバーから「あの人は生まれながらにしてリーダーだ」と思われるような立ち居振る舞いを普段から実行できているか否かは結構重要な要素なんじゃないかなと思っています。
そして、そういった意味ではカエサルはマジでカエサルでした。さすがは我らのシーザー。そら皇帝の語源にもなるわ。

筆者の塩野さんは、本作中に何度も最高司令官と軍団長とは異なるのであると書いています。これは、組織のトップと中間管理職と言い換えてもいいのかなと理解していますが、トップの資質がない人間がトップに立ってしまうとその組織には破滅しか待ち受けていない。
資質とは先を見通す力であり、器量とは人間的な魅力であり、これを有していることが最高司令官であることの最低条件…なんだろうけど最低条件としてはなかなかハードルの高いお話ですよねカエサルさんという感じでした。

さいごに

エジプトの女王であるクレオパトラが、先見性の無さから祖国を滅亡に導いてしまったときの言い回しなんですが、キレキレすぎて面白かったです。
このほかにも、自由奔放で女性にモテまくるんだけどトラブルは起こさない話だったり、後継者の指名センスが抜群すぎる話だったり、カエサルのまじカエサルな部分をたくさん学べてよかったと思うと同時に、こんな偉人を知らないまま、よくこの年まで生きてきたことですねって少し恥ずかしい気持ちにもなりました。
ご興味ある方は、ローマ人の物語の8巻~13巻だけでいいので是非よんでみてください。


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