初恋とはかくも都合のいいカラダ。

※コチラはアメブロ過去記事からの転載となっております。

2017年7月10日(月) +:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+

先日から、
気持ちの整理をするために過去のコトとを書き綴っております。
今日もまた続きから少し書いていきたいと思います。
今日の話はあたしの中ではたぶん、
相手に対しても自分に対しても怒りしかないと思います。
乱文ではありますがお目汚し失礼いたします。





彼と別れてからのあたしは、
それでなくても疲れ切っていた異性関係に対し、
さらに自暴自棄になっていたと思う。

半ば上司をキッカケに終わってしまった絆の傷も癒えないまま、
それを終えるコトすらままならず、
さらに余計な関係が出来上がってしまうなど、
この時はもう思いたくもなかった。

余計な関係が出来てしまったのは、
前記事に何度か登場していたあの幼馴染。
野郎はあたしの人生にとっては、
上司に引けを取らない程に憎むべき存在となった。



あたしと野郎の出会いは小学3年生。
同じクラスの野郎とはクラスメイト以上に仲が良かったと思う。
今はそう呼ぶコトすら忌々しいけれど、
たぶん初恋で両想いでもあった。
お互いに気持ちの確認をした記憶はないが、
当時は可愛い可愛いと言われ続け、
後に野郎からも初恋だったと言われている。
あの時の鳴瀬さんは本当に可愛かったと複雑な惚気話すらされている。
その時に1番仲の良かった女友達と取り合いのような印象を周りは抱いていたそうだ。
取り合った記憶はないし、
むしろ勝っていたのだろうが、
今となってはそんな争い未遂すらどうでもいい。



あたしの達は所謂団塊二世で、
1クラスの人数も多ければクラス数も多い。
小学校というのは地域差はあれど2年に1回のクラス編成がある。
だが2年を待たずしてクラス替えがなされた。
1クラス減り3年の面子とは違う4年生の時も、
野郎とは同じクラスになった。
取り合ったとされる女友達とも同じクラスだったというのは蛇足だが、
3年生の時と同様に仲良くしてはいた。



そんなある日に突然の転機が起きる。

ある日のある時間のチャイムが鳴り、
教室へ急いでいたのはあたしと野郎とクラスメイトの女の子。
階段に差し掛かった時に、
女の子が野郎を突き飛ばしたのを確認するや否や勢いよく転落する野郎。
女の子はあたしの後方で立ち止まる。
痛がりながら吃驚して振り返った野郎の目には、
突き飛ばしたのはあたしに見えるのも仕方がなかったのかもしれない。

女の子が俗にいういじめっ子気質で逆らうコトが出来ず、
それでも違うと何度も弁明したが信じてはもらえず、
大人になって誤解は解けたけれど、
当時のあたしには信じてもらえないコトがとてもショックだっだ。

あたしは嘘なんか言わないのに。
この人はあたしのコト好きなはずなのに。
好きな女のコトくらい信じてよ。
信じてくれないような人を想い仲良くする必要はあるのかな。

慢心にも似た色々な想いが交錯する。
何日かに渡って違うと言い続けるにも限界があり最後には諦めてしまう。
そんな疑い合いから良好だった関係に亀裂が入り、
タイミング悪く夏休みに野郎は転校してしまった。

喧嘩をしたまま離れてしまった。



その時は傷ついてはいたのだろうが、
所詮小学4年生の恋愛事情など仲良しに毛が生えたようなモノで、
然程時間もかからずにそんな事実も忘れてゆく。
ただ男性不信には少しはなったような気がする。



少しの時が経ち、
5年生の頃に、
毎年行われる市全体での小学生ブラスバンド部のパレードで野郎にあった。
野郎はパレード側。
あたしは見てる側。
嘘みたいな笑顔で手を振ってくる野郎に複雑な気持ちを抱く。
あんなに疑い蔑んだあたしにそんな笑顔向けるなよと。



その後、
遠足の雨天時に野郎の転校先の体育館を借りた時に、
その小学校の生徒が挙ってあたしを訪ねてきた。
原因はすぐに解ったし確認もした。
間違いなく野郎が触れ回っている。
この時にはいいかげんうんざりもしていた。



それからはとくに音沙汰もなく、
中学入学と卒業、
そして高校入学を経て、
ここでまさかの野郎との因縁が浮上する。

「あなたが鳴瀬さんなんだ!」

ほぼ会話もしたコトのないクラスも別の女子生徒に突然そう言われた。
出身小学校と出身中学校を聞いて、
まさかとは思うけどと聞き返すとやはりというかビンゴ。
未だにあの関係を引き摺られているコトに嫌気がさした。
この時に小中高と同じ学校の女の子に言われた、

「あの子と取り合ってたもんね」

その言葉で初めて先述のように周囲に見られていたコトを知る。
それまで[取り合った]という意識を持ったコトがなかったから驚きつつ、
咄嗟に否定したあたしはさらに続けて言った。

「もし会うコトあったら迷惑だって言っといて」

コレで終わらせたつもりだった。
まさかこんな腐れ縁がこの後もまだ続くとは知らずに。



腐れ縁は本当に腐っていた。
進学は地元も離れるしもうそんな噂も届くコトがないと思っていた矢先、
まさかの受験会場で野郎を見かける。
1番前の席に座っていたあたしの目の前を素知らぬ顔で通り過ぎる。

(・・・マジかよ。)

自分の運命を軽く呪いつつ、
あたしは新しい学校の2年間は絶対見つかるもんかと固く誓った。



そんな誓いも呆気なく1年ちょっとで崩れ去る。
専門学校1年の時に仲良くなった女友達がある日こう言い出した。

「新しい友達が出来たの♪」

嬉しそうに駆け寄ってきたその姿に嫌な予感しかしなかった。
何故ならクラスが別れた女友達のそのクラスには野郎がいたから。
違いますようにと願ったのも虚しく、
連れられて野郎はやってくる。
驚いた顔の野郎。

「鳴瀬さん!?なんで!?」

そうだよね。
そんな反応するよね。
あたしはもう驚きもしないけど。

「あたしは入学前から知ってたよ」

心底うんざりしながらいつから知ってたかも吐露した。
なんで声かけてくれないのとか言われたが、
悪運しかない野郎に、
わざわざ此処に居ますよなんて言いたくなかった。
気づかれたくなかった。

なのに野郎は昔のコトなど綺麗さっぱり忘れていて、
手を振ってきたあの時と同じ笑顔で笑ってる。
その笑顔が心底憎らしかった。

かといって女友達の手前、
邪険にするコトとも出来ず、
小学生の時以来の友達関係は再び始まる。

それから奴のコトや彼のコトがあり、
専門学校を卒業する頃には、
もうこれで本当に終われるはず、
いいかげん終わってくれと心の底から願った。

それでも二度あるコトは三度もあってしまう。



卒業後、
あたしは兄ともっと立地条件が良い場所に引っ越した。
職場に行くのに不便な場所に住んでいたので、
様々な条件を照らし合わせ、
家事はあたしがするのだからと場所はあたしが家は2人で選んだ。
場所については彼の家に近いというのも含めていた。
まさかその土地が更なる不運を呼ぶコトになるのだから、
あたしは本当についていない。



ある日の職場帰り、
最寄りの駅から家に向かう帰宅途中に出会いたくない姿と出会した。

気づかれませんようにと祈りつつ擦れ違おうとしたが、
そんな上手くはいかなかった。

「あれ!?なんでこんなトコロに居んの!?」

それはこっちが聞きたい。
あたしの家はあの先で野郎の家はその方向ではなかったはず。
観念してというか面倒臭くなり、
あたしの家がこの先だというコト、
そしてそこに帰る途中だというコトを話す。
家は何処なのかという話になり驚愕の事実を知る。
お互いの家は間に一軒挟んだごく近くのアパートだった。



なんだろうこの逃げられなさ。

あたしはもう野郎から逃げられないのかな。

本当に腐ってるよこの腐れ縁。



この時はあの専門学校の時のいざこざから3年は経とうとしていた。



それから何にもなかったように友達付き合いは再開される。
あの時に疎遠になっていた友達とも再び集まるようになり、
野郎のコトを抜きにすればそれは楽しいモノだった。
彼氏とまた会えるようになったのだけは、
今は野郎に一応感謝はしている。



この頃はまだあたしは彼と付き合っていて、
そして彼は異性友達に関してはとても寛容なので、
時々は彼も交えて遊んだりもした。
あのいざこざがあったせいで、
野郎がいる時に彼は連れてはいけなかったけど、
その他の友達や彼氏と会う時には彼を連れていったコトもある。
野郎も彼氏もこの時には彼女も居たし、
お互いに恋愛感情もなく自然に会うコトの出来る男友達の気楽さに、
甘んじて身を委ねていた。

結果的に甘んじていたコトが甘かったと思い知るのだけれど、
そして時々過去のコトなどが心の奥底でチクリとしていたけれど、
そんなのは小さなコトだと気づかないふりをしながら。



さらに来続けた数々の転機、
上司とのコト、
彼との別れ、
それらを経ても仲間内で集まっては騒ぐ日々。

そんな一連を軽く話したコトもあったのだが、
あの時程とくに大事にもされず、
咎められたりもしない。
むしろ多少の興味を抱かれ、
大人になるって汚れていくコトなんだなと、
男もあたしもしょうもねぇなとお互いを嘲笑った。



大転機は彼とのコトが一段落した頃。
あの日はいつものように何人かで夜中に集まっていた。
突然野郎の彼女から連絡があり出かけると言い出す。
もしかしたら別れ話かもしれないと言い残して。
あたし達は解散するか迷いつつ、
彼氏は仕事があるからと帰宅し、
もう1人の男友達は一応残ると言い、
あたしは家も隣の隣だから残るよと言って2人で待つコトに。
ちなみに男友達はヴィジュアル系好きな外見からは想像つかない程の硬派で、
2人きりになっても間違いが起こるとも思わなかった。
起こす気もなかった。
そしてもちろん何かがあるワケでもなくただただ野郎の帰宅を待つ。

帰宅した野郎はすっかり落胆していた。
やっぱりダメだったかと朝まで慰め会になる。
そして朝方には男友達も帰っていき、
最終的には野郎とあたしの2人きりになった。

あの時どうして男友達と一緒に帰らなかったんだろうなんて、
今更後悔してももう遅い。
男を甘く見ていたとか自分も自暴自棄気味だったとか、
言い訳を並べようと思えば並べられるけれど、
そんなモノは無意味でしかない。

同情など余計なお世話かもしれないが、
友として可哀想と少しでも思ったあたしの気持ちは、
数分後には行き場を失うコトになる。



時はまだ少し寒さの残る春。
ただでさえしみったれた空間で暖房の燃料まで尽き、
営業開始まで補給出来ないからと、
ベッドの布団を使っていいよと持ちかけられる。

もう初心でも生娘でもないあたしは、
この話に乗るコトがその後の何を意味するのか察しはついた。
どうして拒否しなかったのか。
どうして帰らなかったのか。
どうして承諾したのか。
何もかもがどうでもよかったので諦め気味にベッドに潜る。



そしてそれは行われる。

そこに愛情なんかはなかった。

あるのはただ情欲だけ。



一通りコトが終えて野郎は言った。

「俺らセフレになろっか」

コイツもか。
もういいや。
頭が真っ白だ。
言葉を発さず頷く。

(まるでビッチだな。)

そんな境遇を自嘲った。



それから今まで通り会いながらも、
2人きりになれば行われる情事。
こんなあたし達のコトを他の友達は知らないだろう。

セフレとは聞こえが良いのか悪いのか、
ワリともっと自由なモノかと思っていたのだが、
実際はそんなコトもなく、
野郎の気の向いた時にただヤられるだけの、
野郎の性格をそっくり映したような男尊女卑な関係。

時にあたしが拒絶すれどお構いなしで、
自分なりに抵抗した時でも、
そんなモノも虚しくコトは済まされる。

もう嫌だと何度も思ったけれど、
受け入れた自分が悪いのだと自虐にも似た正当化をした。

抵抗しても拒否しても敵わないのは男女の力の差のせいもある。
本気で嫌だと言えば止めてくれるだなんて美談など存在しない。

何処まで行っても愛情など欠片も生まれやしない生産性のない行為に、
これが恋愛だなんて勘違いしなくてよかった。
もうそう想うコトすら木っ端微塵に砕かれてしまったのだから。



程なくしてあたしが鬱を発症し、
精神的に不安定だった時に誰でもいいから助けてと呼び出したコトもあったが、
それ以来たぶん野郎は自分が今まで以上に優位に立ったと思ったのだろう。
錯乱しているあたしを介抱としようして行為に及ばれた時に、
初めてコイツとはもうダメだと思うコトが出来た。
関係を止める術は解らなかったけれど、
もう止めなければきっと自分は壊れてしまう。
そう思いながら何処かで壊れてしまいたいとも思っていた。



その日の前日に大好きなバンドの大好きなヴォーカルさんと握手をしたのに。
今あたしの手首は真っ赤に染まっているのに。

そのあたしの手にそれを握らせるのか。

初恋の相手すらセフレに出来る野郎で。
そんな想い出すら壊せるような男で、
キモチイイコトすれば女は喜ぶと思ってるようなヤツで、
それはもう上司となんら変わらなくて。
ただただ気持ち悪くて。

そして。

何度も思ったけれど。



・・・あたしは、ビッチだな。



それすらも長く続くワケもなくあたしは壊れ精神病棟へと入院。
これで晴れてアタマオカシイヒトのお墨付き。
ようやく壊れるコトが出来たんだと安心したのを覚えている。
任意だけど半強制的な入院。
リストカットとオーバードーズで運ばれた救急搬送先の医師に、
自分で行かせたら逃げる可能性あるでしょうと言われ、
麻酔を打ってもらってから次に気がついた時には閉鎖病棟に居た。

物質的に逃げられたあたしは、
ようやく呼吸が出来た気がした。

壊れたコトに安堵する人間など、
どれ程の数が居るのだろう。

それでもあたしは壊れてよかったと思う。



壊れてしまえたのだから、
あとは止めるだけだったから。



入院先で野郎にメールを1本だけ入れた。
伝えたかったコトを並べた長文と、

「だからもう連絡しないで」

返ってきた[わかった]という文字。
これで本当にようやく関係を断ち切れた。
ようやく終わるコトが出来た。
こんな終わらせ方しか解らなかったけれど、
これしか方法がなかったんだ。

それからはもう、
本当に二度と会っていない。



今でも彼氏と野郎について話すコトがある。

よく[またアイツ手首切ってんのかな]と漏らしていたと聞かされた。
心配する素振りで小馬鹿にされているようなたぶんそんな感覚。
精神状態を知っていて尚そういうコトをされていたのか。
リーダー振りたい野郎のクソみたいなプライドに苛立ちしか湧きやしない。

彼氏にはどのタイミングであたし達のコトを伝えたか今では曖昧で、
それでも彼氏はそんなあたしを嫌悪の対象としないでいてくれている。
悪いのは男という[性]なのだと諭してくれる。

そして彼氏もまた野郎との腐れ縁に恨みを抱いていて、
一時期は野郎を殺す計画すら立てようと思ったらしいが、
それはあたしが止めた。
殺す価値がない程の屑だというのもあったけれど。

何よりも。



誰よりも野郎を殺したいのはあたしだから。



彼氏はあたしのその意図を汲んでくれたので思い留まってくれた。
もう絶対に引き合わされないように、
それが今では2人の切実な願いとなっている。

何度も何度も引き摺り込まれるようにして再会したあたしと野郎。

金輪際、出会うコトがありませんように。



あわよくば何処かで野垂れ死んでいれば嘲笑えるのに。



黒い気持ちを今も抱えているなんてお前には理解出来ないんでしょう?

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