思春期のADHDガール 中1編

姫、中学生になるも、時はコロナによる緊急事態宣言中につき入学式はなかった…。入学手続き会なるものが、ものすごいソーシャルディスタンスのもと、屋台のようにクラスごとに行われたのだった。

姫の担任は、学年主任だけど、基本あまり生徒に干渉せず放置するタイプのおじさん先生だった。他クラスには、前任校で同じだった先生方がいたのになぜよりによって…と思った。

ということで、姫はルール無用の残虐ファイトを始めた。教室内では。

しかし、部活の顧問の先生が、めっちゃ厳しくて怖くて美しい女性の体育の先生だったため、部活時は従順でしっかりものを演じていた。練習量はコロナ禍においてもエグくきついのに、チームは弱いというガッカリな感じであった。この時の先生が姫の中で「最も怖い先生」に認定されたため、この後出会う先生たちは完全に姫にナメられてしまうことになる。

教室では、お調子者の男子とともにふざけ倒して過ごしていたようで、社会の先生からは徹底的に嫌われて廊下に出されていたらしい。しかし、体育の先生からは、この学校にはなかなかいないタイプ、として気に入られていた。この頃私たちが住んでいた市は、学力が高く、高所得層の多い地域で基本的に子どもが従順でおとなしく、勉強に対する意識が高かった。

6年生までは勉強についていっていた姫であったが、中学にあがり思春期に突入したため、特性が強く出始めた。そして、数学に符号がつき、移行という計算の仕方が入ってきたため、同時作業が苦手な姫にとって、基本問題が解けないという事態に。さらに授業中の刺激に反応して暴走する姫をとめられる人はいなかった。担任もとめないし、保護者連絡をしてこなかった。よって、姫は好き放題していた。

さらに、家庭においてモラハラクソ野郎が姫に対する精神的虐待をするので、ストレスによる身体症状が出始め遅刻や欠席をしがちになった。

夏が終わる頃、美しく怖い顧問の先生は産休に入り、怖いものなしとなった姫。さらには、クラスの連中の悪ノリで学級委員になってしまった姫。

そして部活を頑張っていたのだが、注意欠陥のため姫は怪我をしやすかった。

ある日練習試合で大きな怪我をしてしまった。その日、モラハラクソ野郎が怪我をした姫を気遣うどころか部活をやめろなどと言い、さらに別件でクソな言動をとったため、そこからいろいろあって(いずれ別記事で書きます)、数ヶ月後、わたしは姫と妹たちを連れて昼逃げを実行した。

ゆえに、姫は中1の途中で転校したのだ。

環境が変わることに弱い特性があるものの、強くモラハラクソ野郎と離れることをのぞみ、わたしの背中を押してくれた姫。心配はしたものの、転校先での担任の先生が、まさかの元顧問に似たタイプの先生だったため、残りの中1の期間は大変おとなしく姫は過ごしたのだった。

そして、暴れる準備をしていたのだった…。

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