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市内RPG 55 レベルアップアップ!

ぼくら、レベル11の、勇者、戦士、魔法使い、僧侶の高校生パーティー。子郡市役所で勇者登録をして、魔王討伐のために、子郡市内をうろうろしている。

僧侶カナのおじいさんのお兄さんの「天狗」の修行を乗り越え、試練のほこらに挑んだのだ。ほこらの奥から、牛の置き物を帰ってきたところで、青くなった天狗にそれを奪われた。戦っていたら、突然、天狗が倒れたのだ。

「これはどうしたことじゃ。」
天狗は、仰向けになって、空を見上げながらつぶやいた。

天狗の色が人肌に戻っている。

「まだ気分が悪いわい。」
「一体どうしたんだい?」戦士ヤスが尋ねた。

「ほこらの中を進むお前たちを応援していたら、急に青い光が飛んできて、・・・。」
「青い光。」
「青い光。」ぼくらは顔を見合わせた。
これまでもぼくらを襲ってきた敵は、青くなっているのだ。

「視界が青くなってきて、そこから記憶がない。・・・」
「ぼくたちを襲ってきたんだよ。」魔法使いヒラが言った。

「二日酔いみたいに、頭ががんがんするわい。」
「顔が真っ青だったものね。」僧侶カナが心配な顔でのぞき込んだ。

「もう大丈夫じゃ。牛の置き物を返そう。大事に持っておくんじゃよ。」
そう言って、天狗は牛の置き物をぼくに渡した。

「ケータイで、レベルアップするのじゃ。」
ふつうなら、倒した魔物を写メして、送信すればレベルアップの返信メールが届くんだけど。またほこらに入るのはいやだなあ、と思っていたら、
「牛の置き物の裏を見てごらん。」

・・・QRコードだ。ケータイで読んでみると、、、レベルアップの通知が返信されてきた。

今回はたくさんのメダルスライムを倒したからなあ。まとめてできるのは、便利。
「レベル16。」
レベル11からの大幅アップだ。

「2泊3日の修行も終わりじゃ。家に一度帰るんじゃぞ。」
顔色が戻った天狗が言った。

ぼくらは、天狗に礼を言って、花盾山を後にした。

「じゃあね、トベルーーーー。」
カナは来目市の家まで飛んで行った。

「ああああ。」ヒラが飛んでいくカナを目で追いかけた。
「薄情だな。」ヤスもつぶやいた。
「まったく。」ぼくも同意した。
「歩くか。」ヒラが気を取り直して言った。
「明日、エオンに武器を買いに行かないか。」ヤスが言った。
それはいいな。そこそこ強くなっているからな。

ぼくら三人は歩いて、二師鉄光沢駅まで歩いて行った。
そこからは、電車で帰宅。とても疲れた。

これまではこちら。


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