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詩『彼と手をつないで』

彼と初めて手をつないだ時
風が吹くのを感じた
彼と初めて手をつないだ時
幸せという概念を感じた

ずっと ずっと この手を離したくないと思った
私も幸せになっていいのかと

彼と出会って そのありがたみが分かるように
神様は私たちに 今までの苦難を与えてきたのだ
と思えるほどに

彼と歩きながら手をつないだ時
楽しみも 苦労も 共にしていこうと思った
彼と歩きながら手をつないだ時
歳を重ねて老人になっても 
手をつないで買い物に行こうと
感じた

絶対に私より長生きすると言った彼が この世から消えた
どんなに名前を呼んでも 戻ってこない
その亡骸は実は 双子?
その亡骸は実は トム・クルーズの変装?
冷たい肌を触ってみても 彼の他でもなく

自己肯定感低い私をいつも支持して
信じてくれていた彼に
私の寿命を全部上げるから
一日だけ一緒にいようよ

誰に代わる人はない
あなた以外の何物も要らない
あなたの手を取る以外に
何があるというの
何もいらない 何もいらない
ただ あなたの手だけを

手を差し伸べて
私を連れて行って
二人で手をつないで
どこまでも共に歩いていける場所へ

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