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センスは知識からはじまる(が一つコツがある)
建築コンペを通して思ったこと
○○みたいな、という説明の仕方は極力避けるようにする。
特に、〇〇に建築業界の人しか知らないような単語や、事例、具体的な建築プロジェクトが入るのは、あまり良くない。
なぜなら、引用元がわかってしまうと、自分のアイデアではないのではないか。
と疑われて信用度が下がる可能性があるからだ。
もちろん、知識があるのに越したことはない。アイデアも、知識や建築体験、旅行のストックからインスピレーションを受けるのは間違えない。
しかし、他人に説明する際に、「あの建築家のあの空間の、この部分みたいにしたい」と言って、写真付きで説明してもあまり説得力は上がらないし、学生ならまだしも、プロのデザイナーになってからも、そういう説明の仕方をしていては、プロフェッショナルを疑われかねない。
だから、どうするか。
それは、二段階の方法がある。
1つ目。
見た建築や知識は、一度、一次情報として、頭の中に閉まっておく。
そして、それが図面の場合。
・色塗りをしてそれを、ダイアグラム等を使って、一度抽象度を引き上げる。
・そして、その構造だけを取り出して、知識としてストックする。
上の平面図は、長谷川豪さん設計の練馬のアパートメント。
これを色塗りをし、自分で解釈をし、ダイアグラム化する。それがこちら。
自分で、private/public/semi-private/semi-public, 外/中/半外/半内など、
一度、図面から構造だけ取り出してみて、まとめてみる。
また、建築体験(パースや見え方)の場合。
それも同じ。その写真を見せて説明する前に一度、構造を取り出す。
その際考えることは、例えば、
・これは上にアーチ状の梁があるから、美しい。
・この写真は部屋の横から自然光が差し込んでいるから、よく見える…
など、パースの美しさにも法則性(抽象性)がある。
それを一度、ダイアグラムか言語にすることで、
その一次情報としての写真は、いつでも応用可能な二次情報になる。
2つ目は、一度自分の力で、抽象度を上げてストックしておいた事例を、
(あたかも自分のアイデアかのように)自分のスケッチやダイアグラムで説明すること。
この、あたかも自分のアイデアのように振る舞うということが意外と大事で、笑
というか、
自力で解釈して、二次情報にした瞬間それは、パクリではなくなり、オリジナルに昇華される。
これらの二段階を意識して、知識を蓄えていけば、
非常に引きだしの多い、かつ、表現ができるデザイナーになれる。
また、いろんな建築家の良いところを抽象度を上げた状態で盗み、それらをブレンドしてあげることで、
自分のオリジナルがいつの間にか出来上がる。
僕は、今年建築デザインを勉強し始めて、5年が経ちましたが、
改めて大切なことを認識できました。
これから、建築設計に励む学部生のみなさんや、
これから建築デザインを学ぼうと思われている方、
ぜひ参考にしてみてください。
それでは。
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