田中泰延さんの愛と鞭

悩めるnote書きにはとてもおすすめの本

田中泰延さんの初の著書『読みたいことを、書けばいい。』を読みました。
(ヒロノブさんと読みます)

とてもよかった!!

僕は去年の5月からnoteに、自分の仕事(流し)の日記を書くようにしていて、なんとか続けてはいるのですが、常に悩みながら書いていました。

それは、

何を書けばいいんだろう?

こんなの読んで面白いのかな?

という悩みでした。


しかし、この本を読んで少し気持ちが楽になりました。

タイトルでもある、

読みたいことを、書けばいい

をはじめとして、

(どんなに苦労して書いた文章も)
誰も読まない。お前は宇多田ヒカルじゃないんだ。

という言葉のおかげで。

「そうか!俺は宇多田じゃないんだ!!」
とはじめて気づかせてくれた泰延さんに感謝を伝えたいです。


ヒロノブさんとの(一方的な)出会い

僕がヒロノブさんと出会ったのは2017年のことでした。

今でも繰り返し観る、大好きな映画「ラ・ラ・ランド」が公開されていた時期。

本当に「ラ・ラ・ランド」が良すぎて良すぎて・・・。
見終わったあともサントラを聴きながら、
とにかくあの映画のことをもっと知りたくて、もっと楽しみたくて、もっと余韻に浸りたくて、雑誌やWeb記事を読み漁っていた時でした。

色んな記事を読んだのですが、どうも「抑えきれない感動!!!」みたいな熱さを感じられないものが多くて、ただただ「あ、このシーンはこの映画のオマージュなんだけどね」と知識を見せつけられている気すら起きていたのですが、

ヒロノブさんのこの記事は読んでいて、

「あぁ!!そうだったのか!!」

「ifとwhenの違い!?そんなの気づかなかった!!」

「俺もあのオープニングが耳から離れない〜!」

と感動を伝染させられて、最後には

「とりあえずもう一回見よー」

となり、僕には最高の記事に感じられました。

なので、ここからヒロノブさんに興味を持ってツイッターをフォローしていました。


結構厳しめのことをさらっと言っている本

この『読みたいことを、書けばいい。』
通称「読み書け」は、終始ヒロノブさんの漫談を見ているような感じで、
面白おかしくさららっと読めるのですが、
このnoteを書くためにもう一度読み直してみたところ、


あれ・・・結構厳しめのこと言ってませんか(汗)


と思いました。


厳しめのことその1は、

定義をはっきりさせよう

ということ。

書きたい人がいて、読む人がいる文章のボリュームゾーンは「随筆」なのである。
では「随筆」とはないか。
定義はとても大切だ。

と言っている。しかも、そのあとに辞書を引くが、そこに書いてあることは定義とは言えず、自分で考えて導かないといけないのだ。

ちなみにヒロノブさんの「随筆」の定義は、

事象と心象が交わるところに生まれる文章

と書いてある。

「・・・俺に定義とかできるかな( ;∀;)!!」

と泣きゴトを言いそうになりましたが、
すごく納得でした。

この本の中では、「随筆」「報道」「フィクション」の違いなども書いてくれていて、
頭の良い人には当たり前かもしれないですが、
僕は考えたこともないし、多分考えてもわからなかっただろうな、
ということを書いてくれているので、本当に勉強になりました。

この章の締めくくりには、

自分自身がその言葉の実態を理解することが重要で、そうでなければ他人に意味を伝達することは不可能なのだ

と書かれていて、ひょえ〜!と思いましたが、
とても大切なことだと思うので、自分が使う言葉のひとつひとつと、できるだけ丁寧に付き合っていかないとなと思います。


厳しめのことその2は、

物書きは「調べる」が9割9分5厘6毛
一次資料に当たる

ということです。

「こ、これは・・・思ったことを適当にジャンガジャンガ書くことは、許されないぞ・・・」

と思いました。

(あと「6毛」の「毛」ってはじめて知りました。)



しかし、「一次資料に当たれ」というのは、
ゴーマニズム宣言の小林よりのりさんもゴー宣の中で繰り返し言っていたし、実際このネット社会では(どころか新聞社の出すニュースも)怪しい情報ばかりなので、一次情報に当たる大切さはものすごく納得です。


今のところ、僕は一次資料に当たらなければいけないような文章は書きそうもないですが、いつそんな状況になるかもわからないので、3章は未来の自分に向けて取っておきたいと思います。



この本を読んでみて

この本を読み終えた時に抱いたのが、

「もっと楽に書いていいんだ!早く書きたい!」

という気持ちでした。

あと、これからnoteを書く上で一番ヒントになったのは、

・自分が書くのは「随筆」
・「随筆」とは「事象と心象が交わるところに生まれる文章」

というところ。

「自分が見聞きしたこと、知ったことに対して、思ったことや考えたことを書けばよく、しかも人はそういうものを読みたい。」

とわかって、書くのが楽しみになっています。


そして何より、ヒロノブさんの本を出す為に、超長文の”異常な熱量”のメールを何度も出した編集者・今野さんの話にもすごく感動しました。

素晴らしい本をありがとうございます!!




読んでみて少しでも「いいな」とか「会ってみたいな」と思ったらぜひ会いに来てください!!