紙情報のシンプル整理法。最も陳腐化する書類とは?(野口悠紀雄の情報整理法,第1回)
2月8日、Nサロンゼミ「野口悠紀雄の情報整理法」の第1回が行われました。私にとって最も印象に残ったのが「情報の陳腐化」という視点。先生の言葉の選び方、ぐさぐさ刺さるんです。
野口悠紀雄先生とnote
野口悠紀雄先生とnote。Nサロンゼミの存在を知るまで、その関係性に気づいていませんでした。不覚。そしてガイダンスを聞いて驚きました。先生がnoteにハマり、noteを使い倒していらっしゃることを。
早速のぞいてみると、まず驚きがフォロワー数35,710 (2019/02/11現在こうしている間にもどんどん増えている)。ちなみにTwitter(@yukionoguchi10)フォロワーは11,078なので、逆転してるのってレアケースのように思います。
noteはフォロワー数ランキングなんて出さない世界だと思うのですが、noteユーザーも放っておかないのは、掲載コンテンツの動かぬ品質保証になるのです。
その圧倒的情報量とコンテンツの質と鮮度、マガジンの使い分けなど、内容はもとより階層も深すぎて勉強になりまくり。
例えば、先生の著書が多すぎて何を読めば……という方も、まずは先生のnoteから入るのがおすすめです。立ち読みコーナーまで整備してくださっているので。寛大なギブ精神とともに、ご自身がこのプラットフォームを楽しまれている様子が伺えます。
野口悠紀雄の情報整理法
このゼミの説明、かなりシンプルだったんです。
『「超」整理法』『「超」勉強法』などの著書で知られる野口悠紀雄さんに、今必要な「整理法」の基本的な考えを学びます。このゼミでは、仕事に必要な情報をどう整理して使える状態にするか、講義を受けながら実践していきます。今の仕事の方法に悩んでいる方はぜひ。
とても日経的なのですが、note的切り口にしたらもっと興味わくかも。
「野口先生のnoteをまず見ろ!その生講義が受けられるよ!」と。人によりますね、私はすっかりnoteエバンジェリストに興味津々です。
第1回ゼミは紙情報、紙資料の整理法のお話から。レジュメはnote内に!
「「超」整理法の思想」
「押し出しファイリングの思想:LRUとMTF」
生解説で順を追ってご説明いただくと、先生の確信が伴って、すんなり入ってきます。解像度が高まる、とはこのことですね。
「押し出しファイリング」は紙書類での考え方ですが、そこに至る試行錯誤や事後検証のお話は超説得力あり。デジタルの話へいく前に、必要不可欠な講義だったのだと感心しました。
目の前にはいまだ紙情報問題が山積しております。一向に紙書類だらけの子どもの学校関係。紙情報しかないっていうのがざらです。“なんでも捨てよう教”を信じたらエライ目に遭ったこともあるし。私自身も雑事が重なり、多くの紙情報に埋もれています。これらをまず分類しようとすると、いつも挫折して山積みに……。
そこに分けない潔さ!時間軸こそが最も大事、それ以外考える必要なし。
情報の陳腐化とは
後半は質疑応答。名刺の整理についての質問がありました。
先生のお答え。「名刺こそ、情報がもっとも急速に陳腐化するものだ」と。
名刺をデータベース化したものの活用機会ほぼなし、という経験があっての含蓄のあるセリフでした。それでもアドバイスとしては、時間軸のみで管理、その上で、それもほとんど価値はない、と。なぜなら顔と名刺が一致しないから困る訳だし、その人に紐づく情報が短いスパンで更新されるから。
一方で、私は耳から入った「ちんぷか」という言葉が頭の中でリフレイン。漢字にしてみて、インパクトとその意図が伝わってきたのです。
意味を調べてみると、
【陳腐】①古くなってくさること。 ②ふるくさいこと。ありふれていて平凡なこと。(広辞苑より)
【陳腐化】経済的または機能的な意味における市場価値の低下(日本大百科全書(ニッポニカ)より一部)
これを「情報の陳腐化」として使うと、
「自分にとって価値がある情報か」を「時間的概念でとらえること」が、瞬間で出来ているんですよね。
先生の言葉選びのセンスと、根底からブレない思考に敬服いたしました。
「ときめくかどうか」はここに持ってきちゃいけないのは当然のことですが、「情報」と「モノ」の整理法は明確に区別すべきだ、というのも理解を後押ししました。
家庭の紙情報で考えるとだいぶ難しいですが、「新しく入る情報は時間で並べていく」を実践してみようと思います。それでも人別や、ある程度の分類はしちゃいそうかな……。そして狭い我が家では押し出し期間は短くなりそうですが、それ故に情報選定の感度が上がるかもしれないですね。
第2回ではデータの整理法、そしてAI時代の整理法へと続きます。GoogleLensなど、予習のネタは尽きませんが、生解説が楽しみです。
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