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コンサート:チョンミョンフン指揮 東京フィル

コンサート(@Bunkamuraオーチャードホール)
指揮:チョン・ミョンフン
オケ:東京フィルハーモニー交響楽団
曲目:①シューベルト 交響曲第7番『未完成』
   ②ブルックナー 交響曲第7番(ノヴァーク版)
演奏年:2023年
お気に入り度:★★★☆☆

 昨日鑑賞記録をつけ始めたばかりですが、さっそくコンサートに行ってきました! 今日行くつもりは全くなかったのですが、ふと思い立って調べてみるとこの演奏会があり渋谷まで出かけてきました。当日学生券はなんと1000円(しかもS席)! 帰りに渋谷のタワレコにも行っていい休日になりました。

 今回の指揮者はチョンミョンフン。私がクラッシックにはまったきっかけがYoutubeにあったラフマニノフピアノ協奏曲3番の動画なのですが、その動画で振っていたのがこの人でした。今まで見てきた指揮者の中では一番淡々と振っていましたが、時折足の動きを使って指揮をしているのが印象的でした。

 1曲目はシューベルトの「未完成」。この曲は有名ですが私はクライバーのCDを2.3回聞いたことがある程度、当然ライブで聴くのは初めてです。印象に残ったのは第1楽章の暗さでした。チャイコフスキーの「悲愴」やマーラーの9番のような死を感じさせる暗さではなく、「孤独」や「諦め」のようなものを感じました。第2楽章では明るめのメロディーも出てきて、これ単体ならば通常の緩徐楽章になるような気もするのですが、第1楽章の後だと無理をして明るくふるまっているように聞こえてしまうから不思議です。
 この曲が未完成に終わってしまった理由は諸説あるようですが、個人的には第1楽章に美しい悲しみが漂いすぎてここからの3・4楽章で盛大なフィナーレに持っていくことが難しかったのではないかなと思います。それからCDで聴いたときには感じなかったのですがやはり曲名の通り「未完成」なのだなと気づきました。第2楽章が終わった後に拍手をするのに少しためらいを覚えました。

 2曲目はブルックナーの7番。ブルックナーはこれまでほとんど触れてこず、しっかり聞いたことがあるのは4番だけでした。ライブで初めて聞くのもいいかなと思って聞かずにいったのですが、やはりコンサートは予習していった方がいいんだなと分かりました。特にこの曲のように長い交響曲だと初見では聴きどころが分からずに疲れてしまいます。正直わかったのは第1楽章の出だしが4番とそっくりだということぐらいでした… これからCD等でいろいろ聞いてみたいと思います。

 演奏は全体的にとてもきれいで聞きやすかったのです。ただ1点だけ気になったのは、もともとそうなのか指揮者の指示なのかはたまた席の位置なのか分かりませんが、弦の迫力があまりなかったなという点です。特に盛り上がる場面では管楽器の音にのみこまれてしまっている印象を受けました。ただその分弦楽器の音はまとまりがあり、これはこれでいいなと思います。

 東京フィルの今年の演奏会はまだまだ気になるものがあるのでスケジュールが合えばぜひ行きたいなと思っています。


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