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目に見えないもの、すぐに価値が得られないものを大切にしていきたい

1.目に見えるもの、すぐ価値が得られるものに、僕たちはどうしても飛びついてしまう


俺を俺たらしめるもの
それはすべてがなくなった時に残るものや人
                      Creepy Nuts/未来予想図


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最近よく考えているのは、目には見えないもの、すぐには価値が得られないもの、すぐに価値を感じることが難しいものを大切にしていきたいということです。

これは、決して簡単なことではないし、むしろ私自身は苦手なほうだと自覚しています。

私の学生時代の勉強スタイルは、試験前に計画に対策を練って集中的に勉強をする、というものでした。

自分の目の前に試験というものが姿を現すまでなかなか勉強ができず、計画的な予習や復習なんてものはおろか、当日に慌ててノートを見せ合うのがお決まりでした。

内申点がいいのは普段からこつこつ勉強しているから、と考える人が多いのではないでしょうか。

違います。定期試験はすぐに価値が証明されやすい、目に見えてわかりやすい結果が出るから、そこに向けて頑張れているだけだと私は考えます。

結果、定期試験ではそこそこいい点数が取れても模試となるとボロボロだったので、一般受験をあきらめた内申点に頼った進学をせざるを得ませんでした。


2.”一千万プレイヤー”

最近は、自分にとっての幸せってなんなんだろう、ということも考える時間が増えました。

先日の大学の後輩からの就活相談の中で、「どうやって企業を選んでいたのか」という話になりました。

自分が就活をしていた頃を振り返ると、”一千万プレイヤー”というキーワードが一時期部活動の先輩や同期の中で流行りました。

たしかにお金は大事ですし、稼ぎがあることは立派なステータスなのは間違いありません。憧れますし、何より響きがカッコいいですよね。

しかし、私のナナメな性格もあってかイマイチその流行りに乗り切れなかったのを覚えています。

そして、外資や日系の大手に続々と内定が決まっていく友人たちをみて、単純に羨ましいとも思いましたし、勝手に凹んだこともありました。

でも、卒業間近となった頃にはそんな気持ちはなくなりましたし、そもそもそれが話題になることもほとんどなくなっていたのです。


3.どんな価値を、幸せの軸に置くか

結局何が言いたいかというと、目に見えるもの、すぐに価値が感じられるものは、その分価値の目減りも早いということです。

定期試験での点数や、就活における”一千万プレイヤー”という言葉、大手企業の内定は、目に見えやすい、すぐに価値を感じることができるものだといえます。

たとえば、高校2年の2学期末の定期試験で5教科480点を取って学年順位1位を取ったとしても、それがすごいと話題になるのは結果が出た直後をピークとして徐々に薄れていき、3年に進級する頃には誰の話題にもならないでしょう。しかも、覚えているのは自分だけ。

今まであげてきたようなものは、すべて自分が所有しているというところに価値を置いています。

今後の社会人生活において、一千万を稼いでいる、大企業に勤めている、ベンツに乗っている、ロレックスをつけている…といった目に見えるすぐに価値を感じられるものに幸せの軸を置いてしまうと、きっと私はつらくなるのだろうなと感じています。

これらが幸せの形として正しいか正しくないかという話ではなく、あくまでも自分にとってどう感じるかが重要だという話です。

目には見えにくい、すぐには価値が得られない、すぐに価値が感じられないものに幸せの軸を置いていきたいというのが現時点の考えです。

それは、すぐには価値が得られないがゆえに、価値の目減りも少ないといえるからです。

家族や友人、上司や部下、先輩後輩といった人間関係は一朝一夕に築くことができるものではありません。

関係性が壊れるときは一瞬ですが、それも自分次第ですし、自らいくらでも積み上げていくことができます。

歴史を学ぶことや昔の人が書いた本を読むことも、現実世界に転用するには自分なりに噛み砕いて理解する必要があるためすぐには価値として感じられないかもしれませんが、歴史は繰り返すというくらいですからやはり重要ですよね。

このような、ボディーブローのように後からじわじわ効いてくるようなものに取り組んでいきたいと思います。

今日たまたま読んだ本にも本論に通じるようなことが書かれていたので最後に載せておきます。


何度でも思い出そう。天国に持って行けるものは、
愛し愛された記憶だけ。あとは何の役にも
立たないこと。何もかもおいていくこと。
生きているのは、今だけだということ。

『やりたいことをやるために、好きなものを好きだというために、僕らは生まれてきたんだ』坂爪圭吾著 p197


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